ザ・クリエイター 創造者のレビュー・感想・評価
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説明なしのご都合映画
この映画を知ったかぶりで高評価している人間がいるとは悲しい。
まず設定が全く生かされてない。AIと呼ばれるロボットの感情がありすぎだろう、あるならあるで説明しないと、ついて行けない。渡辺謙が甲冑着る意味ある?ってかロボット服着る意味あるのか?あるならあるで画かないと。
敵弱すぎだろう、存亡をかけた戦いならもう少し主人公達を強くするとか、ただ死んだ妻に会いたいだけであんなに強くなれるのか?
すべてが気持ち悪い映画。ラスト・サムライ300年後って題名なら納得行く。
こぞって持ち上げる批評家がいるが信用に足らない。
敵も味方も欠陥品か?
良いところ
不自然さのないCG
アルフィー役の子の演技
ダメなところ
設定全てに漂う考察の足りない甘さ
全員真面目にやってるとは思えないうっかりさ
科学が進んでる割に低レベルな戦争
邦画でも「AI崩壊」だったかAIを取り扱ったとんでも映画があったが、正直シナリオとしては同レベル。こっちの方が映像としてはずっと良い出来だけど。
開始数分で、と言うか最初シーンで違和感。どう見ても潜入工作のシーンなのに巨大空中要塞ノマドからのサーチライトが降り注ぐ。真っ暗な海岸にそれだと数キロ下手すれば数十キロ先からでも気づかれるだろ、ともうなんと言うかしょっぱなでガッカリ。そのほかでも敵味方がうっかりすぎて話が進む。目の前の敵戦力を無力化する前に監視を外して逃亡やら反撃とか真面目にやれよ、と。特にラストあたりで子供の脚力ではしりまわるのに破壊命令出てるのに全く無防備。いや、空気が薄くて人間の行動阻害されるとは言え、無防備すぎるだろ、最優先で守るべき施設だろ。
ニューアジアと米国の対立なのはいいけど、どちらかの殲滅戦じみた状況でなんでそんなに戦力差あるのに悠長なんだ?なんか戦力差大きいのに割と不利な戦績らしい。わからん。一体どう言う状況なんだ。そう言うところを無視してみるべきなんかも知れんが、開始直後のガッカリ感で細かい不自然さが気になる。そもそも主人公のテイラー軍曹が潜入工作するほど優秀さのくせに行動が稚拙すぎて好きになれんかったからアラ探しになってしまった。
感情のあるAIって⁉︎(そりゃ出来る未来は来るだろうけど…)
これまでの映画と違いAI(ロボット)の方が感情が有り涙を流し人間の子供を育てる。そしてより牧歌的(SDG s的)な生活を送っており迫害を受ける側と成っている。科学的な根拠を持って観てはいけないのかも知れない… だからSFと思って鑑賞してしまうと沢山?が出て来る。
期待して観たのに残念でならない。。そして4DXで観て大失敗してしまった。
(しかしAIが寝ると言うのは。どうしても設定的に無理が…)
やはりAIより恐ろしいのは人間なのだ!…と言う事が言いたいのネ。それにしては金かけ過ぎだろ⁉︎こっちは期待して観に行ってしまうだろ‼︎(余り批判するのは好きではないのだが久々にお金を返して欲しいと思う作品であった…)
鼻につくお涙頂戴
AIロボットを子供にして泣かせにきているのがバレバレで途中からうんざり。
そもそもわざわざAIを子供にする理由に乏しい。
妙に日本フリークの監督で、渡辺謙が日本語話すのも変。
デザインや特撮は一級だった。
近未来の人間ドラマ!?
