6月0日 アイヒマンが処刑された日のレビュー・感想・評価
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アイヒマンの最期
ナチドイツは詳しくありませんが😅
一応説明
アイヒマンは第二次世界大戦後
戦犯となりアルゼンチンへ逃亡後
国際指名手配されるわけで
詳しくは映画アイヒマンを追え
アイヒマンはアルゼンチンに渡航する前に
アルゼンチン人としての国籍並びに名前を取得
(この時代の規定が今と違いユルユル)
アルゼンチン人として生活していた
のを"誘拐"するような形でイスラエルへ
イスラエルで裁きを受けたわけですが
前述の通り、更にアルゼンチン人
としての立場があるため
国際犯罪が成立してしまうが
アイヒマンのやったことは
黒だが白にはなれない
グレーな方の最期はグレーで終わると
本作品は最期の姿に至るまでの
ドキュメンタリーだと思いました
とても良かったです👏
許すまじ
就寝時も監視下に置かれたアイヒマン。
刑務官の1人、ハイム( ヨアブ・レビ )の心情が、胸が苦しくなる程に伝わってくる。イスラエル出身の俳優さんなのですね。
託された手紙 … どうしても許せなかった、という事なのでしょう。
静かに立ち昇る煙、淡々と海に撒かれる灰 … 。粛々と行われる描写に、彼が犯した罪の大きさとその重さを改めて深く感じました。
ダヴィッド少年( ノアム・オヴァディア )と弟のあどけない表情に救われた。
映画館での鑑賞
過去と向き合うこと。
アイヒマン処刑の裏側には多くの人の葛藤があったという話と受け取った。
死刑制度が今の所存在し、火葬が常識の日本人としては、イスラエルには死刑は存在せず、ユダヤ教の戒律から埋葬は土葬であるという当地とのギャップをまず把握しないとこの話についてはイマイチ分からないと思う。(自分も調べるまで何となく火葬NGだよなというくらいしか知らなかったが)
そう考えるとナチスの、処刑した挙句遺体を燃やすという2度もユダヤ人蹂躙する悪逆非道ぶりが際立つ気がする。
色々な立場でこの処刑に関わった人が出てくるが、衝撃の舞台裏というよりは、一瞬のインパクトは大きくないがじわじわと深く広く広がっていく感じがあり、観ている時より観終わって振り返った時に感じることが多い映画だと思う。
歴史的事実に関わる伏線的物語がちょっとてんこ盛り過ぎ?
タイトルに俄然に興味が沸き、劇場での予告編を観てから観たいと思った作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…ちょっと思っていたのと違うかな。でも面白くない訳ではなく惜しい!と言う感じ。
窃盗癖のある少年ダヴィッドが鉄工所で働く中でアドルフ・アイヒマンの処刑に間接的に関わっている話しかと思いきや、そこがメインではなく、様々な人々の思いや物語が絡み合っていく。
アイヒマンを題材にした映画作品は多数あるが、それだけで言うとこの作品は既に今更感はある。
だけど、タイトルが秀逸でこのタイトルだけで観たい!と思わせる。
また本来の本筋ではそこに間接的に関わっているのが少年と言うのが良い。
劇中でもそんな事実は確認されていないと明言されているけど、そこはフィクションの域で様々に考察するのが面白いと思う。
また、観れば分かるけど、様々なテーマと言うかポイントが絡み合っていて、アイヒマン自身はあくまでも切っ掛けでありメインストリームでは無い。この点だけでも興味をそそられるのが良いんですよね。
・極秘裏に処刑されるアイヒマンとその遺体を焼却する焼却炉の製作。
・少年ダヴィッドがどの様に焼却炉製作に絡んでいくのか?
