ロスト・キング 500年越しの運命のレビュー・感想・評価
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元気でます
歴女の極み!
イギリス映画と実話系の物語って相性がいい。
今回も40代の主婦が、歴史上の人物、リチャード三世の扱いに疑問を持って、
川に捨てられたという言い伝えを否定し、文献を最初から洗いなおして遺骨の発見する。
普通の日本人の知識だと、
リチャード三世ってイギリスの王様だよね という程度の人が多いだろうから、
もうちょっとリチャード三世についての解説があったら良かったな。
500年前の出来事なんて、
専門家は必ずいて研究し尽くされているものだと思うものだけど、
市議会、大学を巻き込み、クラウドファンディングも活用!
凄い行動力です。
やっぱり見つけられたかったという(故人の)想いと、彼女の思い入れが導いたのかな。
歴女もこれに極まれり
ロマンですね~
汚名返上!?リチャードⅢ世
手柄の横取り
脊柱側彎症のリチャード3世白骨発見のニュース写真、うっすらと記憶があった。
これは映画化したくなる気持ち、わかる。
アマチュア歴史家の感情的直感的な発掘作業に懐疑的だった大学当局のわかりやすい変節、が白眉だったのだろうか。見終わってみて、、、。
一発屋に対する学者の嫉妬心みたいなものも、人としては頷ける。彼らの人生は継続的に学問に捧げられているものだから。
しかしながら、言うこと聞かない二人の息子の子育て、元夫との切れないしがらみ、持病などを抱えながらも人一倍仕事頑張る女性の方が運の神様に好かれたのだと思う。こだわるべきところには徹底してこだわり抜き主張できるか、諦めて楽な道を選ぶか、この分かれ道は誰の人生にも普遍的なものだと思う。大抵の人、少なくとも私は後者を選んできた。
ところで、主人公のファッションに注目して見た。公式の場にはほとんど招待されなかったので、終始きれい目色のニット、比較的ワイドパンツ、こなれたロング丈のトレンチコート、ちょっと関西チックな柄のリュック。大人の自由研究にふさわしい、英国カジュアルだ。
書を持って秋のお散歩に出たくなった。
ロマンスではないです
リチャード3世の汚名を返上し
イギリスの王墓に彼を埋葬させるパワーある女性の奮闘記
(・・・というと軽いか?)
実話です
シェイクスピアの劇を観た彼女に、リチャード3世の「幻」が出てくる所が面白い(劇の人の見た目の幻になります)
あまり喋らないですが中々の男前です
(ゲーム・オブ・スローンズの人だからしっくり来る)
まずはリチャードの遺体を探す所から始まり
発掘は実績も何もない彼女が王墓を発掘させる時が一番大変だった
大学の旧体質に辟易し、市議会に弁を振るうパワフルさ
離婚した夫や明るい子ども達が見守るのは救い
再婚すれば良いのにとは思った
手柄を横取りされたり色々ある彼女ですが
一番刺さったのは
「仕事は感情的にならない」これは刺さる
ロマンスではないので苦手な人にも観てもらいたいです
会えたわ…
職場で正しく評価されていないと感じている女性が、思う所あって悪評の多いリチャード3世の遺骨を探し、500年越しの真実を探る物語。
2012年に世界を驚かせたニュースを題材にした作品ですね。
私生活で燻るフィリッパがリチャード3世に思いを馳せるは良いが、その遺骨を探し出すと言い出すとは…辛いですがそりゃあ周りの反応はごもっとも。
そんな雲をつかむような目標に真っ直ぐ挑むフィリッパの姿にはアツくなるし、段々と協力してくれる人が増えるのもグッときますね。
匿名の2000ポンド…なんて粋なことを。
「R」の演出も心憎いですねぇ〜!
また、発掘された頭蓋骨、心なしかフィリッパにお礼を伝えているようにも見えました。
そして、大学のヒールっぷりも見事ですね。何とも憎々しい。
1人の女性が奮闘するヒューマンドラマでありながら、ファンタジックな要素に加えコメディでもあり、家族の物語も。思いの外目頭が熱くなるシーンも多かった。
長過ぎる時を経て新たな評価が生まれ…500年という時に思いを馳せながら、腐らずに自分も頑張って行こうと思わされた。本当に良い作品だった。
R(楽天じゃないよ)
実話をもとにした作品としては…
ストーリーは実話をもとにしていることもあってよかった。
個人的には演出が多少過剰だったように思う。
主人公にリチャード3世の幻影をみせるなど
ファンタジーすぎてあまり好きではなかった。
リチャード3世が歴史上、正く評価されなかったのと同じように
無名の発掘者は権力の陰に隠されてしまうところが
人間は昔から変わらないんだな、とある種、無情な話だなと感じた。
信念を貫く主人公の姿に心揺さぶられる
歴史的大発見!
