劇場公開日 2023年10月13日

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月のレビュー・感想・評価

全285件中、181~200件目を表示

5.02回観ました

2023年10月25日
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一度では受け止めきれず、2回見ました。
25歳の娘が障害者であることもあり、
半分は当事者として、
でも問題に根本的に向き合えていないので半分第三者として映画を見ました。

思いがうまくまとまらず、
皆さんがどう感じたかの感想を知りたくてここに辿り着きました。

今も、「東へ西へ」の歌詞の「がんばれ」の意味が、180°真逆だったことに戦慄しています。私たちが問われていること。どちら側なのか紙一重だということ。象徴的だと思います。

皆さん書かれているように、セリフ一つ一つが自分に突きつけられているようで、本当にしんどい映画でしたが、それがこの作品の意図だと思うので、これからも都合の良い自分を感じながらしばらく生きたいと思います。

ある程度ディテールの話になりますが、
2時間に収めるため、視聴者に意図を伝えやすくするために、ある程度誇張された部分はあるだろうなと思いながら拝見していました。

例えば、昌平の同僚や、園の二人組の職員など。
ステレオタイプですが、ある意味「弱いものたちが夕暮れさらに弱いものを叩く」の構図なのかなと思ったり。

また、さとくんの彼女が聴覚障害で、
耳は聞こえなくても相手の気持ちがわかる人として描かれていました。
これは障害者を表現するときにとても重要なファクターで、原作の主題の一つでもあったと思うのですが、
ある機能が劣っているから他も全部できないのではなく、できないことがあるぶん、他が人より鋭敏である、という側面だと思っています。

さとくんの彼女は、さとくんの変化に気づいていた。だから出て行く時にあんなLINEを送った。
そんな鋭敏な彼女ですら、今夜決行すると気付けないくらい、さとくんは「普通」だった、ということを描きたかったのだと。

聞こえていたら止められたのに…。
当事者である彼女本人には、そう感じさせてしまう描き方ではあったかもしれませんが、
普段手話で会話するさとくんが、
あそこだけ言葉のみで宣言したのは、
さとくんが「劣っているところがある分優っているところがある」を理解しているからこその行動であり、とても示唆的だと感じました。

何が優って何が劣っているかをどう判断するのか?誰が判断できるのか?
聞こえているか、見えているか、感じているか、、、他人が判断できるのか?

そして聞こえないからこそ、見えないからこそ、話せないからこそ、内面がどんなに優っているかなんて、誰も判断できないのではないか?

でもそんなの綺麗事です。
私も毎日疲れています。
私が死んだら娘はどうなるんでしょう。
見たくないものに向き合わないと。

追記
原作読みました。必読です。
きいちゃんの内面を誰が判断できるんだ??

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にゃおこ

5.0役者達の覚悟、観る側も覚悟を。

2023年10月24日
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泣ける

悲しい

難しい

宮沢りえも磯村勇斗(サトくん)も
オダギリジョーも二階堂ふみも
役に入り込んでいた!

サトくんも元々はまともな人で、
施設で働くうちに変わっていく様が
凄かった。

家族にも見放され、施設の人からも
虐待されている人を助けるのだという

サトくんなりの正義感からの犯行。

でも宮沢りえやオダギリジョーが
言うように

理解できない、と思うけど、

あの環境にいたらそこに至る気持ち
がちょっと分かると思ってしまった
自分もいて、、、、

でも殺める以外にやるべき事がある

と色々考えてなかなか答えは出ず、
どっと疲れたけど、

観て良かったです!

オダギリジョーが救いでした〜

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ほんのり

3.5ある施設の事件という事でなく

2023年10月24日
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ぷぷぷ

4.0向き合うということ

2023年10月24日
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北枕寝二

3.0しんどい

2023年10月24日
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泣ける

悲しい

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みき

5.0月。照らし出されるもの。

2023年10月24日
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こちらのサービスで初めてレビュー機能を使います。

まだ鑑賞されていない方にとって参考となる有益なレビューが書けるかどうか確信もないまま。

ただ、ここまで書いてこなかった人間がこの映画については書かないままではどうにも消化しきれない思いが残ったのだなということが伝わるだけ、このレビューにも意味が生まれるのではと思い投稿させていただきます。

背景にあるだろうモチーフ、想起される事件があっての作品だろうことは知った上で選んだ映画ではありましたが、態度としては、見せていただいているものをなるべくそのまま鑑賞することに最後まで努めたつもりです。



