劇場公開日 2024年12月13日

「新アンチヒーローのお披露目」クレイヴン・ザ・ハンター おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0新アンチヒーローのお披露目

2024年12月14日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

タイトルの「クレイヴン・ザ・ハンター」はスパイダーマンの宿敵キャラらしいですが、全く知りませんでした。とりあえず、マーベル作品ということで鑑賞予定に加え、予告もおもしろそうでしたので、公開初日にIMAXで鑑賞してきました。新たなアンチヒーローのお披露目作品として、十分におもしろかったです。

ストーリーは、裏社会で力をもつ冷酷な父ニコライと腹違いの優しき弟ディミトリと暮らしていたセルゲイは、幼い頃、ライオンに襲われて瀕死の重傷を負った際、たまたま近くにいた少女カリプソが持っていた秘薬により驚異的な回復力と人間離れした身体能力を手に入れ、父の悪行を嫌悪しながら成長した彼はやがて家を飛び出し、クレイヴンと名乗り、悪人どもを血祭りに上げる「ハンター」として暗躍するというもの。

冒頭から、刑務所内でターゲットを瞬殺し、度肝を抜く方法で脱獄するクレイヴンに、驚異的な身体能力を存分に見せつけられます。そして、舞台は少年時代に遡り、彼がいかにしてこの能力を得たのかを描き出します。多くの観客にとって初お目見えのキャラだけに、クレイヴン誕生秘話はとても興味深く、この序盤の構成のおかげですんなりと作品世界に入っていけます。

その後の展開もおもしろく、少年時代の回想の中に伏線があったり、黒幕の存在を巡ってハラハラしたりと、最後まで楽しむことができます。その中で、親子の確執や兄弟の絆を描いている点もなかなかよかったです。

見どころのアクションシーンも、もちろん楽しませてくれます。他のマーベルヒーローと違って見ためが普通なだけに、その人間離れした身体能力の高さがかえって際立ちます。特に、拉致された弟の救出に向かう追走シーンは興奮度MAXです。ヒーローとしてのかっこよさより、弟のためになりふりかまわぬ追走を見せる必死な姿が熱いです。

ただ、多少の不満点もあります。まずは、アクションシーンの物足りなさ。なんだか存在感が微妙だったザ・フォーリナーや、個性的なキャラで興味深かったライノなどと、もう少しバトルがあるとさらによかったです。もう一つの不満は、最後に豹変したかのようなディミトリ。あれほどブラコンだった弟の突然の心変わりに違和感を覚えます。いつまでも守られる存在ではなく、父や兄のように強くありたいと思ったのでしょうか。その気持ちはわからないでもないですが、組織を引き継いでいたのにはびっくりです。そして、さらにわからないのが「カメレオン」。ライノと同じ手術を受けたということでしょうか。これは続編への布石ということでしょうか。ちょっと気になります。

主演はアーロン・テイラー=ジョンソンで、鍛え上げた体がクレイヴンの強さに説得力を与えています。脇を固めるのは、ラッセル・クロウ、アリアナ・デボーズ、フレッド・ヘッキンジャー、アレッサンドロ・二ボラ、クリストファー・アボットら。

おじゃる
トミーさんのコメント
2024年12月15日

共感&コメントありがとうございます。
謎の医師「どれにしますか?」弟「モノマネ得意なんですが・・」謎の医師「じゃあカメレオンで」こんな遣り取りのはず無いですね。

トミー
トミーさんのコメント
2024年12月15日

パワハラ親父が居なくなってたがが外れちゃったんですかね〜カメレオン男の改造手術を受けたせいでカメレオン性格に?

トミー