アントニオ猪木をさがしてのレビュー・感想・評価
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元気ですか!?元気があれば何でもできる!
TOHOシネマズ新宿で「アントニオ猪木をさがして」を。
取ってつけたようなドラマ部分が不要。
猪木の生き様に影響された人達の人生ドラマが3ケ所(子供、高校生、大人)挿入されていた。その大人役が、インタビュー部分に出ている安田顕なのがまた…。
猪木を語るのが棚橋とオカダではなぁ。猪木の付き人をやっていた藤波と藤原の話をもっと入れれば良かったのに。面白かったのは専属カメラマン原悦生さんの話くらいで、出来がヒドいのは間違いない!!
政治家としての猪木の一面は良く出ていた。
キューバのカストロ首相と酒を酌み交し、人質開放のために現地に自ら乗り込む。今の日本にそんな政治家はいない。
猪木の格闘家としての凄さが上手く描かれていない。ストロング小林、ビル・ロビンソン、ブルーザー・ブロディ、ビッグ・バン・ベイダー等の試合がほんのちょっとだけ映る。つまらないドラマより、もっと猪木のファイトを見せて欲しかった。
ナレーションは福山雅治。
福山は長崎から上京後、ピザ屋でアルバイトをしていた際、そのオープン記念に猪木が来店、集合写真の撮影で猪木の隣に立った(この写真が映画に出ます)。尚、福山が東京で初めて出会った著名人が猪木だった。
池袋TOBUの昭和レトロな世界展に「アントニオ猪木をさがして」のコーナーがあり20日が藤波21日藤原喜明のサイン会有り(会場でグッズ1万円以上購入者のみ)。
映画の中でドリー・ファンクJrの試合がなかったのは2次使用の許諾がおりなかったからだと会場係員に聞いた。
材料があっても許諾が無くて使えず、ドラマ部分を足したのかな。猪木−アリ戦もソフトが出てないし。
プロレスファンには、アントニオ猪木を探して、探し切れていない映画だった。
波瀾万丈な軌跡を辿るには…
採点2.9
プロレスラーアントニオ猪木のドキュメンタリー作品。
公開期間が短く間に合わなかったんですが、気がつくとプライムに登場してました。
ブラジル農園時代から始まるのですが、気がつくと途中でドラマパートが入るんですね。
これにしれっと田口や後藤が出てくるのは面白い。
基本は藤波などゆかりのある人物のインタビューで進行。
あと何故かナレーションは福山雅治。
懐かしい映像多く出て来ますが徹子の部屋とか時代を感じてすごい。こうしてみると徹子本当長生きですよね。
ただ、その波瀾万丈な軌跡を辿るにはあまりにも浅く、何かTV番組の特集みたいな印象。
個人的にですが、劇場作品としては今一つもの足りなさが残りました。
コレは焦って初日劇場鑑賞なら☆1確定でしたね^^;;
自宅レイトショーAmazon Prime Video『アントニオ猪木を探して』
小学生時代新日本プロレス旗揚げのニュースを覚えてる昭和親父なので・・・・
この映画の予告観た時に映画館のスクリーンで、猪木さんを観れるのかと思ったんですが、作品情報見て、某TV局でやるようなドキュメンタリー風な作品と知りスルー
公開から3ヶ月で、アマゾンプライムで配信って事で鑑賞しましたが、スルーで正解(^◇^;)
猪木さんを語る証言者もごく一部の人達で、プロレス好きが驚くような新証言も映像もない。
驚いたのは、劇中の再現ドラマ・・・・コレ含めて、予想的中のTVのドキュメンタリーレベルの作品でした。
事前情報知らずに初日観てたら☆一つ確定でしたね^^;
野球界は、ONやイチローさんの偉大さを世界レベルで超えるスケールの大谷翔平選手が現れましたが・・・
自分が生きてる間に、アントニオ猪木を凌駕するカリスマレスラーが現れる事はないでしょうね。
なんなんだコレは…
ドキュメンタリーじゃないの?
名勝負、名場面を当時の映像見ながら、当事者の証言やインタビューがあるのは解る。
なんで訳わからんドラマがあるの?
