イノセンツのレビュー・感想・評価
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ジワジワくる北欧サイキック・スリラー
ジャンルとしては超能力バトルもの。
超能力に目覚めた子供たちが主役。子供ならではの純真さ、それと同居する残酷性がエスカレートしていく、ジワジワとしたサスペンスに惹きつけられる。
北欧の雰囲気、子役たちの神がかり的演技が印象的。
しっかり怖い北欧スリラー
大友克洋「童夢」にインスパイア―ドされた北欧発のサイキックスリラー。
なんか面白そうだな、と軽い気持ちで観に行ったら、しっかり怖くて参ってしまった。
序盤に猫さん虐待シーンがあり、そこで心をへし折られながら残りの100分あまりをなんとか耐え抜いた。猫さん好きには閲覧注意作品である。
主人公をはじめとする4人の子供たちはそれぞれ生きづらさを抱えている者どうし。共感しあいながら仲良くなるも、目覚めた能力を使った遊びがエスカレートして、取り返しのつかない事態に陥っていく。大人たちに対する復讐めいた行動をとるのだろうとは予想していたが、まさか子供達どうしも殺し合いになろうとは…。分かってはいたけど、子供という生き物の無邪気な可愛さの中に潜む意地悪さ…残酷さって、本当に怖い。
ラストカットは残酷な遊びがまた連鎖していくように見えてならなかった。最強を証明した姉がその特性上ほとんど言葉を発しないがために色々と想像してしまうのだ。
「もうやめてくれと思ってもやめてくれない。
ずっと子供を怖いと思っていたけれど、やっぱり間違ってなかった。
この作品のお陰で、これから心置きなく子供を怖がれる。」
尾崎世界観のこのコメントに500万回イイねを押したくなった。
童夢は、1990年代にデヴィッド・リンチ監督により映画化される構想があったらしいが、それも観てみたかったな…。
民度が低い。映像などは優れてるし、主演の子と自閉症の子、その友人の...
民度が低い。映像などは優れてるし、主演の子と自閉症の子、その友人の女の子も良かったけど、キモいし、楽しくない。結果的に自閉症の理解も薄っぺらいし、むしろ色物にしている。現実を反映しているとはいえ、あまり必然性もなく、移民や人種で色分けしているのも稚拙。何でこういうオカルトものが賞を取るのかさっぱりわからない。
北欧サイキックスリラー
北欧のサイキックスリラー作品。
能力を持った子ども、あの殺風景な団地にブランコ、そして暴走。
どうしても「童夢」を思い浮かべてしまいますが、派手さを抑えた演出や色味に淡々とした感じが北欧っぽく纏まっています。
また、子ども達での戦いや、静かですがガムランを使ったような音楽には「AKIRA」を思わせました。
能力の覚醒と感染、増強に暴走と、次々に成長する姿は正に子どもそのもの。そしてその遊びはやがて狂気へ。
子どもならでは無垢な心と危なげさ、そのミニマムな社会にある怖さも描かれていたと思います。
大友へのたっぷりなオマージュとそれを北欧作品にちゃんと落とし込んだ本作、じっくりとした作りでとても面白かったです。
子役の演技に驚嘆
大友克洋にイマジネーションをもらっているということで、設定は実にAKIRAっぽい(実際は童夢を元にしているそうだが、そちらは未読でした・・・すみません)
※追記:あらすじだけ読んでみましたが、確かに本作の内容とリンクする部分多いですね
スケール自体は小さい話なので、おそらく制作費とかは抑えられているんだろうな、と思うのだが、子供ながらの残酷さが強く印象付けられる
全員、悪いことなんかしなさそうな見た目なのに、超能力が使えるサイコパスが混ざっているので大変なことに
主に子供達がメインで話が進んでいくが、子役の演技は本当に素晴らしい
特に自閉症という難しい役を演じた、アルヴァ・ブリンスモ・ラームスタッドは観た人全員が驚嘆するに違いない
時々自閉症から脱したときに凛々しい顔をみせるし、よくみるとモデルのような体型だし、実際は頭も良いんだろうなと思ってしまう所もあったが、自閉症の演技全般は本物を連れてきたのかと思ったほど素晴らしい
まったくの無名な役者のようなので、今後の活躍に期待したい
肝心なストーリーの方は、最後の盛り上がりが若干欠けていて残念
アクション巨編ではないので仕方ないが、もう少し捻りがあればもっと良かった
家に帰ってから検索して、子役達が全員仲良さそうにじゃれている写真をみてホッコリした
不安と怖れ
観終わったあと、ぼくには子どもたちの不安や恐れといった感情が強く印象に残った。
