「身体能力の高い人」クレイヴン・ザ・ハンター U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
身体能力の高い人
映像は面白かったんだけど、ちょっとイマイチ乗れなかった。
どうやらスパイダーマンの敵役の物語らしい。
ある一定数のファンがいての映像化なのだろうけど、初めましての俺にはサッパリだった。
悪人からハンターと恐れられる男が主人公で、そのリストに載ると必ず狩られるのだとか。
ヒーローのような立ち位置ではある。
特殊な能力も持っていて、どうやらライオンの化身のような感じ。
強靭な肉体に再生能力と敏捷性だろうか。特筆すべきは目的に対する執着って感じかしら。弟を攫われた時のチェイスはとても楽しかった。
この俳優さんは、走ってる姿が凄く映える。
で、今回の敵はサイのような男。容姿もちゃんとサイっぽくなる。NYには闇医者なんかもいて弟はカメレオンの能力を手に入れたりする。
この弟はただの人間だったのだけど、父親の死後、組織を受け継ぎマフィアのボスとして君臨してるようだ。と言う事は、ハンターリストに載る可能性が出てきた。
…どうにも大味な内容だったように思う。
狩人が狩られるって構図をのっけから見せられたのもあるけれど、もっとシンプルな話でも良かったんじゃないかと思われる。
こんな構図になってしまったから、裏社会のゴタゴタに終始して、主人公の大義名分が霞んじゃったような印象だ。
キッカケになった呪い師がもつ秘薬とか、父から送られるハンターのジャケットとか…漫画的要素も漫画的な帰結にもなるのだから、ご大層な設定とか無視しても良かったように思う。
…とは言え、アメコミ的にはスタンダードなのであろう。
大人な子供も楽しめる内容なんだと思われる。
そして、この主人公は変身もしない。
ワイルドで魅力的な外見ではあるが人のままなのだ。
お楽しみは次回って事なのかしら?
次回あんのか、コレ?
アメコミに疎い俺には、続編が作られたとしても動物王決定戦みたいになりそうであまりそそられない。
そもそも立ち位置としてはヴェノムと似たようなポジションで…ヴェノムはついにスパイダーマンと対峙する事はなかったけど、コイツはあるのかなぁ?
と言うか、スパイダーマンと共演しないと片手落ちなような気がしてならない。
ライオンの目って黄色だったんだな。
意識した事なかったけど、暗闇で光る黄色の眼を見てライオンだと一目でわかったもんなぁ。
狩人の目だったな確かに。
おそらくなら…連載当初は防犯カメラとかSNSだとか普及してなかったろうから身を潜めるハンターって構図が成立してたのだろうけど、現代じゃ難しいよなあ。
ど頭から防犯カメラにバッチリ映されて、身元まで把握されてんだもんな。
その辺の整合性が腑に落ちなかったから、こんな感想になったのだと思われる。
今ちょっと画像検索したんだけれど、結構な強敵っぽいぞ…ライオンの顔のジャケットはさすがにダサいのだけど、キャラは迫力あんなぁ。
でもそこまでのカリスマ性を本作からは感じなかった。