ある人にとっては「考えないこと」「向き合わないこと」にしておかなければ、日々を前向きに歩けないようなことって、確かにあって。

でもまたある人にとってはその「考えようとさえしていない」「向き合おうとさえしていない」態度がどうにも合点がいかなくて。

その双方が時に自分のなかに同時に存在しながら、距離を取ることも許されず、衝突を起こすこと。

これも、確かにあって。

なぜ月を照らさなければいけないのかを、太陽は考えるのか。

太陽に照らされることで初めて照らすことができる月は、なぜ自力でそれをしようとしないのか考えるのか。

あるのかを問われる「心」は、そもそも、あるなしで表現できる対象なのか。

耳が聞こえずに言葉を話せない人間がするハグに込められた心はなにか。

言葉を話す人間が言い放つ、心ない言動にのせられた言葉に、心はあるのか。

この映画を通して事件を想像したり向き合うという表現は、当事者としての経験や実際を知ろうとしてこなかった私には(適切な言葉に至りませんが)あまりに傲慢な気がしています。

まずは映画が示したこと、制作に関わられた俳優の皆さんが表現してくれたことに向き合って、これからの私の日々にどんな変化が生まれてくるのか、内省を大切に生きていこうと思います。

私が、しっかり照らし出される作品であることは間違いないのではと感じました。

多くの方に鑑賞してもらいたい作品だと私は思いましたので⭐️5つ、つけさせていただきました。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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mamoxichie

3.5生きてても意味ないなんて大きなお世話 人を殺す権利は誰にもない

2023年10月23日
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幸せ

原作は2016年の夏に相模原市の知的障碍者施設で起こった大量殺人をモチーフにした辺見庸の小説で、それを石井裕也が映画にしたというのだから観るしかなかった。障碍者と老人の違いはあるが、3月に公開された「ロストケア」とテーマ的には近く、19人を刺殺した「さとくん」を見ながらずっと松山ケンイチを想起していた。要するに「安楽死」の問題なのだが、誰もが「なんで生きているのか」なんて分からないのに、ましてや他人様のことをとやかく言うなんて余計なお世話である。磯村勇斗は嫌いな役者ではないし、今回もどう演じてくれるのか楽しみにしていたが、まあちょっと相当残念だった。彼の力量不足なのかキャラクター設定が定まっていないというか彼自身が「さとくん」をつかみきれていないのであろう、唯一見ごたえのあった宮沢りえとの対決にしても、松山ケンイチと長澤まさみのバトルに遠く及ばない。ボクシングジムで鍛えたり刺青を入れたり金髪に染めたり気持ちは分かるのだがどれも小手先の演出にしか見えず、聾の彼女を抱いて「今日殺してくるよ」と告げるシーンはすごく美味しい場面なのに、ただフラットに演っているだけで真実味が無いのだ。ラスト近くの回転寿司屋でカタカタという音と寿司の皿が流れていくアップが続く場面がなぜか心に残って、やっぱり石井裕也はへんな監督だと最後に確認した。

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たあちゃん

4.0厳しい現実と向き合うことの過酷さ。

2023年10月23日
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難しい

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りょんりょん

3.5みずからの内に潜む優性思想とどう向き合うか

2023年10月23日
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atsushi

4.0見て見ぬふりをすること

2023年10月23日
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あの事件を題材に石井裕也監督が映画化すると聞いて、本当にできるの?公開できるの?と危惧していたが、ミニシアターながらほぼ満員のお客さんの中で観ることができ、そのことだけで素直に良かった。
実際の障害者も出演しているようだし、ナチスや優生思想という言葉もはっきり使われていて、現在の日本映画ではタブーというか、忌避されてきた部分を真っ当に取り上げている。その点は、放送禁止用語が飛び交う「福田村事件」と同じ。
多分、石井裕也監督でなければ、観なかっただろう。この題材をゴリゴリの社会派作品に仕上げられたら、あまりに観るのが辛い。辺見庸の原作を換骨奪胎したようだが、石井監督ならではの軽みと希望が加えられている。ただ、これだけの題材を扱うにしては軽すぎる、という批判はあるだろう。そもそも現実の事件からまだ7年という生々しい時期に映画化するのはどうなのか、という思いが拭えないところはある。
俳優陣は、出演すること自体に悩んだだろうが、宮沢りえをはじめ、みな力は入っていた。磯村勇斗は、近頃の問題作の常連という感じ。特に良かったのが、オダギリジョー。ちょっと情けなく、危うい感じの役をやらせたら比類がない。
この作品の大きなテーマである「見て見ぬふりをすること」については、自分の考えがまとまらない。そのことを「嘘」だと言い切るのは違うと思うし、「だから自分が何とかする」というのは独りよがりになってしまうのでは、としか言えない。

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山の手ロック

4.0人間の尊厳の意味を問う傑作

2023年10月23日
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試写会で観た「愛にイナズマ」に続き石井裕也監督の作品が続く。対極にある2本だがともに傑作。

一昨年に相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件。入所者19人が殺害され、職員を含む27人が負傷した。