その最終的な発露が超能力という形をとって現れるのだろう。
どこかよそよそしくて冷たい団地の風景。
物語はほぼその敷地内と鬱蒼とした森のなかで展開し、子どもたちの世界のなかだけで進行する。
この作品に登場する大人たちは背景の一部のようなものだし、そもそも大人たちには自分の都合があり、子どもたちの不安や恐れにまとも取り合っている余裕などない。
体温が低い絵と終始漂う良くないことが起きる気配。
積み重ねられていく不安と閉塞感。
ホラー的演出を随所に散りばめながら、丁寧に子どもたちの感じる不安や恐れが積み上げられていき、観客はノルウェイ郊外の団地に閉じ込められている。
Cruel
サイキックスリラーとか久しぶりに観るなーと思い劇場へ。この手のジャンル、好きなんですがDVDスルーになる事が多いので、劇場で観れてよかったです。
子供の小さな残虐性が集まって超能力と化し、悲惨な出来事に繋がっていく…という感じの静かな作品で、思い描いていたビームがドカーン!みたいな作品ではありませんでしたが、ヒューマンホラー的な視点で楽しむことができました。
主人公イーダの姉のアナが自閉症という設定、失礼な発言にはなってしまうんですが、どうしても行動の一つ一つにイライラしてしまったんですが、これが物語が進むに連れて、感情表現ができるようになったり、自分の意思を伝えれるようになってから、アナの成長がはっきりと分かるような見せ方になっていて良かったです。
マイナスな点では無いんですが、ベンが猫を屋上から突き落として、まだ生きてることを確認したら首を踏みつけて殺すのはかなり心にずしっときました。本物では無いのは分かってるんですが、これまたリアルに見えるので、猫が好きな人は要注意です。人並みに猫が好きな自分でも相当なダメージを食らったので…。
ベンがシリアルキラーの兆候があるのも興味深くて、猫を殺すのもそうなんですが、会話に応答しなかったり、すぐにキレたり、能力を使って母親を痛ぶったりなど、とにかく異常性が前面的に出ているのは差別化としてとても良かったと思います。しかも反省の態度はしっかり見せるので、嫌いになる一歩手前なキャラなのも不思議です。
最強モードになって人は操るわ、物は浮かすわ、遠隔操作で殺しを行うわのエグい祭りの様でした。その能力ををコピーしたアナがねじ伏せたのも静かな衝撃がありました。
終わり方がサッパリした感じだったのは続編への布石なのか、それともネタが尽きてしまったのか、団地の子供たちに超能力が備わっているのか、もう少し壮大な終わり方にしてくれたらなーとは思っちゃいました。
子役の子達の演技が本当に素晴らしく、ベンを演じたサム・アシュラフくんの大人と子供の狭間の表情を見せる演技には度肝を抜かれました。
それぞれの親の育て方、それぞれの子供の判断、現代的なテーマをベースにしつつも、ダークな雰囲気は澱むことなく、最初から最後まで保っていてとても良かったです。思っていたのと違うので少し評価は低くなりましたが、ダークなものをお求めな方にはオススメできる作品になっています。
鑑賞日 8/3
鑑賞時間 14:35〜16:40
座席 F-14
孤独の果てに生まれたケモノ
好きだ。子供を孤独に追いやっているものは何か?そんな事を孕みながらも、独特のスリラーテイストを維持しながら突き進む物語。主人公たちとそれ以外を分けた境い目もソコだったりするので、人に寄って「救いであり救いでない」不思議な映画。
でも、知っておくべき本質は描かれてる、ホラーでは片付けられない良作でした。
バカとハサミは使い様‼️❓正義のミカタはここにある‼️❓
昔の日本の漫画を起源として、ある意味、使い古されたストーリーです。
でも、この映画は、脚本といい、演出といい、演技といい、とても個性的です。
悪い奴のキャラは、ステレオタイプで、三流です。
でも、姉妹のキャラは、独創的で、素晴らしい、感情移入どころか、魂まで引き込まれるかと思うほどです。
悪い👎少年は、超能力が無くても、数倍殺しをする、しそうな奴らが、日本を含めて世界中に溢れています、少年法反対。
でも、この姉妹のような、命懸けで、正義を貫こうとする人は、貴重です、生きる指針になりました。
悪い少年が殲滅👎された時、喜びの快哉をしました、殺しを観て快感を覚えた初体験です、ありがとうございます😭
私も腐敗した行政機関の一員として、姉妹のように、悪い幹部を殲滅したいものです、命懸けの正義で。
稀に見る、凄い演技を、眼にするべし。
虎・馬!