前評判一切無しで完全『ジャケ買い』ならぬ『ポス鑑(=ポスター鑑賞)』📽
あのポスターの少年は‥‥と思ったらまさかのサリー・ホーキンス‼️男の子だと思い込んでてごめんなさい🙏🙇♀️
シェイクスピアの題材としても有名で、稀代の悪党とされる『リチャード3世』。自分の中では吉田鋼太郎さんが演じてるイメージ(実際に観たことはないからわからないけど💦この間観た『カラマーゾフの兄弟』のイかれた親父でも良いw)そんな悪党が実はそんなに悪い奴ではないんぢゃないか〜という疑問から始まり、半ばリチャードに恋しちゃってるんぢゃないの??ってくらい執着しちゃった主婦がアマチュアながらにめちゃくちゃ調べて真実に突き進んでいく〜という夢とロマン溢れる実話😊
家族愛、歴史愛、愛国心とかさまざまな愛が垣間見え、ほっこりもする。でもそれより世の中に『正当に評価されない』ことは時代を超えて共通なんだなー、と考えさせられる作品。
リチャード3世が最後に放った「(フィリパが)わかってくれたならそれでいい」のやうな台詞。これこそが『王の威厳と貫禄』と感じちゃいました❤ ❤ ❤
フィリッパはとてもチャーミング
時空を超えた推し活に泣いた
学者でも著述家でもない一般庶民の女性が、イギリスでも屈指の暴君とみなされているリチャード三世の名誉回復と遺骨探しに奔走するお話。
旧Twitter、現Xで見たのか、別のSNSだったか…。「推し」との出合いは運命なんかじゃない。人生の分岐や、停滞期に心に刺さったものが「推し」になるのだ…という意見を読んだことがあります。主人公のフィリッパも、ものすごく不幸ではないけど、うまくいかない毎日です。そんなモヤモヤのさなかに、自分に似た境遇のリチャード三世を「発見」し、彼にかかわっていくこととなります。
映画は悪役がいないと盛り上がりません。だからおおげさに脚色したのか事実なのか。「だって、シェイクスピアが悪役として書いたんだもん。だから悪い奴のはずだもん」みたいなノリの歴史学者が出てきました。学者なのにそんな曖昧な根拠でセミナーやっていいの?それ以外にもフィリッパを一般庶民と侮る自治体職員や大学関係者がたくさんいて、この環境でよく心折れずに頑張れたなぁと感銘を受けました。
作中ではリチャード三世の幽霊なのか幻覚なのか判然としない存在が現れます。彼は劇中劇でリチャード三世を演じた役者の顔をしているので、どちらにもとれます。でも私は本当のリチャード三世の幽霊だと思いたいな。
いろいろあって、全てが彼女の希望通りになったわけではないのですが、最期のシーンのフィリッパはとても美しい笑顔でした。「たとえわずかでも理解者がいるなら、それでかまわない」という誇り高いメッセージのように感じました。日夜理不尽と戦っている、市井の人々をたたえる映画のような気がします。
不当な評価で実力を認めてもらえない人間たちへの賛歌
朝ドラ『らんまん』の、主人公・万太郎と田邊教授との確執時代を思い出して重ねて観てしまいました。
本作は、難病に苦しんでいることや、中年女性であること、権威ある大学を出ていないなどというレッテルで、他人から不当な評価をされ、侮辱され続ける主婦が主人公。
彼女が、シェイクスピアの戯曲で「王位を簒奪したヴィラン」というイメージが普及しているリチャード三世に共感し、彼の正当性を取り戻すためにその遺骨を見つけたいと奮闘する姿は、多くの「評価されない人間たち」にも感動と希望を与えるように思いました。
かくいう私も、(自分が評価される云々ではなく)他人を病歴や学歴などによって差別的な先入観で見ていないだろうか?と、ハッとさせられました。
それと、彼女自身にフォーカスされがちですが、彼女のことを支えた元夫の愛情の深さや、女性レスター市議会議員が「女が感情や直感を口にするとなめられる」とアドバイスをするシーンが、涙を誘うポイント。
