人生は、美しいのレビュー・感想・評価
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本当の感情を表に出せない不器用さとピュアな思い
余命宣告ものということで、暗く重い話になるのかと思いきや、韓国の懐かしいヒットソングにのせて踊り出す展開は爽快。典型的な亭主関白の夫ジンボンを演じるリュ・スンリョンが歌って踊る姿は、「ムービング」で演じた男とはまた違った魅力を発揮しています。大ヒット作「エクストリーム・ジョブ」の流れをくむ、気は優しくて力持ち的な男を演じさせたら、いまスンリョンの右に出る者はいないのではないでしょうか。いつも不機嫌で文句を言いながらも、初恋の人に会いたいという妻の最後の願いを叶えてあげようと寄り添う姿、本当の感情を表に出せない不器用さとピュアな思いに胸が熱くなります。
また、そんな夫と、思春期真っただ中で反抗的な態度の息子と娘にも負けずに健気に家庭を支えてきた妻セヨンが、死ぬ前にやりたいことをやると決意する、吹っ切った複雑な心情をヨム・ジョンアが好演し、歌って踊るコメディエンヌな魅力で物語をけん引していきます。夫の運転する車のルーフをあけて上半身を出し、両手を広げて風を受けるその表情と、紅葉と色とりどりの紙吹雪が乱れ飛ぶシーンがなんとも美しい。
ミュージカルコメディ
専業主婦のセヨンは公務員の夫ジンボンや思春期の息子と娘のわがままにうんざりしながらも、健気に家族に尽くす日々を送っていた。そんなある日、彼女は医者から肺がんのステージ4で余命2カ月と宣告された。動揺したが、生きてるうちにしたい事を10個書き出し、特に、高校時代に誤解から連絡を絶った初恋相手ジョンウに死ぬまでに一目会い、謝りたいと言った。夫に頼み一緒に彼を探しに行くことになり・・・さてどうなる、という話。
ソウルから木浦、釜山、清州、南の離島、と夫婦で初恋相手を探す旅に出て、その都度空振りとなるストーリーは有りがちだが面白かった。
セヨン役のヨム・ジョンアが楽しくて上手かった。
世の中の旦那はたまにはかーちゃんの手を繋いであげろ‼️
この映画、夫婦歴が長ければ長いほど心に染みるかも知れない。世の旦那衆はカーちゃんと出掛けたときは、手を繋いでニギニギしてあげよう。それからトイレットペーパーくらい自分で変えよう😀
難病ものもは思えないミュージカルロードムービー
余命短い妻とその事実に向き合えない夫のロードムービー。ミュージカル仕立てなのは知ってましたが、ここまでガッツリ歌と踊りを取り込んだ作品とは思ってませんでした。
妻の過去の思い人を探しながら、夫婦の絆が強まるものと思いきや、最後の最後まで亭主関白ぶりが抜けない夫にやや苦笑しながらも、最後は大団円を迎えます。
悲しいはずのお話ですが、あまり湿っぽくならず、多幸感あふれる作品に仕上がっています。
注意!濃いめのミュージカル、泣いたけどその分残念
いきなり歌い出すのでびっくり。
ミュージカルだとは全く知らなかった。
ミュージカル映画もみるけど、この映画は中でも酷いというか、歌って踊ってどころじゃない。
その場で歌い出すと言うよりも、いきなりセット展開して集団で歌って踊りだします。
ミュージカル耐性はある方だど思ってたけど、一瞬、このまま2時間は辛いと、退出を考えてしまった。
また、夫がダメ人間すぎてイライラします。そんな奴いる?と思ってしまった。昭和の夫と言うより、戦前のオトコという感じ。
あまりにキツイので多分何かの前触れだろうと感じます。
と思いつつ、、、
最後のあのシーンには涙。前フリがとても効いているので、嗚咽レベル。反則だろ、、と号泣。
そして歌い出しで、一気に涙引く。
なんだろう、、、映画は監督のものと思いつつ、せっかくの感動を返して欲しい。
歌わなければ多分★5なのでしょう。いい映画だったので、そう思わずにはいられない。
余談ですが、今回見たのは地域を代表するミニシアター。スクリーンもひとつしかありません。いつも、マニアというか映画好きが集まっていますが、珍しく中学生?高校生?がいて、何かと思ったら元K-popアイドルも出ているのですね。納得。
映画代奢ってあげたくなった汗
初恋とは…
ミュージカル要素は必要だった…😞インド映画を真似た感があって違和感
但し内容は家族愛で、今の僕には刺さったかも(ミュージカル要素がなければかなり良かった?)