大好きな「童夢」からインスピレーションを受けた作品と知って鑑賞。
大友先生の世界観をどこまで表現出来るのか。。期待が高まります!!
!!!
筋もほぼ原作に沿っており、
加えて、北欧特有の景色を取り込んだ映像美!
印象深いシーンの再現度も高く、制作側の
「童夢」に対する愛情と深い理解度に感動した!!
舞台が団地というのもポイントで、その独特の雰囲気やそこに暮らす人々の背景までもたやすく想像出来るのだ。
無機質な四角い建物が立ち並ぶ。
外部から遮断されたかのような独特な世界がある。
そこを舞台に、長期休暇中でバカンスに出かけて留守の家庭が多い中、どこにも行けないのであろう残された少しの人々。
4人の少女らも居残り組で、それぞれの家庭に問題を抱えている。
ここがポイントで、その設定が徐々に効いてくる!
死角だらけのその場所で、大人達が気づかない子供の狂気が暴走する。
自閉症の姉、アナにばかり向けられる両親の愛情に嫉妬するイーダ。
物言わぬ無反応なアナへの意地悪はその心の苦しみがわかりとても辛い。
そして、
育児放棄されている?いつも1人の少年ベンと、
こちらも母親は鬱?白斑の少女アイシャ。
どちらも片親の家庭で、愛に飢えているように見えた。
引越して来たばかりで友達もいないイーダとアナはそんな2人と遊ぶようになり、、、
この4人が抜群に良い!!!
昨今のコンプラ重視にしかみえない多様な人種を無駄に配するそれとは違い、人種的なルーツが異なる子供4人をキャスティングした事は絶対的に必要な要素だ。
白人マジョリティの子供達とは距離を置く4人。ノルウェーの移民問題も反映しているかのよう。
この様な背景は狙ってはいないかもしれませんが、勝手に想像が膨らんでしまう。作品に奥行きをもたらした事は確かで見事なキャスティングだ!
「イノセンツ」
うぶな、経験の少ない、
無邪気な、天真爛漫な。。。
善悪の区別が曖昧な子供達が、危険な遊びをエスカレートさせていく様は、目を逸らしたくなるのだが、反して一瞬も見逃せない。
トラウマ再び。。
そんな体験は正に「童夢」だ!
ラストの解釈、、
あなたはどう読みました?
惜しいのは1つだけ!
3家族が抱える家庭の問題の描写がやや不足か。。
もう少し加えてくれていたら満点!!