この映画を見たいと思うのは、ほとんどが猪木ファンのはず、訳わからんドラマ作るくらいなら一試合でも多く試合を流して欲しい。
きっと監督は猪木ファンじゃないんだろうなぁ…福山雅治はナレーションしながら「?」だったんだろうね。
❇️こんなプロレスラー今後現れないと本気で思う‼️
1960年🇧🇷ブラジルで力道山にスカウトされる。
1998年🇯🇵猪木引退
アントニオ猪木の生立ちの土地や関係者、選手などに思い出や写真、エピソードなど功績を語る一風変わったドキュメンタリー
❇️こんなプロレスラー今後現れないと本気で思う‼️
◉68点。
🌀 試合以外の人間猪木の生き様に迫る!
★彡視点を変えた猪木の見方を描いていて、派手な演出もなく淡々と語ったストーリーでした。
正直面白いエンタメ感はないが、猪木が好きなら必須ドキュメンタリーだと思いました。
★彡ナレーションが福山雅治とエンドロールで知りました!
🟢感想。
1️⃣猪木の周囲の選手映像が楽しい。
★彡若い頃の藤浪、藤原、高田、橋本など色んな人が出てきて懐かしい。昭和ノスタルジーにふけました。
2️⃣真っ直ぐな生き方が難しいからこそ素晴らしい!
★彡ある意味素直で人を信じやすい、そして思い込みがエゲツないからこそ特殊な人間だと改めて気がつく。こんな人今後現れないかと本気で思う。
3️⃣目の力が以上に凄い。
★彡表情や仕草がいつも本気以上の語りかけが、見るものを惹きつける気がしました。
4️⃣猪木は仮面ライダーやウルトラマンと同じ存在!
★彡しかも特撮ではない本物のヒーロー像として痺れます。
5️⃣亡くなっても伝えるイノキイズム‼️
★彡異次元の思想、バカになれ、やりたい事をやり、転んでもまた起きる!そんなメッセージを受け取りました。🙇
アントニオ猪木は、遠くなりにけり
写真写りが凄く良い。
映像映えも最高。
この映画を観て、思った。
アントニオ猪木。
実に美しい男だった。
ボクサーショーツひとつで
リングに立つその逆三角形の上半身、
贅肉ひとつない美しい肉体。
身長190センチ100キロ、
顎は四角いが、口元がおちょぼ口。
おちょぼ口はスターの必須条件。
猪木は極め付けで美しい男性だった。
スターオーラは100万ボルト以上、他に類をみないスター性。
だがこの映画は意外とと言うか《猪木愛やら猪木熱》が
あまり感じられないのだ。
マハメッド・アリ対アントニオ猪木の「格闘技世界一決定戦」
見たことはないが、Wikipediaを読むと実に興味深い。
虚々実々、
こんな裏話があるか?
多分もう知る人は殆どいないんだろうなぁ!
映画を観て思ったこと。
猪木さんって、
《キャッチフレーズは最高だった》
【闘魂】
【ダァーーー‼️】
【闘う前に負けることを考える馬鹿がどこにいるか】
でも対談したオカダ・カズチカ(新日本プロレス)は言う。
《会話が成り立たなかった》
キャッチフレーズ以上の心を伝える【言葉=つまり言霊】を
持たなかった。
だから騙されやすくて、変な投機話に乗り何十億の借金をこさえた。
引退試合(東京ドームに7万人)で借金は完済したそうだ。
それは良かった。
大体にプロボクシングのヘビー級現役チャピオン
マハメッド・アリと、
プロレスの王者・アントニオ猪木が闘う?
サメと人間が戦うようなもの。
本気か!!
ルールにがんじがらめに縛られて寝てばかりの猪木に
ブーイングの嵐。
呼ぶ方も呼ぶ方、
来る方も来る方。
アリはエキシビジョンだと思っていたらしい。
それでルールで折れに折れて頼み込んで試合に漕ぎ着けたらしい。
でも見たかったなあ!!
世紀の凡試合!!
《追記、24年9月19日》
この試合でアントニオ猪木は10億円の借金を背負った。
(ホールが満杯で、テレビの放映料もあるのに、
(全く非常識な条件だった。それを笑って呑み、
アリと猪木の間には友情が生まれた。
そして変なルールで寝そべって足を蹴るしかなかった猪木。
アリは左足の血栓症で入院して、蝶のように舞うフットワークを
それ以降、つかえなくなった。選手生命も短くなったのだ。
計算高くない無垢な男。
だからアントニオ猪木は、記憶に残り
永遠に愛される。
絶壁とアゴ
コアなプロレスファン向けなのかな?
