鯨のレストランのレビュー・感想・評価
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おいしいプロパガンダ
2024年映画館鑑賞63作品目
7月7日(日)イオンシネマ石巻
6ミタ0円
八木景子監督作品初鑑賞
仙台から神田に出店した鯨料理専門店店主を中心に描いたドキュメンタリー
自分はとりたてて食べ物として鯨が好きでも嫌いでもない
あまり食べないし鯨食文化を守れ!とばかりに活動家紛いの主義主張をするつもりはない
ただ反捕鯨団体の活動というか暴力的なパフォーマンスに共感できないだけ
各国にテロ集団とか海賊に認定されたためか今ではマスコミ的には随分と活動が地味になったようだ
捕鯨擁護派の意見ばかり飛び交いこれは一種のプロパガンダに思えた
それをあまり不快に感じなかったのは反捕鯨の立場じゃないだからだろう
八木監督の前作『ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫る』では反対意見も取り上げているようだが
たとえ極論でも良いと思う
中立な主張はいらないかもしれない
右と左の極論を聞きそれをどう受け止めるかはこちら側なのだから
難しいだろうけど。大事なこと。
現代における宗教の考え方と方向性はまったく同じで、多様性を認めろってことだよね。食物連鎖の頂点にたつ人類の業というものを、日本人は西洋人よりよっぽど理解している。いただきますの精神ですよ。過度な環境運動こそが、まさに最大の環境問題である。
鯨肉食文化の豊かさ
「ビハインド・ザ・コーブ」の八木景子監督による鯨ドキュメンタリー第2弾。日本人の鯨肉食文化にスポットを当てた作品。
仙台出身で神田で鯨料理店を営む大将に密着。鯨料理のバラエティの豊かさに心躍るが、欲を言えば鯨獲りの町の一般家庭で食べられている鯨料理も見たかった。
作中には基本的に捕鯨擁護派の論客しか登場しない。反捕鯨の国際世論に対抗するための作品ゆえだろうが、反捕鯨派に鯨料理を食べてもらっての感想も聞きたかった。
ってか、それだと「美味しんぼ」の鯨料理回の丸パクリになっちゃうか。
優れた食文化
前作『ビハインド・ザ・コーヴ』は、「環境保護団体視点」の『ザ・コーヴ』に対し、捕鯨漁師や鯨食文化をつなぐ地域の「鯨を獲る人々視点」での実態を描くものだったが、本作は「鯨を提供する人々視点」のドキュメンタリー映画。
神田にある鯨レストランの大将を主人公に据え、大将の半生やご家族の姿を追う中で、食事としての鯨のすばらしさを明かし。
大学教授が鯨肉の栄養バランスの良さや、日本国民にとっての歴史、重要な食資源であることを解説したり。
元ワシントン条約事務局長が「捕鯨しても差し支えないほど十分な数の鯨の増加」を示し、その科学的な根拠を無視して「お気持ちや利権で捕鯨の排除が決まる国際会議の無意味さ」を証言したり。
安全な食を維持できる森林伐採や、山と海の関係など、環境問題へもメスを入れていて、見どころの多く、非常に興味深い内容の作品だった。
決して過度に獲らない日本の在り方も含め、適切な捕鯨であることは世界に認識してもらいたいと思いました。
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