「もっともっと欲しかった」月 なとやまさんの映画レビュー(感想・評価)
もっともっと欲しかった
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施設の闇の部分が事件のきっかけというか、トリガーというかになるので、その部分を表現しようとしていると思うのですが、闇というか現実の刺激的な部分を表していて、もう少し現実の悪い部分、良い部分織り交ぜて、施設の本質を表現して欲しかったように思います。
それと、さとくんとのやり取りで「認めない」としか反論出来ないのは、辛い経験をしてきた、なおかつ過去に認められたこともある小説家としては物足りないようにも感じました。
制作者側からの意見の押し付けにならないような思いがあるのかもしれないけど、登場人物の一つの意見として、また敢えての製作者側か監督さん自身の意見としてでも、考えを述べて欲しかったとも思います。
正解が何か誰にも判断できないし、繊細な問題で何を言っても反論が出るかもしれないけど、表現者として、そこは意見を発信するべきじゃないのかなと。
最後の昼間の月で発信しているのかとも思えるんだけど、それだと弱いし、遠慮し過ぎにも感じる。
全般的には良さげだけど、もっと踏み込んで欲しいかったなあ。
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