今作はこの事件をモチーフにした辺見庸さんの小説を映画化したもの。

介護に苦しむ人々を救わんとする映画「ロストケア」と類似のテーマ。

呼吸をしていれば、心臓が動いていれば人間として守られなくてはならない、それこそが人権であるという現在の考え方。

そのことによる歪みは余りにも大きい。

人間としての尊厳を守るためにも、新たな加害者を産まないためにも、システムを確立することが望まれる。

救いは宮沢りえさんとオダギリジョーさんの夫婦だった。

ラスト、りえさんの言葉に嗚咽をもらした。
「俺、生きててよかった」と心の中で叫んだ。

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エロくそチキン2

3.5苦しまずに逝ったなら良いのですが

2023年10月23日
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悲しい

怖い

高畑さんが演じていた様な親御さんは実際に居たんでしょう、それを思うと悲しくなります。 大きな事件でしたが、その事件の大きさに対して世間や被害者様の声が少なかったようにも思えた事件です。 厄介払いされた方も居たのでしょう、ただただ苦しまずに逝ってたなら良いと事件当時から思っていました。

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茶々の尻尾

3.5結論から言いますと凄い内容でした。 上映館少ないのも納得です。 一...

2023年10月22日
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結論から言いますと凄い内容でした。
上映館少ないのも納得です。

一言だけ、私の気持ちはズバリさとくん寄りです。

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コチョ

4.0🎵 月は流れて、東へ西へ 天狗舞よりも月桂冠「つき」

2023年10月22日
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悲しい

怖い

難しい

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カールⅢ世

4.0あくまでもこの何の知識も無く、この映画を観た前提として書かせてもら...

2023年10月22日
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あくまでもこの何の知識も無く、この映画を観た前提として書かせてもらう。だいぶ自分自身と向き合わせられた作品であった。かなり難しい問題なので、私的に答えは出せるはずもないテーマだったが、映画の演出のように自分に問われていることから逃げられない空間であり、作品であった。
正直面白いという作品ではないが、忘れられない作品になった事は間違いない。

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おれ

4.5共感

2023年10月22日
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この事件と、秋葉原の歩行者天国のヤツは、ちょっと間違えれば、なにか歯車が違ってたら、犯人は僕だったかもしれない!「僕の中の悪魔よどうか目覚めないでくれ」と強く願いました

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xAYM8Ip23Ra4eeg

3.0ほぼ実話

2023年10月22日
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感想を書くの難しい。
映画を見て考えさせられる…って部分は、事件当時十分考えたので今更感はあります。

やまゆり園事件をベースにしているのは前情報で知っていましたが、
犯人の名前や事件の日付、手紙、刺青、髪の色、、実話に沿い過ぎていて驚きでした。
ありなのか…?誤魔化さない事が誠意なのか…?考え方は人それぞれ、かなり意見が割れると思います。
磯村勇斗はよく役を受けたなぁ…

オダギリジョーの不甲斐ない夫、二階堂ふみと磯村勇斗の不気味な雰囲気…イメージが定着してしまってる感はありますが、ハマり役でした。

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khs69

4.5残酷な現実と人の傲慢さ

2023年10月22日
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悲しい

怖い

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sankou

5.0事件から7年後の今

2023年10月21日
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この映画のモチーフは言うまでもなく、相模原障害者施設殺傷事件だ。
モチーフではなく現実といってもよい。

社会を震撼させた事件から早7年もの月日が経った。そして悲しいことに戦後最大であった事件での死者数も数年後には更新されることとなり、2023年現在の映画公開に至る。

7年後の今、私は社会がより悪い方向へ進んでいると感じる。劇中でも言われていたが、大きな出来事があっても人々はみなそれを忘れる。
もしくは窓を塞ぎ、森の奥に閉じ込めるのかもしれない。

2023年は、発達障害ブームや親ガチャ論争・強者弱者のマウント合戦が繰り広げられる一方、”自分らしさ”という他人との差異をいかに強調できるかということが重要だと囁かれ続けている。

劇中でも示唆されていたが、生産性のある/なしはどこで区別されるのか?今や優生思想という言葉さえも見たくないものに蓋をしているとすら感じる。

一つの希望であると同時に苦い現実は、目の前の人生を誠実に生きるしかないということ。
我々一人ひとりの人生、そして連綿と受けつがれる人類史の先に答えがあると私は信じている。

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Kenny KAO

2.0月が欠けてる

2023年10月21日
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悲しい

石井監督、
宮沢りえ、
オダギリジョー、
二階堂ふみ、
磯村勇斗、
製作・竹内力。
コレだけのメンツ揃えて、
この内容は残念だった。

「ロストケア」にも似たテーマだったが、
救いが無い。
宮沢とオダジョー夫妻の再起の話、
にしては少し弱い。
磯村の変化も唐突だし、
磯村の彼女が何故聾唖なのか、
必然性が無い。
二階堂家族の不穏さも不要。

全体的に無駄遣い。

企画ありきで、
話を膨らませられなかった脚本、
事実以上の要旨が分からない。
コレもまさかの石井監督だとわ。

コレだけ有名で最悪な事件を題材にして、
その意図が明確でないのは、
はっきり言ってこの作品は不要である。

救いがない事件だったからこそ、
救いが欲しかった。

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クリストフ