公務員の旦那と30年連れ添った配偶者が、癌で余命2ヶ月宣告され、夫婦で初恋?の男性を探す旅に出る話 その男性と両想いだったと思いきや…
僕も初恋の人に会いたくなったけど、誰が初恋だったのか…😱若年性アルツかもしれない
ダサ可愛い
リュ・スンリョンとヨム・ジョンアの無理のある若作りも楽しい、ダサ可愛いミュージカル。
歌も上手いわけでもなく、踊りもヒドいもんなんだけど、可愛い。だからこの二人だったのかな。
意外なことやどんでん返しは起こらないけど、近い年齢なので二人の愛情にめそめそしながら観てしまった。あたたかい作品でした。
どうしてあんなに泣けたのか
「ハイ・フィデリティ」とか、昔の恋人に会いに行く物語って、男の視点で描かれることが多い気がする。異性の記憶のフォルダを増やすのではなく、上書きするのが女性の脳だと聞いたから。女性は昔の男のことを引きずらないものだと思っていた。でも、本作の主人公セヨンは違う。事あるごとに昔の写真を眺めて初恋を思い返す。そして自分の余命を知り、初恋の男性に会いに行くことを決意する。しかも夫と。
ミュージカルが得意でない自分にとって、途中で挟まれる歌とダンスのシーンが結構辛かった。いや、ミュージカルでも歌とダンスに圧倒されることがあるから、ミュージカルだからという理由ではない。たぶん歌のシーンがとてもダサいからなんだと思う。とにかくダンスがやたらとダサかった。ワザとか?と思うくらい。ただ、曲はすごくいい。韓国の往年のヒット曲が使われているらしく、昭和歌謡の名曲を聴いているような心地よさがあった。
話の方は韓国のおじさんらしい不器用さ(を通り過ぎてもはや極度のモラハラ夫だったが)がひどすぎて感情移入しにくい。後半の夫の行動で今までのすべてが帳消しになるわけじゃないし、妻の行動もやや不思議。初恋の相手との結末もあんなんでいいのか?と思ってしまう。とてもシリアスで悲しい題材なのに、ポップでコメディテイストなところにも終始違和感を覚えていた。
踊りのシーンも今ひとつだし、いろいろと受け入れがたいものがあるのに随分と泣いてしまった。どうしてこんなに泣けてしまったのだろう。自分が戸惑ってしまうくらい。おじさん特有の涙腺のゆるさだけが理由ではないはず。万人には勧められない。マイナス面が多いから。でも、泣ける人も少なくないはず。周りで鼻をすすっていたおじさんたちに強い仲間意識を感じた。
昭和チックな韓国産ミュージカル。
泣かされた…終盤にドドドドっと泣かされた。韓国音楽をよく知らないけれど昭和チックな唄と踊りがお話に実にマッチ。はじめはなんてダンナ、と思ったけれど見終わってみたらなんてハートフル。沁みるミュージカルだったなー。
『ラ・ラ・ランド』みたくミュージカル入ってます。
観るの少し躊躇したけど、観て正解だった♪
予想の何倍も良かった♪
才能ある人が作った映画だと、すぐ分かる!!
脚本とか美的センスとか、魅せ方が上手い!!
ラブストーリーかと思ってたら、どっちかっていうとヒューマンですね。
コメディも入ってます。
ときめいて、笑えて、感動します。
『ラ・ラ・ランド』みたく、バランスよくミュージカルが入ってて、オシャレだと思います。
主演の女性は観た事あると思ったら『箪笥』にも出てた人でした。
結婚してる方は、特に女性で主婦の方は、特別に心に響くんじゃないでしょうか。
この結婚は、この旦那は、この家族は、正解だったのか?
たぶん、ほとんどの女性が感じる事。
僕は結婚なんてしたくない症候群の男ですが、とても響きました♪
迷ってたら、ぜひオススメします♪
名作です!!