・アイヒマンの処刑までの数日間。
興味をそそられるポイントがあれもこれもとあるんですが、なのにオムニバス的に様々なポイントを取り入れ過ぎてしまい、本筋がボヤける感じがしてしまい、105分と言う決して長くない上映時間に中弛みを感じてしまう。
個人的にはダヴィッドが関わる点をもっとメインにすべきの方が良かったかな。
いろんなオムニバス式的な話が入り込んでいて、ダヴィッドの心情の流れが薄くなり、あれだけ鉄工所で働くダヴィッドがいつの間にか鉄工所の人気者で若頭的な存在になっている辺りが唐突なんですよね。
また、鉄工所の社長が焼却炉製作が終了した途端、ダヴィッドにクビを言い渡す辺りは考察ポイント。
その後、中年になったダヴィッドがWikipediaに自分がアイヒマンの遺体焼却の焼却炉製作に関わった事を掲載して欲しいと嘆願するが、そのような事実は確認されていないと脚下されるが、何故社長は急に手のひらを返すかの様にダヴィッドに冷たくなったのか?
・用が済んで必要が無くなったからバイバイ
・これだけの極秘裏の重要案件がバレる事を怖れて、一番バレそうなダヴィッドを直ぐ解雇
・盗みを働いてしたから最初から信用してなかった
・ダヴィッドの今後のことを考えて、解雇した
理由はいろいろありますが個人的には4番かなと。
イスラエルにとっては大犯罪人であっても、敵国だったドイツの当時では英雄的存在のアイヒマンの処刑に関わった事でダヴィッドに被害が及ばないようにとの考慮なのかと。
勿論ダヴィッド自身はフィクション(であろう)と思うのでこの辺りの考察はご愛敬で、こういった考察が映画の面白さかと思うので意図的に入れたのではと考えますが、中年なったダヴィッドは…これで良いのか?という感じでしたw
ちょっと思っていたのと違う感じではありますが、様々なアイヒマンの映画の中ではメインディッシュをメインとしない面白さはあるかと。ただバイキングでシェフが他の料理に力を入れ過ぎただけかとw
歴史的最重要戦犯でもある様々なアドルフ・アイヒマン映画作品を観ている人には様々な考察の1本としては観る価値はあるかと思います。
予告編が映画の理解をミスリードするーユダヤ人虐殺の糾弾を主題とした物語ではないー
「歴史を残す」という作業には様々な立場の人の思惑がついて回る
この映画のオフィシャル・サイトでは、アドルフ・アイヒマンというナチス親衛隊の主要メンバーの処刑を裁判から焼却処分されるまでの6ヶ月間の真相を描いている旨が表現されている。確かに映画が対象としている時間はそうだ。だがこの映画で表現されているものは様々な立場でその事実に関わった人がその「歴史」をどう扱おうとしたのか、ということがテーマだ。それが、刑務所、鉄工場、学校、ポーランドという現場なのだろう。それぞれの現場で看守、記者、工場長、労働者、先生、ホロコーストの生存者、ユダヤ人協会などなど、異なる立場で異なる歴史観を持つ人たちの姿勢を映し出す。
刑務所:国家による厳格な法の執行を記録する場
アイヒマンを執拗に追跡しイスラエルに連行したことは、ナチスの行為に対する憎悪を忘れないユダヤ人国家としての顔だ。それでもその憎悪を噛み殺し、アイヒマンを人道的に扱って法の従って裁いたのは法治国家としての顔だ。刑務所で主人公になっている看守が、厳正に法を執行しながらも沸き起こる恨み・憎しみを必死に堪える姿を体現する。ベートーヴェンの名曲がナチスの悪夢を思い起こさせる亡霊のように扱う描写に使われているところが印象的だ。
ポーランド:ユダヤ人として残虐行為を歴史を記録する場
ホロコーストの現場となった収容所は、残虐行為を忘れまいとするユダヤ人の大事業の場となろうとしていた。その中で、そこに自分の居場所を見出しその歴史の生き証人として「語り部」となって生きる選択をする男性とその生き方もまた残酷なものとして疑問を抱く女性が描写されている。ユダヤ人が受けた残虐行為の非人道性は語り尽くせないというメッセージがある一方で、それが個人の人生を支配してはならないという姿勢を示す女性の姿は今のイスラエルの姿に疑問を投げかけるものではないだろうか。
学校:ホロコースト後に生まれた子供たちの記憶への記録する場
アイヒマンの死刑宣告という歴史的瞬間を子供達の記憶に刻もうとする教師が残虐な歴史をユダヤ人の子孫に植え付けようとするユダヤ人国家としてのイスラエルの姿が描かれている。それに対する子供たちの関心は当然様々だ。主人公の子供はダヴィデ(古代イスラエル王国の英雄の名前)、弟の名前はイスラエル、ユダヤ人社会で必死に生きようとするアラブ人の姿の体現だ。ダヴィデは勉強よりも生きるために稼ぐことに必死でホロコーストに対する関心が薄い。それは子供だからというよりもアラブ人だからということのほうが強調されてしまう。
