劇場公開日 2023年9月8日

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「血生臭いミステリー」ヒンターラント odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0血生臭いミステリー

2025年1月24日
PCから投稿

第一次大戦でロシアの捕虜収容所から母国オーストリアに帰還した陸軍中尉ピーターの周辺で起きる帰還兵仲間の連続猟奇殺人事件、元刑事のピーターが謎に迫ります・・。
第一次大戦の捕虜は連合国に900万人、日本にも12か所の捕虜収容所があったそうですが虐待はせず、習志野収容所では捕虜により「美しく青きドナウ」の演奏が行われていたそうですがロシアの収容所では24万人いた捕虜が処刑や疾病で5万人まで減ったそうで過酷を極めたようですね。
兎に角、帰還兵に対する庶民の扱いは冷淡なので軍人への嫌悪、復讐かと思いましたが真相は捕虜収容所での出来事が・・。
首を落としたり指を切り落としたりネズミに襲わせたりと残忍極まりない遺体の連続描写に恐怖と言うより嫌悪感が込み上げました。広い意味では戦争の悲劇を描いた反戦映画なのでしょうが、音楽の都と称される美しいウィーンが只管、血生臭い犯罪都市に描かれたのは衝撃でした。

odeonza