また、レスター大学やレスター市の役人たちが、計画から発掘まで彼女のことをさんざん馬鹿にしていたくせに、遺骨が見つかったとたん偉業を横取りし、素人である彼女の存在を消そうとした行動が腹立たしい。
権威主義者や、お役人という人間がいかに姑息で醜悪なのかは、古今東西変わらないんだなぁ、とも。
実話ベースと言いながら、実際には14年くらいかかった発掘までの道のりを、2~3年で済ませたように見えるのはなんだったけど(2時間で収めるための演出だから仕方ないが)。
病気で苦しみながらも諦めないエネルギッシュな主人公を、サリー・ホーキンスが熱演していて、物語への没入感を一層高めていました。
かなりの良作なのでおすすめします。
"簒奪"
今作品を鑑賞する前に、何かを検索(多分、『パリピ孔明』かな?w)した際、偶々検索結果欄に題名の熟語が出てきて、セーブしたのだが、まさか、今作でこれが引用されるとは、中々の偶然である
シェークスピアも碌に読んでいない自分からすれば、予習の膨大さを考えれば避ける案件の作品だろう しかし、歴史的に大悪党とされている人物が実は間違った解釈をされているのでは?という経緯は、古今東西歴史家に拠って次々と定説が覆されている昨今である 日本に限らず世界中の偉人も然り そう、今作は正に"人"は多面性を持った人生を歩んでいる、そして評価はその評価した人間の属性によって如何様にも捻じ曲げ、阿るものであるという事実を改めて白日の下に晒す内容である と、同時にその手柄を如何に掻き攫うかを描いた事も重要なプロットである
他作品のレビューで、観賞していないのにあたかも観賞したかのようなレビューをアップしてみた的なものを読んだが、正に上記の内容は、そう思われても仕方がない薄い文章に情けなさこの上ない いや、きちんと観賞しているのだが、そもそも実際の出来事のストーリー故、確かにネットで調べれば誰にでも一通りの感想文が書ける
そのジレンマに苛まれつつ、別に金貰っている訳ではないとの開き直りで続けてみようと思う
駐車場に"R"の道路標示(本当)や、実は8年も調査に費やした等々、現実と映画の誇張はその虚実皮膜故、演出なのか事実なのかのところに心が持って行かれるのが常だ 興醒めする事への恐怖とそれに伴う経済的損失、そんなみみっちぃ、しかし大事な懐具合に逡巡する心の狭さはこの際、しっかり捨てるべきと心に刻みながら・・・
リチャード三世の幻影を具現化し、二人三脚で亡骸を探すという過程はエモーショナルを掻立てられるのだが、終盤の大学や自治体の"簒奪"の件は、そのやり口の急ぎ足の説明では理解出来なかったことが唯一の残念な部分である あの部分が今作のキモだったのだろうし、其処をどうやってちゃぶ台を返し、キチンと家紋を掲げる事が出来たのかの部分を描いてみせて初めてマスターピースは嵌るのだろうと思うのだが・・・
確かに遺骨を探す事と、本人の史実はまるで関係無い そこを補強するのは歴史家であるのだが、多種多様な『ファクトチェック』の末の結論に結びつかなければならない そのチェックは歴史家に留まらず、市井のアマチュアにもその発言に門戸を開く事が肝要なことな言うまでもない そして何より大事な事は、"掠め取る"卑しさは、こうして作品に残ることを権力者は努々忘れるでないと、口酸っぱく言い続けること この努力なのだろう
知的好奇心を擽る作風にファンタジーと仄かにオカルト要素がバランス良く育んだ素敵な作品♪
映画館で予告編を観た時から、観たい!と思っていた作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…面白い!