鉄工所:イスラエルの歴史をユダヤ人だけの歴史として記録しようとする場
この映画のメインの場でアラブ人少年の成長が微笑ましく感じさせてくれる映画の中で唯一明るい場面であるが、この場はイスラエルの歴史はユダヤ人だけによる歴史だとしたい国民の感情を表現している場でもある。2度の中東戦争後という時期もあってアラブ人に対する風当たりは強いことは想像に固くないが、アイヒマンの遺体の焼却にアラブ人の少年が関わっていたことはユダヤ人として許容できない事実だということが伝わってくる。
ウィキ:イスラエルの歴史の中にアラブ人の記録を刻もうとする場
アイヒマンの遺体の焼却から数十年が経ち、ダヴィデの弟イスラエルは国家に命を捧げた。大人になって国家の大きな事業に自分の記録がないことに気づいてダヴィデは行動する。自分の生きた証として記録の修正を試みるも叶わない。ここで少年で何が起こっていたのかを理解できなかったダヴィデは当時の大人たちの思惑を思い知らされるのである。
現在のイスラエル政府への批判なのか
ユダヤ人入植地を増やし、パレスチナ人を苦境に追い詰め続けるのが現在のイスラエル政府だが、それに対する国際社会の態度はどこか生ぬるい。今のイスラエルの行っている行為にはパレスチナ人の人権や生存権を脅かす非人道的なものが少なくない。この映画にはそのイスラエル人にも様々な人がいて、ユダヤ人だけではない、ユダヤ人の中にも異なる考えが持つ人がいることを訴えたいのではないか。アイヒマンの処刑という場で表現したナチスに対するユダヤ人の憎悪と同じ感情がユダヤ人自身に現在向けられていることをこの映画を見て感じてもらいたいと願うのは筆者だけではないだろう。
顔を見せない
本作で何を感じるか考えるか
世界中に網を張り巡らせ、
数千万のユダヤ人同胞の無念に応えるべく
やっとの思いでアルゼンチンに潜伏中を
拉致してイスラエルに連れて来、
勾留して裁判、当然のように死刑確定。
イスラエルには死刑が無いが特例としたのか。
上告する権利は認めるが、棄却。
世界中が見守る中、合法的に事を進める。
なぜ合法的でなければならないか。
虐殺された数々の尊い命を思うと、
きちんとした法律で裁き罰せねば、
ナチと同じになるからである。
アイヒマンを虐殺したわけではない。
その罪の重さから処罰したまでという
事実を残しておかねばならないからである。
1961イスラエル
アイヒマンを誘拐のように連れて来たから、他は全て合法的に行いたい、と言う高官。
死刑を執行する国は色々あり様々な方法や規則の元行っている。
執行後遺体を残すと、ましてや遺族に返すと、ナチ思想家たちに崇められ墓地が聖地となりかねない、という危惧を抱いていた。
そこから考え出されたのが、火葬。
しかし、イスラエルでは禁止されていて行われておらず施設もない。
その為方法を模索していた。それも極秘に極秘に。
警察署のハイム大尉の友人ゼブコが所有する工場で、一人用の焼却炉を作成し、焼却もゼブコが受け持つ算段。
ゼブコは言う。
「狂犬は生きたまま連れて来い。焼かれ悶え死にさせたい。」
ゼブコのユダヤ人としての怒りの発現。
それを偶然聞いたダヴィッド。ゼブコに捕まり叱られたが、秘密厳守の元、賢くて細くて身軽なダヴィッドを仲間として作成作業開始となった。
授業中、先生の話をちっとも聞かず追い出されるダヴィッド。しかし、酸素の特性をよく知っていた。
ポーランド
ホロコーストから生き延びた者として、またイスラエル警察に出向の形をとるモサドの一員として、
観光客に自身の実体験を語るミハ。
ナチに逆らい鞭打ちの刑になったこと、
雪道が滑らないよう、砂を撒けと指示され、
撒いたのは、‥‥。
一人分の灰はごく少量だが、
灰の山がいくつもできていた話。
ミハは、穏やかな印象であるが、
実体験を政府に利用されて観光客に話すような見せ物になるな!と忠告するユダヤ人協会の
アダに言う。
伝えなければいけないのだ❗️と。
イスラエル警察のハイム大尉の任務とは。
アイヒマンを処刑当日のその瞬間まで、
その身を守ることである。
何人からも処刑の瞬間まで
殺害されることが起こってはいけないのだ。
処刑という処罰を下すことができないのだ。
アイヒマンの近くに警備する人間、床屋など接する人間etc.
