劇場公開日 2023年11月3日

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「震災から12年。石巻の離島を舞台にした、忘れられない物語」さよなら ほやマン nakamagaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5震災から12年。石巻の離島を舞台にした、忘れられない物語

2023年11月8日
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鑑賞方法:映画館

穏やかに熱く、しみじみと切なく、人生も捨てたもんじゃないと前向きになれる、震災から12年後の石巻を舞台にした、海鞘(ほや)にまつわる忘れられない物語

石巻出身の庄司輝秋監督は、本作が長編映画デビュー作。
主演アフロ MOROHAは、初主演デビューのミュージシャン。
初ヒロインの呉城久美は、朝ドラ常連、京大卒の実力派女優。
ブギウギ弟役でデビューの黒崎煌代は、本作が映画デビューでこちらでも重要な弟役。
脇をしっかり固めるのが、松金よね子と津田寛治。

主要登場人物は五名、ところは石巻から船で揺られて着く小さな離島。そして海と海鞘。

タイトルの印象でこの映画をスルーするならば、損をする。
人生一度きり、動けるときに動かないと後悔する。やりたいことがあるならば、やれるときにやらなきゃ、と。
タイトルの意味が、後からじんと沁みてくる…。

バンド「MOROHA」のMCであるアフロ。この役は彼でなければならなかった。
ミハル役の呉城久美。これほど美しくやさぐれ感を出せる女優は、おそらく他にはいない。

最後に庄司監督の言葉。
「ふるさとを育み、そして奪った美しい宮城の海に、この映画を思いっきりぶつけたい。感謝と畏怖を込めて」

出来るだけ多くの人が、この映画に出会えますように。

nakamaga
momokichiさんのコメント
2024年1月23日

>「ふるさとを育み、そして奪った美しい宮城の海に、この映画を思いっきりぶつけたい。感謝と畏怖を込めて」

ぶつけた、という表現がぴったりの映画になってました。

momokichi