発想の転換が凄い
地味な映画だが、じわじわ来るホラーが良作。
派手な演出、展開、カメラワークなど一切ないが、だからこそリアルに思える。ミッドサマーを思わせる気持ちの悪いスリラーで、映画館で観るべき作品。
子ども恐っ
思っていたより残酷描写がリアルで恐かった。
恐くみせるのが上手で終始ハラハラしました。
子どもの曖昧な善悪の行為が上手く表現されていて、昔の自分の体験を思い出させてくれました。
無邪気、好奇心、うっぷん晴らしなど。
無垢なる邪気が蔓延している怖さに大人はビビります。
映画館で予告編やポスターを見てから興味が湧き、大友克洋のあの「童夢」からインスピレーションが湧いたとなれば俄然に観たくなるのは当然。
楽しみにしていた作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…ヤバい。こればヤバいぞ。
関西で観たから関西弁に直すとアカンやつですわ。
ポスターからして妖しさプンプン。
ノルウェーを舞台にしているだけで怪しい雰囲気が漂うのに終始ヒタヒタと妖しくもそこはかとない儚さが同居していてヒヤッとする。
サイキックスリラーと言う括りにはなるけどサイキックスリラーと言うとなんか薄っぺらく感じるけど、まさしくその通り。
大友作品には数多くのクリエイターが影響を受けてるがこの作品はきっちりとその感化を昇華している。
北欧のスリラー系作品と言えば、近年では「ミッドサマー」が代表格で「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「ギルティ」なんかがありますが、怪しくも美しくそこはかとない冷たさが漂うようなイメージ。
決して派手ではないけど淡々と怖さを醸し出しているのが癖になるんですよね。
他の人の感想でも言われているが無邪気な悪意と言うか無垢なる邪気がある意味「無邪気」で物凄く怖い。
悪意無き悪意と言うのは大人の世界でよく言われる自身の正義を振りかざした行為になるが無垢なる邪気は純粋だけにタチが悪いし、ストレート。
この無垢なる邪気と言う表現がホントピッタリです。
またメインとなる子供達の演技も抜群で4人がそれぞれにキャラが確りと立っていて、配分も絶妙。
特に自閉症のアナ役の女の子の演技はめちゃくちゃ良い感じです♪
イーダ役の女の子を見たときに2000年に公開され話題となった「ロッタちゃん はじめてのおつかい」を思い出した。…あっ!?あの作品も北欧映画だわw
猫のシーンは正直踏み込み過ぎな感があるけど、ここから一気に無垢なる邪気感が浸透していく。
猫好きには目を(耳を)覆いたくなると思うけど、このシーンをよくぞ入れたと思います。
個人的には「異端の鳥」を思い出した。
あの作品も賛否両論があるけど、観る側を刺激するフックポイントが設けられていて、それだけにとどまらない映像美があるので物凄く印象に残っているんですよね。
終始目が離せない怖さがあるんですが、ラスト手前の髭の男性がイーダ達父娘の後に続いて団地の中に入ろうとしたのはベンに操られていたからかと思うんですが、その後の回収が無いのでちょっと?が付くのが惜しい。
子供達の中に蔓延る特異な力が蔓延していき、それによって起こる様々な事件に大人が誰も気付かない。
それがまた日常的になっているのが怖いんですよね。
作品的にはM・ナイト・シャマラン監督なんかの作品に雰囲気が似通ってますが個人的には数段上。
シャマラン監督もこれぐらい抑えるところは抑えて、踏み込むところは踏み込んで欲しいですw
無邪気とは「ねじけた所の無く、素直でなんの悪気もないこと。 また、そのさま」と書かれてますが、この作品にはその意味合いを真逆ですが、違う意味で無垢なる邪気=無邪気な作品。
「童夢」や「ミッドサマー」が大好きな人なら絶対ハマると思うし、とにかく妖しい作品好きにもピッタリw
派手な演出を抑えた寡黙な怖さが秀でた作品でめちゃくちゃお薦めです♪
やべぇヤツ来た…
元々、なくすほどの語彙力がない私。こういう映画を観ると、巧く評せない自分が残念で仕方ありません。
何となく「1日(ファーストデイ)」は混むだろうと、一日遅らせて水曜のサービスデイにTOHO日本橋へ。小さい箱(シアター2)でしたが、18:20の回はまぁまぁの客入り。相変わらず情報シャットダウンして挑む私としては期待が高まります。