ホロコーストの生き残りであってはいけない。いつ感情に駆られて刃を向けるかしれないからだ。
新しく来た床屋、ハイム大尉にピストルの銃口を向けられながらチョキ、チョキと手を動かしていた。
処刑にあわせて焼却炉も完成。
イスラエルで唯一処刑できるのは、
5/31から6/1までの間。
先に火をつけ遺体を中へ。
モハドのミハがイスラエル海域外で散骨。
合法的に人知れず遺体を残さずにやり切った。
いずれはわかるだろうが、大々的に世界に発表もしない。大きく取り上げられたくないのだ。
虐殺の第一人者であるが故、大ニュースにしたくないのだ。 無かったことにしたいのだ。
ゼブコは、ダヴィッドを解雇した。ゼブコが気難しいながら、従業員を大事にするのは見ての通り。
この度のことは、若い未来あるダヴィッドには、忘れて欲しいのだ。学校でしっかり知識を身につけ新たな世界に羽ばたいて行って欲しいのだ。
だけど、現在、ダヴィッドは、wikiの担当者に、自分のことを載せてくれるよう頼んでいる。(少年時代と似ても似つかぬ人なのが‥‥)
証拠は無い。
ということは、本作真実かどうかわからないのか⁉️
という結末。
[追記]
•他の方のレビューを拝読して、アラブ系云々の意味が少しわかりました。ナチの被害を直接受けていなかったから、ダヴィッドは、必死に語る先生の話に聞き入ってなかったのだと。
極秘。
死刑判決を下されたアドルフ・アイヒマン、処刑されたアイヒマンの死体を灰にするまでの話。
13歳の少年ダヴィッドがある工場で働く事に…アイヒマンの遺体を焼却する為の焼却炉の製作を…工場で勤務する者達とダヴィッドのストーリー。
今は当たり前にある火葬場、1961年頃はこんな感じだったんですか?それとも場所的な?
予告動画にもあった「アイヒマンは灰になるまで刑務所を出さない」…ユダヤ人を大量虐殺に関与…さぞ恨まれてたんでしょうね。
焼却炉の試しで羊かヤギで試し焼きと処刑されたアイヒマンを焼却炉に入れるシーンは何か見慣れないせいか何か嫌だった。
なかなか賢ったダヴィッド君、仕事で頑張ったのに何も無かったことに(笑)
ラストまで溜めた握りこぶしはナイスパンチだったよ!(笑)
おしい
面白いですが物凄く荒削りな感じですね
最後アレなら最初にも前振り入れておいたほうがとか
刑務所の場面とか看守の心情の見せ方とか
アイヒマンの見せ方とか
ガスの順番とか
ツアーとか
持っと細かい所を詰めていけばもっと面白くなったのではないかと感じてしまいます。
悪い作品ではなく物凄く惜しい作品ですね
☆は3.5ですが3.8くらいはあると思います。
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