ヒッチコックの映画術のレビュー・感想・評価
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大いなる違和感
恵比寿ガーデンシネマにて鑑賞🎥
ヒッチコック映画とは高校時代からの長い付き合いで、初めて観たのは『ファミリー・プロット』(@八重洲スター座)だった。
まだヒッチコック存命中だったので遺作などと思わずに観たが、その後の名画座巡りで数々のヒッチコック映画を観た🎥
あれから45年以上が経っており、ヒッチコック映画は『快楽の園』や中編含めて全作品を鑑賞済で、大半の作品をリピート鑑賞しては「(トリュフォーとの)映画術」や「ヒッチコックに進路を取れ」などなど多数の書籍もリピート読みしている長い付き合い🙂
「本作は、どんな映画か?」が気になって観に行った。
項立てとしては6項目(逃避、欲望、孤独、時間、充足感、高さ)に整理して解説したような映画で、ヒッチコック映画をフッテージとして使用しながら進めていくのだが、全体的に大事な部分が多数すっぽ抜けた感……が鑑賞直後の印象。
2「欲望」でエヴァ・マリー・セイントをグレースと呼ぶ間違いは単純なものであろうが、3「孤独」で展開される孤独論は大いなる違和感あり。
更に、4「時間」におけるヒッチコックの時間の使い方分析にも違和感あった。
オープニングで「脚本&ナレーション:アルフレッド・ヒッチコック」というクレジット表記あり、「お~、ヒッチコック本人が語ってくれるなら…」と期待したのだが、「私が死んで40年が経つが…」なる発言で「なんだ、本人じゃないのか」と思いながら、確かに声も本人の声ではない。
そうした本人に語らせる構成を取っているのに、ヒッチコック自身がどこでも語っていないことが語られるのは有り得ない。
既に逝去された故人の発言ということで、勝手に「ヒッチコックはこう思っていたはず…」論を展開するのはダメ🙅
学生時代から多数のヒッチコック本(20冊超)を45年以上読み続けてきた者にとっては、かなり違和感のある作品になってしまっていて残念😱
初期作『農夫の妻』などを頻繁に取り上げ、有名作の有名シーン抜けが多いものの、いろんなヒッチコック映画フッテージを観たことから「またブルーレイやDVDを引っ張り出して、ヒッチコック映画祭を勝手にしようかな…」と思えたことが、唯一の収穫だったかも知れない。
(※)評点は、ヒッチコック映画フッテージに付けた。
<映倫No.49839>
理屈より、やはりハッチコックの映画を見るに限る
ヒッチコック
どんな優れた理論より
映画を楽しむに、限る!
彼の物語(映画)が、彼の頭の中で
そして、創作、制作の中で
どうかたちになったのか?を
知る必要は、ないのかも。
ヒッチコック映画好きには
見る必要は、ないかもね!
久しぶりにヒッチコックの映画が観たくなった
CGやドローンがない時代に最大の効果を出すための工夫がたくさん見られ、ヒッチコックの映画に対しての情熱と発想の豊かさに感心した。
ヒッチコックの手法はすでに何周も周り、技術的なものについてはテクノロジーの進化に伴い消えていったものもたくさんあるのだろう。
改めて、特にハリウッドに移ってからの作品を見ると、ジェームズ・スチュワート、ケリー・グラント、グレゴリー・ペック、イングリッド・バーグマン、グレース・ケリー、キム・ノバクなど癖のない典型的な美男美女を好んで使っている事がわかり、映画の世界的な成功には欠かせないピースと考えていたのかなと思う。
サイレント時代から30年代のかけての作品は観たことがないので、是非観てみたいと思う。
ミンチにされたヒッチコックには、めまいがする。
作品を微塵切りにして、
ワンシーンではなく、
ワンショットを他の作品と関連付けして、
監督・脚本マーク・カズンズの御神託を視聴することになる。
しかし、
画面にはヒッチコックの肖像画が、
ワンショットごとに出てきて、
それらしいナレーションが流れる、
それは当人が生きていて解説しているような錯覚に嵌ってしまうのだ。
つまり、
この作品は、監督脚本家の仮説を鑑賞することだと理解することが肝要。
これも最初からトリックとご理解あれ。
それにしても、
往年のスター達の若い頃の動画を銀幕で観るのは、
格別であった。
( ^ω^ )
「サスペンス映画の神様」と称され映画史に多大な影響を残した巨匠アルフレッド・ヒッチコックの映画づくりの裏側をひも解いたドキュメンタリー。
ヒッチコック本人がナビゲートするスタイルで、
膨大なフィルモグラフィと過去の発言を再考察し、驚きと遊び心に満ちた映画づくりの秘密を紹介。
「白い恐怖」「めまい」「北北西に進路を取れ」「サイコ」といった代表作の名シーンを解説するほか、
現在日本では視聴が困難な「快楽の園」「ダウンヒル」など初期作品の本編フッテージも使用しながら、
ヒッチコックの演出テクニックを視覚的に解き明かしていく。
「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」のマーク・カズンズが監督・脚本を手がけた。
映画マニアでないと、、、
ヒッチコックの映画制作の秘密や解釈については、トリュフォーの本で語りつくされており、別な視点で描くのは至難の技で、ワイルダーの「サンセット大通り」の冒頭さながら、故人にナレーションをさせるなど、その演出方法に工夫を凝らしているのは評価するが、いかんせんヒッチコック映画をほとんど観たことない観客が、この映画を観て、ヒッチコックの映画を観たい衝動に駆られるかと言うと、疑問である。映画マニア同士が悦に入って語り合っているような内容で、映画にまだあまり詳しくない人たちに、ヒッチコック映画がいかにゾクゾクするくらい面白いものなのかが、まるで伝わって来ない。聴衆の事を無視したような自分だけ解っている講師が話す独りよがりの文化講演会か大学講義を聞いているようだった。残念。
ヒッチコックワールドを堪能
ヒッチコックは映画史ドキュメントぐらいしか観ておらず、作品は名前を聞いた事がある程度。今回はヒッチコック作品の舞台裏を敢えてドキュメント化した作品だったが、目から鱗の内容ばかり。ヒッチコックの人物史も堪能できた。ヒッチコックワールドを堪能できた。監督ドキュメントは面白い。もっと観たい。映画の素晴らしさ、魅力を再認識した作品。
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