尺も短めで記録映像もそれほど目新しいものもなく、全体をサラッと舐めたような感じの内容に思えました。
ドラマパートはいらなかったかな。
猪木さんはプロレスラーですが稀代のエンターテイナーでもあり、また一方でビジネスマンや政治家でもあるので、1本の映画では表現しきれなかったのかもしれないですね。
元気ですかぁ!
私自身も物心ついた時からずっとプロレスファンで好きなレスラーもたくさんいますが、その原点はやっぱり猪木さんであり新日本プロレスでした。
猪木さんほど喜怒哀楽を自分に正直に表情に出すことのできる人は他にいないし、そこが「炎のカリスマ」と呼ばれる所以ではないかと私は思います。「燃える闘魂」と呼ばれる熱い怒りの表情はもちろん、猪木さんの笑顔もとても魅力的で大好きです。
作品内の少年同様、人生のことあるごとに猪木さんの言葉、行動、表情に何度勇気をわけていただいたかわかりません。
昨年コロナ感染して以降体調が優れず、加齢も手伝ってか心身ともに弱っている様を自分自身感じていたのですが、この作品を観て久々に猪木さんから勇気をいただきました。
「元気があれば何でもできる!」
「迷わず行けよ、行けばわかるさ!」
神田伯山さんも言われていた通り、猪木さんは死してなお私達に勇気や元気を与え続けてくれる真のスーパースターだと思います。
インタビュー有り、対談有り、講談有り、ドラマパート有りと面白くも珍しい構成で猪木信者の方なら私のように十分楽しめるのではないでしょうか。
すごくプロレスらしいし猪木っぽかったと思いますよ。
そもそもですよ、
たかが2時間足らずの劇場作品1本で、アントニオ猪木を語り尽くそうなんて、作り手にはおこがましい話だし、
たかが2時間足らずの劇場作品1本で、アントニオ猪木の歴史を網羅したり生涯を総括しようなんて、観客にも欲張り過ぎな話じゃないですか。
批判されて当然だし、期待外れで当然の映画作品だったとは思いますよ。
でもそういう、ちょっと胡散臭くて、けっこう雑に荒削りで、それでも暑苦しさがあって、それが世間様やガチ勢からもブーブー言われるのって、ある意味むっちゃ猪木っぽいなって、思うんですよね。
「アントニオ猪木なら、ホウキとでも良いプロレスができる」って言う人もいるように、「こんな映画に対して、あなたはどんなプロレスができますか?」って話じゃないかと思うんですよ。
格闘技ではなくプロレスファンなら、勝った負けた、強い弱いの奥にドラマを読み取って熱くなれるでしょ。
作品としての巧拙の奥に、猪木ファンは何を探し出せるかってことなんじゃないですかっていう。
やたらと非難轟々のドラマパートですけども、そのダサさと強引さ、それでもやっぱりグイグイ来る感じ、それこそプロレスらしいなと、ちょっとウルっとかしちゃいましたよね。
産廃業者で働いてるくたびれた安田顕が、猪木引退ロードのベイダー戦を観て、泣きながら「ガンバレ!ガンバレ!」って呟くシーンあったじゃないですか。
あれ、猪木に対するガンバレじゃなくて、こんな自分に対するガンバレ!ですよね。映画好きのあなたならそんな演出余裕で理解できたでしょ?プロレスの魅力って、すげーそれなんですよ。
プロレスファンは、猪木ファンは、猪木やレスラーの体を借りて、自分を応援できるんですよ、ガンバレ、ガンバレって。そんでプロレス会場から出て、また自分の明日をがんばって戦えるような気分になるんです。プロレスって、猪木って、こういう力があったんだよって、けっこう端的に教えてくれてるなと感心したんですけどね。
僕が探して見つけたアントニオ猪木はこんな感じでしたけどね、いかがですかね、、、
アントニオ猪木をさがして
【ピロシの映画レビュー②④】
猪木教信者歴50年のワタクシ!
日比谷のtohoシネマズで鑑賞して参りました!
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題名 アントニオ猪木をさがして
⚫︎監督
和田圭介
三原光尋
⚫︎製作
筒井竜平
若林雄介
⚫︎出演者
アントニオ猪木
棚橋弘至
⚫︎公開
2023年
⚫︎上映時間
107分
⚫︎製作国
日本
⚫︎ジャンル
ドキュメンタリー
猪木少年は、家族と共にはるばる日本は横浜からブラジルに移民として旅立ちました。そんな異国の地での働きぶりを当時同じ場所で働いていた日本人がポルトガル語で懐かしそうに語ります。
スーパースター力道山が市場でスカウトするっていうのもドラマティックですよねー。今で言うと力道山はどんな存在だろうか?いないかな。
帰国した後は師匠からの執拗ないじめ、今なら絶対問題視されるようなしごき、暴行されながらもレスラーの階段を登っていくわけですが。
あ、そのあたりも含め、数あるエピソードの殆どは映画では全く触れられておりません笑
結局のところ猪木は見つかったのか?