実話を元にしているが、そこにファンタジーテイストも加えていて、素敵な作品になっている。
それでいてクライマックスのリチャード3世の遺骨発見は事実に基づいた描写がされていて何処かオカルトチックでもあり、単にヒューマンドラマと言う括りでは言い切れない面白さがあります。
主演のサリー・ホーキンスは好きな女優さんで「シェイプ・オブ・ウォーター」が有名ですが、個人的には「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」の主人公モード・ルイス役が印象的。
ちょっと影があると言うか、何処か病に悩まされていて、報われない感じの役の印象が強く、今作でも筋痛性脳脊髄炎を患っていて不当な扱いを受けている人物を演じている。
でも、今作ではアグレッシブかつ割りと若々しく見えるんですよね。
リチャード3世は英国では遺骨が不明で発掘されるまでは醜悪な悪人と言うイメージをされていたが、それも歴史家の証言やシェイクスピアの戯曲のイメージが大きい。
そこに自身の重ね合わせ、不当を覆す為に真偽が定かではなかったリチャード3世の遺骨を発掘する。
それも駐車場のコンクリートを剥がしてもそんなに深い所では無かったのなんてなんかビックリですが、いろんな事が勉強になります♪
500年以上も遺骨が見つからず、ましてや様々な研究家がこうであったと結論付けたリチャード3世の歴史に真っ向から異論を唱える根性も凄いが、それを覆そうとする行動も凄い。もうこれは完全にリチャード3世愛としか言いようがないくらい。
日本で言えば、織田信長の遺骨を発見しようとしているようなもんでしょうかw
実際にリチャード3世の遺骨を発掘するのに辺り、直感と言うか何か感じる物があって発見したと言うが、それを説明するのって凄く難しい。
でも、駐車場の真下に遺骨があるなんて直感としか説明のしようがないと思うんですよね。
その辺りが「事実は小説よりも奇なり」でこんなことってあるんだ~と感心と言うかビックリ。
それをリチャード3世が自分の周りに現れてと言うアイデアはシンプルかつナイスアイデア。
なので、劇中でもフィリッパ以外は誰も見えないのが凄く面白い。周りからすると独り言を話す不気味さがあるがリチャード3世が見えているとコスプレにも見えるし、時折馬に乗って現れるw それがコミカルなんですよね。
周囲の理解がなかなか得られなかったフィリッパの行動が徐々に周囲に認められ、支援金も集まり、発掘作業に入り、遂にリチャード3世の遺骨を発掘するが多少の支援金を援助したレスター大学が我が物顔で自分達の手柄にするところはとても胸糞。
また仲間だと思っていた考古学者のリチャード教授も自身の大学復帰を絆されて、大学側の加担してしまう。
心情的にはフィリッパ側に付いているが完全にレスター大学側。
事実を元にしているので、劇中で大学側に天罰が下される件りは無いんだけど、正直“ここまで大学側を悪者にしても良いの?”と思ってしまう。
事実であったとしてもここまで悪者扱いされたら大学側の面目丸潰れ。実際に上映に当たっては訴訟寸前まで行ったらしいけど、レスター大学側も何処か後ろめたいと感じているところがある感じ。名誉は大学側で世の認識と真実はフィリッパ側と言った感じっぽい。
劇中でもラストで大英帝国勲章を授賞したとの事で報われた感はあるけど、レスター大学側は華々しくパーティーに参加して、フィリッパは講演呼ばれている対比はどっちが良いかと言えないけど、やっぱり切ないなぁ。
前半はいろんな事から屈折した感じで別居中の夫とも上手くいってなく、子供たちとも何処か距離がある。
そこからリチャード3世の名誉回復に遺骨発掘を試みるが、その行動に家族が振り回されていて正直ワガママにも見える。もうスティーブ・クーガン演じる夫のジョンの懐の深さを感じますがここまで善人だとちょっと出来すぎ感があり、ジョンの善イメージとレスター大学の悪イメージの振り幅が広すぎますねw
ラストでシェイクスピアのリチャード三世でリチャード3世を演じたピートとの出会いが良いんですよね♪
事実を元にしたヒューマンドラマでありながら、ファンタジー色もあり、何処かシニカル。少しオカルト的でもありますが勉強にもなる。
何よりも2時間内で収まる上映時間でテンポ良く進むのま良い♪
ミニシアター系の作品ではかなりお勧めの作品なので、ご興味があれば是非是非!
500年の時をこえて 響き合う2つの魂
病気持ちで昇進させてもらえない、夫と別居中の主婦フィリッパ。周囲から理不尽な扱いを受け不遇な人生を送る、という点で、悪名高きイギリスの王・リチャード3世と自分の人生を重ねあわせ、なんと彼の遺骨を発掘するというびっくりストーリー。実話がベースと聞いてさらにびっくりです。
自分の意見も言えなかった彼女は、発掘協力のために大学や役所で雄々しくプレゼンします。バカにしていた夫や子供も最後には応援するように。
フィリッパに遺骨を発見されたロスト・キングは、汚名返上し救われますが、フィリッパもまた、遺骨発掘を通して成長し救われていきます。
フィリッパは、学識者の反対を押し切って、自分の直感を信じて発掘し、それがドンピシャに当たります(創作かもしれませんが)。爽快と同時にゾッとしました。
フィリッパがリチャード3世の劇をみて魂を揺さぶられてから、500年の時をこえて、王の魂を引き寄せちゃったんだろうな〜と感じました。
主演のサリー・ホーキンスの演技、脚本・演出が光ります。実際に発見して歴史を塗り替えたという事実も、ストーリーに重みを与えます。
予想外に面白かったです!オススメです。
究極の主婦の推し活
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