ノリ間違い
突然余命2ヶ月を告げられた主婦が、離婚をチラつかせて亭主を巻き込み高校時代の初恋の男に一目会う為に旅に出る話。
我が道を行く能天気無自覚主婦と亭主関白というより怒鳴り散らしてばかりの俺様旦那という夫婦が、妻の検査結果を聞くために病院で待ち合わせて始まって行くけれど、ミュージカルなんですね。
1曲目から途中でちょっとダレてくるんですが…。
その後は何とか持ち直し、コミカルを折り込みつつのロードムービーになっていくけれど、やっぱり途中で飽きてくる。
子どもの扱いはかなり雑だしね。
最後はしっかり良い話しになったけれど、やっぱりまたクドいし。
やり過ぎて余計な感じにならなければかなり面白かったと思うのに…という感じかな。
家族ドラマ〜ちょっと泣けた〜
悲しい物語をユーモアを混ぜた作品で、少し切なさがあったり、最後は涙でとても良い映画でした。
随所にミュージカルが入る点は、ちょっと多く場面によっては無くした方が良かった。
人間亡くなってからではなく、逝く前に笑顔でお別れをするべきですね。
そんな風に思わされました。
笑・涙・楽の好バランス作
ジャンルとしては余命宣告モノとミュージカルの組み合わせというちょっと変わった作品。終盤まではガンで余命2ヶ月の妻の初恋の人探しに渋々付き合う夫とのロードムービーを横糸として、夫婦それぞれの回想シーンが縦糸となって物語が進行し、節目節目で歌と踊りが展開される。この夫婦の役者さんたちが上手くコミカルで余命モノの重さを過度に感じさせない。
恋人探しが意外な結末を迎えた終盤は、夫婦愛の話に突入するがお涙頂戴になりがちなところをミュージカルシーンに救われる。
笑って泣いて楽しんでが絶妙にバランスした想像以上の良作でした。日本人のミュージカルって妙に浮く気がするが、韓国語の発音のほうが音楽にハマりやすいのかも。
敢えて入れた「、」の意味
文化の日、午前回のシネマート新宿は今日が初日の『人生は、美しい』。ハングルの原題『인생은 아름다워』にも「、」句読点に代わるスペースが入ってますが、むしろハングルでは文節毎にスペースを入れるのが基本のようなので、邦題がそれに合わせた書き方。そして、映画を観ると敢えて入れた「、」の意味を理解します。
本作は事前情報として、劇場(多分、ヒューマントラストシネマ有楽町)で一瞬予告観た覚えがある程度で、折々に挟み込まれるミュージカル要素などは今回映画を観ながら「こういう映画だったのね」と知りました。別に嫌いではないんですけど、何というか内容も仕上がりもよく言えば「クラシック」。既視感もあるし、脚本そのものはベタですね。と言うか、主演のお二人が私と同世代なこともあり、むしろキャラクター設定は「一昔前感」すら感じます。
まず、早々に出だしからセヨン(ヨム・ジョンア)に対する夫ジンボン(リュ・スンリョン)のあんまりな態度や物言い(今どきはこれを「不器用」では済まされない)に始まり、息子、娘などもちょっと酷すぎて、物語が展開する場面になり、セヨンが「出ていく!」と言い出したのを、私の心の中でも「そうだ、そうだ、出て行っちゃえ!」と彼女を後押ししています(笑)。ところが、そこはセヨンの可愛げの現れ。それこそ、演じるヨム・ジョンアのチャームそのものですね。なんなら、それを救いに最後まで見続けた感が否めないというのが正直な感想です。
終盤には「お約束通りの展開」でホロリと泣かされる(ただし、中高年にとっては単なる生理現象)シーンもありますけど、相変わらず私の心中では「これでチャラになるかよ」と悪態をついています。でも、私と違ってセヨンは優しい。彼女の写真を見ながら、セヨンの家族に対する「妻、母としての無償の愛」なのだと、苦々しくも納得することにしました(笑)。
なんて、今回は自分の心情をコミカルに織り込んでみましたが、一方で今年、私と同世代でセヨンのように娘と息子がいらっしゃる友人の女性が亡くなり、しばらくショックを引きずり、また相変わらず彼女を思い出すたびに淋しい気持ちになることもあって、ちょっと重なる部分のあるこの作品に対して厳しい目線で見てしまっていることも否めません。でも、人生を思い返し、そしてそれを「美しい」と思えるか?と振り返ると、内容がタイトルに全く追いつけていないような気がしてしまいました。
まぁ、配信で十分な内容だと思います。残念。。
現実を直視する怖さを乗り越えて、生きるということ
命の期限を知った時の気持ちとはどんなものなのだろう?きっと怖いだろうと思います。その怖さや不安から来るのだろうと思い見ていたけど、セヨンに対する夫ジンボンの言葉は何て冷たい人なんだろうと思いました。でも、セヨンの初恋の相手を探す旅に出て、ジンボンのセヨンに対する本当の想いが分かって納得。懐かしい友人や親戚たちの前でのセヨンのスピーチで、子供たちへの想い、ジンボンへの想いを語るシーンではこらえ切れずに涙が溢れました。劇中にミュージカルのように流れる曲の数々が物語を彩ります。決して明るい題材の作品ではないですが、暗さを感じさせない、むしろ明るさを感じる素敵な映画でした。
人生は、美しかったです。
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