「「かつてあったことはこれからもある」」月 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
「かつてあったことはこれからもある」
作家の堂島洋子は、最近書けなくなり障害者施設で働くことに。夫は彼女を師匠と呼び、夫婦の息子は幼くして亡くなっていた。施設で働くさとくんは、入所者に優しかったが次第に。
実際の事件をモチーフにした作品。犯人の思想変化と、主人公の出生前診断に関する悩みを絡ませた物語。犯人の変化については少し強引な感じで、事実と異なるんだろうと思いました。心がないから人間ではない、だから殺す、の短絡思考には理解できるはずがない。優生思想と出生前診断については、どうしても割り切れないと考えてしまう当事者の苦悩が理解できます。
月は象徴的に出てきます。しかしシンプルで不自然なタイトルは、「つくい」をもじったのだろうか。
宮沢りえが始終辛い顔をしていて、同情してしまいます。
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