映画の評価と内容についてはあれこれ言うまい😅2時間弱ではアントンの歴史を伝えるには尺が短すぎるということですね。どんな角度から作っても賛否両論出てしまうのかと。
ひとつ猪木ベイダー戦がフィーチャーされていたのが良かったです。
本作の解釈は、アントニオ猪木一流の謎かけということにしておこう!
私の中のファザーであり
メンターでありました。
ありがとうーーーーーーーー!
プロレスとは、比類なきジャンル。
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アントニオ猪木ドキュメンタリー
アントニオ猪木をさがして
映画館 OSシネマズ神戸ハーバーランドで鑑賞
パンフレット入手
猪木は「ことば」が魅力
「馬鹿になれ。とことん馬鹿になれ。恥をかけ、とことん恥をかけ。かいてかいて恥かいて、裸になったら見えてくる。ほんとうの自分が見えてくる。本当の自分が笑ってた。それくらいに馬鹿になれ」
1990年、第1次湾岸戦争の数カ月前に サダム・フセイン大統領(当時)のイラクがクウェートに侵攻。クウェートにいた日本人をイラクに連行した。
女性と子供は先に開放されたが、夫は人質のまま
イスラム教に改宗したことで、ムスリムの思いがわかる日本人とされた。
41人の日本人の解放に貢献したとされている
空港に参集した妻たちは、歓喜して、「いち、に、さん ダー」と掛け声えを上げた。
その時あの掛け声は、妻たちの提案だったということが、この映画で分かった。
様々な「事情」を邪推してしまい素直に観れない
猪木さんの生涯(の「綺麗」な部分)からピックアップしたエピソードと関係者のインタビューを軸に構成されたドキュメンタリー「風」映画です。
試合映像はそれ程多くなく、関係者のインタビューや対談、そして架空の猪木ファンの生涯を綴る謎の再現ドラマに多くの時間を割かれます。このドラマパート、安田顕さんの演技にギリギリ救われている部分はありますが、それ以外の役者さんの大根ぶりとかシナリオの薄っぺらさとか相まってとてもじゃないですが観てられません。深夜ドラマでも今どきもう少しマシなのではないでしょうか。インタビューや過去の試合映像で尺が取れなかったから仕方なくドラマパートで埋めたのではないかと邪推したくなる内容です。
猪木さんの試合内容については熱烈なファンはもう何度も観ているでしょうし、私もある程度何度も観ている試合もありますけど、こういう映画という場で観るとやはり熱くなるもので、私はもう少し試合映像欲しかった側です。予算の問題なのか権利の問題なのかわかりませんがやや物足りない印象。少なくとも再現ドラマよりは試合映像だと思います。
インタビューに関してはやはり佐山、長州、前田、武藤or蝶野、小川直也あたりに没後1年経った今だからこそ話を聞いてみたかったのですが、断られたのか新日側の意向が入ったのか予算の問題なのか、なんなんですかね。これもまたやや物足りない印象でした。猪木さんと関係性の薄いオカダカズチカとか棚橋とかのインタビューが妙に手厚いのはやはり新日主導だからでしょうか。
とまあ、色々不満が残る映画となっています。猪木さんの生涯を振り返りたいのか、彼が与えた衝撃や遺したものをクローズアップしたいのか、どう追悼していきたいのか、いまいちピンボケしている感が否めず、どちらかに振り切った方がまだよかったんじゃないかと思います。テレ東あたりで深夜にやってる番組ならまだしも映画館で公開してるわけで…。殆ど客が入ってませんでしたけど、致し方なしかなと思いました。
原悦生さんのエピソードと有田さんはめちゃくちゃよかったです。
確かに評価分かれますね
私の解釈では、
「"現代新日本プロレスにおいての"アントニオ猪木を探して"」の題名だと、内容に一番近しいと感じました。
暗黒時代と言われる時期を過ぎ、それを現在の新日本戦士が今何を感じているか、それを続く内容ですね。
なので、それに興味がある人にとってはとてもいい内容。
対して、猪木さん現役の頃からのファンで、
猪木さんをメインにフォーカスし、その生涯から闘いの歴史を見たいと思っていたファンの方には、
ベクトルがずれた内容になったように感じます。
これはあくまで、新日プロデュースですから、
