忘星のヴァリシア 第一章 劫火のレビュー・感想・評価
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勿忘
YouTubeでも公開されていましたが大スクリーンで観てみたかったのと、第二章も同時上映だったのでウッキウキで鑑賞。
特典はポストカードと小説&カットシーン集でした。
とにかく己の世界が詰め込まれているような濃厚さが素晴らしく、個人制作のアニメでしか体験できないギラギラしたものが観れて大興奮でした。
陸上選手だった明桜はケガが原因で競技を引退、一緒に走っていた彩希と共に高校に進学し天文部へ、しかし彩希の行動がどこか怪しく…といった感じでロボットもののワクワクする入りで、そこから機体の乗り手に選ばれヴァリシアへ乗り込む事になるというワクワクノンストップでした。
展開もハイスピードで進んでいくので、この部分細かく知りたいな〜と思うぐらい知りたい情報が多く、分厚めの解剖本があれば嬉しいやつだなと観ながら思っていました。
30分強の尺に詰めたいものが詰め込まれているのもあって、怒涛の展開は圧倒的ライド感を感じさせるものになっていたのが良かったです。
百合+ロボットという組み合わせの点でもしっかりと詰め込んでいるので好みなものが入っているなとニヤニヤしてしまいました。
作画はスタジオが作っている作品と比較してしまうとどうしても粗は目立ってしまいますが、1人でここまで動かしているのは凄まじすぎますし、表情もアクションもしっかり動きますし、ビジュアル面での強烈な世界観だったりと1人の頭の中から生み出される世界をまじまじと堪能できたのは贅沢でした。
横顔のシーンが苦手なんだろうなというのは観ててずっと思ってしまいました。
ヴァリシアが動くシーンのスピード感は爽快そのものでした。
重厚感とスタイリッシュさを兼ね備えたデザインからの戦闘はド派手でしたし、高低差や遠近感を感じさせる魅力的な見せ方だったりとで楽しかったです。
キャラデザもキャラクターとヴァリシア含め監督が紡ぐ唯一無二のデザインで良さが爆発していました。
1人で作ったとんでもない怪作、だからこそ生まれるこの濃密さ。
YouTubeでも観れるきっかけになれますし、大きなスクリーンで体験するのも最高だと思うのでぜひ。
鑑賞日 6/9
鑑賞時間 17:30〜18:45(第二章 群青と同時上映)
驚異的な自主制作・同人アニメ
「手描きロボットの戦闘」一点突破の作品。
脚本はまだエヴァなど既存アニメの影響を感じる。
誰しも新海誠の再来を期待する個人制作のトリウッド上映に「メカ作画」という別方向からの物量を受けたのは良い意味で予想外。
懐かしさを覚えるTVアニメ的な画面と展開に、中盤は少し単調にも感じたが、終盤の急(超と言ってもいいか)展開~メカ戦闘シーンにかけて勢いが大爆発する。決して商業作品にない暑苦しさとほとばしる熱量を感じて、生々しい線のタッチの荒さも却ってプラスに感じられた。
監督とプロデューサー(この方もクリエイター)のトークから良き同人精神の炎を感じた。
少女たちのキャラクターデザインは独特な可愛さがあり、監督の個性とフェチズムを感じたのも好感。
※星評価は第二章とセットで鑑賞した際の物、単体なら3~3.5。
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