「観たいと思った映画にはいつも磯村勇斗がいる」月 ボンボンのんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
観たいと思った映画にはいつも磯村勇斗がいる
もっと早く観たかったが、上映劇場が少ない。
やはり内容がセンシティブだからですかね。
さとくんの
「生産性の無い人間」という台詞にずっと胸が痛かったです。
私は健常者ですが、仕事だけでなくすべての「生産性」が弱いからです。
退職した会社の上司から「あげてる給料分の仕事をしていない」とはっきり言われたこともあります。
障碍者の方だけでなく、五体満足に生きていても私のような生きにくさを感じてる者も、この中に含まれているのでは?と考えてしまって辛かったです。
オダギリジョーは、そんな人の代表的な役なんでしょうか。甲斐性なしですが優しい人の役です。
なので、そんな彼が手塩をかけて作った作品が受賞したというのは深淵のような劇中の唯一の光でした。
私の知人の娘さんが施設へ入っているのですが、
やはり自分以外はご両親が面会に来ることは本当に少ないとの事です。なので、高畑淳子さん役のお母さんの話はリアルでした。
そして私自身も
二度の出産を経験、
検査の時は、「万が一、引っかかってしまったらどうしよう」と考えたものです。
とてもとても耳が痛い作品でした。
想像通り、娯楽とは程遠い話でした。
賛否両論あると思います。
それでも
事件を風化させない作品であること
と
役者の皆さんが素晴らしかったこと
だけは間違いないと思ってます。
熱演した磯村勇斗さんに頭が下がります。
観たいと思った作品はいつも磯村勇斗さんが出演することが多く
ヤクザと家族、PLAN75、渇水、ビリーバーズなどなど、
社会派をついつい好き好んで観てしまう私には
敢えて難しい役どころを選ぶ彼は
今後も目が離せない俳優さんです。
上映劇場が増えますように。。。
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