前者の内容になってもおかしくはないと思います。
私も現代新日本のファンではありますし、
自分の中でのピントを調節すれば、満足な内容でした。
途中感動して涙するシーンもありました。
が、私個人としては、鑑賞前は後者の内容を求めていたので、
やや空回りした感は否めませんでした。
この映画はこの映画で、新日本プロレス同様に応援しつつ、
また別の機会で、新しいコンテンツを期待したいです。
50代猪木信者にはどんぴしゃの映画だった。勇気をもらった。
猪木がこの世を去って1年。 猪木イズムの現在地を世に問いたいというのが この映画の主題なんだろう。そのメッセージを十分に感じとることができた。
●1つは、私のような世代の猪木信者に「おまえら猪木イズムを忘れていないか?挑戦してるか?戦ってるか?バカになってるか?」という投げかけ。50代の猪木のベイダー戦、ドンフライ戦、北朝鮮、イラクの救出劇を見せて、「おまえら もっとやれるだろ、頑張れよ」 って背中を叩かれた。
職場や家庭で小さくまとまってきている自分、新しいことより昔話を楽しんでいる自分、に気づかされて恥ずかしい気持ちになった。猪木イズムを一言で説明するのは無理だが「挑戦・闘魂・風車の理論・バカになれ・迷わず行けよ行けばわかるさ」などのキーワードを 自分の中で再点火させることが出来た。
ミニドラマもテーマに沿った内容だった。ブラジル取材も 何もない場所、貧しい生活からスタートしたことを強調していて よかった。
●もう1つは 「猪木イズムは後世に引き継がれるのか?、猪木の死をもってして消えてなくなるのか?」という投げかけ。 藤波や藤原の一緒にやっていた世代 棚橋・オカダの引き継いだ世代 そして海野の猪木を知らない世代を うまく対比させながら インタビューを織り交ぜたのはよい構成だった。人選も良かった。
一言でいうと猪木に 藤波世代は心酔 棚橋世代はリスペクトしつつも我が道を、海野世代には歴史的人物であり影響は希薄 ということになろうか。
「猪木問答」、永田や中西らはお笑いネタにされているが、棚橋の「プロレスをやりたいです」という答えは秀逸かつ、その後の新日本プロレスの方向性と隆盛を導いた名言だった。その舞台裏を棚橋から直接聞けたのは、この映画の見せ場だった。
そして海野の「おれは怒りなんかないですよ。ドームツアー・国立競技場を満員にできる会社にしたい」という言葉に 不安を覚えました。「そんなことみんな思ってるよ、そのためにどうするのか?て事じゃないか」って。
「プロレスvs世間」「猪木vs馬場」「プロレスvsリアルファイト」「猪木超えという反骨心」「選手間ジェラシー」「借金を返す」などなど たくさんの怒りがあるから戦いが生まれ、「見たい、応援したい」という共感が生まれるんじゃないのか?「怒りのない戦い、プロレス」とはどんなものなのか、海野は答えを出せるのか? もし出せたら すごいことだが、そのプロレスは歌舞伎やシルクドソレイユのようなものなのかもしれない。
●●
猪木信者は猪木の試合は繰り返し見ているし、名場面も脳裏に刻まれているので、この映画で今更見る必要はない。 また、長州や前田など猪木と対抗した人間や 三銃士や小川らの話も もう知っているのでこの映画で聞く必要はない。ホーガン戦にしろ、その裏話も知っているので この映画で触れる必要はない。 晩年の猪木が出てこなかったのもよかった。
猪木1周忌のイベントとしてとらえれば 最高の内容だったと思う。ただし、50代前後の猪木信者以外にはお勧めしにくい映画だとは申し添えておく。
個人的に残念だったのは巌流島に時間割きすぎ。猪木にとって、猪木信者にとって、それほど重要な試合ではなかったように思う。それよりは(評判は悪いが)ミニドラマをもう1本 主人公が50代になった現代も描いてほしかった。
●余談:夜、一人見終わった後、牛丼でも食べて帰ろうと思ったが、「迷わず行けよ」と 六本木のアイリッシュバーに行ってみた。普段ならいかない場所に行って、バーテンさんや隣の外人に話しかけてみたり、とっても楽しかった。小さくまとまるな、挑戦しろ、自分。
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