そして始まって早々、まだ状況を呑み込めないうちからもう何となく意地悪く、嫌な気持ちになります。更に、そんな気分を助長させる劇伴が輪を掛けます。最初に言っておきますがこの映画、ずーっとこの調子です。観ていて逃げ出したい気持ちを抑えつつも、「この展開だとこれが次にこれが起こるんじゃないの?でも起きたら嫌だな、、、わー来る、来る、来る、ギャーッ!」(ホンと語彙力無くてすみません。。。)兎に角、何なのこの「お約束展開」と思いつつ、これだけ容赦がなく嫌ぁーな気持ちにしてくれる映画に感服です。
中でも特にえげつないのが「音」演出ですね。気に障る音で嫌悪感を生ませ、起こることを否が応でも想像させる具体的な音で恐怖を煽り、極め付きはまさにそれが起こった時の「音」。特に何度か聴かされる「アレが砕ける音」はトラウマもので要注意です。
そして、キャスティングがまた絶妙。メインキャラクターの4名がいずれも表情、仕草、間合いなどトータルで素晴らしく、展開における組み合わせや、さっきまでとは明らかに異なる関係性の変化など、状況の悪化を説明不要に感じさせてくれることで、観ている我々に逃げ場を与えません。
ギミックとしては特に新しくもないのに、ありそうでなかったアイディアで終始楽しめます。とは言え、万人受けタイプからは程遠く、不気味が好きならちょっと覗いてみてもらい、出来たらひっそり共感したいような作品です。個人的には結構好き。素敵です。
アナ、カッケー‼️
ファーストデイです。
映画観ないと損した気がする日です。
諸用済ませて映画に向かう予定が、
友人からのLINE📩
今日知人のラーメン屋がオープンだって🍜
それは行くしかないですよ。
その後しっかりお昼寝💤
幼稚園児かよっ‼️
今日の映画は半ば諦めモードでしたが、
晩飯を家族全員分作ってまだ19時❗️
まだ行けるぜー‼️と家を飛び出し、
着いた映画館で2択の内、
選んだのが「イノセンツ」でした。
北欧のスリラーって、
「ミッドサマー」以来かな❓
怖いのやだなー😱だったが、
アレアレ❓何か観た事ある様な❓
こんな漫画を読んだ気がする❗️
にしても、猫で繋がる辺りからゾクゾク😱
イーダ、アナ、アイシャ、ベンの、
チーム感が少しだけだが見られたのが嬉しい。
途中から、ベンが、ワンピースのウタ張りに、
「私は最強」モードになり、
アイシャの事件が起こった時から、
実は最強はアナであったという事実‼️
ラスト、
お絵描きセットで遊ぶアナが、
めちゃくちゃカッコ良く見えた😍
こちらのレビューを見ながら、
あー、そーだ❗️
「童夢」ソレソレ‼️
もう30年前だ、懐かしー😂
そんな訳で、
今月は損した気はしませんでした✌️
とてもよかった
うちの子どもが小3と保育園年長なので、ハラハラして目が離せない。インド人みたいな子が、悪い子で困る。子どもには「あの子とは遊ぶな」とは絶対に言わないようにしているのだけど、やっぱり一緒に遊んで欲しい子と遊ばないで欲しい子がいる。
エスパーが近くにいると力が増幅するなど面白い。また力がない子がキーマンなのところもいい。
『童夢』に触発されたとか
大友克洋の『童夢』は何十年か前に読んだ。細かいストーリーは忘れたが、かなり興奮した記憶がある。
今回それに触発されたノルウェー映画が公開されるというので、鑑賞してみた。小学生ぐらいの子供同士が大人の気づかないところで静かに超能力バトルを繰り広げるのが、面白かった。子供たちの民族がノルウェー人、アラブ人、黒人と多岐にわたっているのが、ノルウェー社会の縮図になっている。舞台となる団地があくまで明るく清潔なのも、北欧らしい。自閉症の姉アナを疎ましく思っていた主人公イーダが、終盤姉妹愛に目覚めていくのが、救いになっている。
ただ、うろ覚えの記憶によると、『童夢』には、不審事件の捜査に乗り出した刑事が、祈祷師に「子供に気をつけなさい」とヒントを与えられるが、実は痴呆症で精神が子供に退行した老人が犯人だったというひねりがあったはず。けれども、本作は尺の関係かあくまで子供同士の暗闘というストーリーになっている。
クライマックスでは、人々が憩う公園でアナとイーダの姉妹が犯人ベンを念力でねじ伏せるが、ここは『童夢』と同じ。この戦いを見守っていた団地の子供たちはみな、多かれ少なかれ超能力を持っていたんだろうな。
静かな戦い
童夢と似た内容ですが、大人の気づかない子供達の世界での静かな戦いを上手に描いていたと思います。
映像的に派手な迫力ある部分はありませんが、それが逆に怖さというか不気味な感じを出している要因なのかもしれません。
見終わったあと、これは日本で作って欲しかったなーと思いました。
童夢のパイロット版(5分程度)は作ってあって何回か公開されたようですが、はやく長編作品として世に出して欲しいです。
イノセンツの公開でハードルが上がってしまいましたが、そのほうが楽しみでもあります。
全181件中、101~120件目を表示