私にとって今年度ベスト1と言える作品でした。
オープニングの『FLY ME TO THE MOON』から心揺さぶられ、ラストのドビュッシーの『月の光』…まで鷲掴みにされましたし、SF映画としては、『ブレードランナー2049』以来の衝撃でした。
系統的には『ブレードランナー』以外では『メッセージ』、『AI』、『アバター』『レオン』…なども彷仏とさせられる部分もあり、万人向けとは言いませんがこれらの作品が好きな人には気に入ってもらえるかもしれません。
AIの子供がいとも簡単に機械を操ったり、主人公も簡単に敵基地に侵入できたり、突っ込みどころもなくは無いですが、そんな部分に刺さっているよりこの映画の作り出す世界観と物語に浸って欲しい作品です。
“新・SF映画 傑作の登場”と言って良いでしょう。
主人公のはずのアメリカ人ですら、テンプレの悪役なのは、
世界観は独創的で素敵なのだけど、
保身で虐殺をすることをジハードというアメリカ人対ロボットと共存するアジア人。
主人公なのに、終盤まで、AIの子どもに銃を突きつけたり、暴言を吐いたり脅したり、
誘拐犯みたいな誘い文句を連発したりと、テンプレな悪党ムーヴをしている。
AIと人のあり方以前に、腐敗貴族のテンプレ思考なアメリカ人が気になって仕方ない。
殺人鬼の市川猿之助も無理心中となる世の中だし、仕方ないのかもしれんけど
誰にも感情移入出来ない
誰にも感情移入出来ないまま2時間。
やっと最後の方で少女に出来た。
すごい役者だね。
最後のシーンは位置関係が良く掴めず、ハラハラしなかった。
ローグワン好きだったから期待したけど、不発。
タイトルなし
SFを普段観ないのですが、面白かったです。
画がとにかくカット毎に見易く、わかり易い近未来でどちらかというとアニメ的なギミック・格好良さに感じました。
西もアジア圏にしても超がつくかなりのざっくりで歴史を考慮すれば絶対こうは作らないと思うので、AIを主題とする他は敢えてのファンタジーとして面白く観られました。
あとは日本のフォントの扱いがイマイチだったのでここを詰めたらサブカル的な格好良さが増したなーと思いました。
公開のタイミングが悪すぎる
「AIを認めない国」と「AIと共存しようとする国」が対立する、というSF。
もちろん、「AI」は人種、宗教、民族、思想…のメタファーなのは分かっているけど、それでも、米映画界がAIを巡ってストライキをしてるタイミングでの公開はツイてなかった、と言わざるをえない。
この映画の楽しみ方‼️❓
驚くほど非科学的なので、理屈で考えて観たら損する。
ただ、驚くほど素晴らしい映像に感嘆すべし。
それと、AIとゆうことはまるで似て非なるものなんで、変換して観るべし。
アルフィーは機械でなく、突然変異の新人類くらいに捉えた方が良い。
AIも機械も人間そのものの感情と考え方と行動様式だもの、そう考えたら、全てのことが受け入れられる、と思う。
アルフィー役の子は素晴らしい演技でしたよね。
なんとなく、ベトナム戦争を彷彿させられて意気消沈しました。
映像は最高レベル、是非。
ブッディズムと電脳を語る前に「PLUTO」を見よ
折しも「PLUTO」(浦沢直樹氐)が配信され、「火の鳥」もまた映画になるという。
歴史、科学、生命、環境多くの点で予言を叶えた手塚治虫先生は多くのレガシーを生み、多くのジャパンクリエイターにもインスパイアを与えたことを感じずにはいられない。
「クリエイター」は、私には壮大なスケールと映像、叙情的な音響を用いたコラージュ作品だという印象だった。
迂闊にも知らずに「吹き替え」で見てしまったこともある。
よくある字幕ハリウッドの「下手な」日本語を耳にして興ざめするのを避けたのでは?と邪推したくなる。
タイトルやエンドロール、劇中のブレードランナーで見たような多国籍の町並みに日本向け(アジアというくくり)の視聴者を意識した作りが、そこかしこにうかがえる。
AI としての少女の表情は、彫刻家、籔内佐斗司のこどもの仏様のように無邪気というか、如何にも嘘でなさげなミディアムな愛くるしさを醸している。
AI(ヒューマノイド)を擁したアジア諸国を撲滅する西側諸国という構図。そこには、自らの傲慢さや文明発展の為に平和を軽視する態度への反省が見える。
あたかも「Fight or Fright(闘争か逃走か)」の二元論と「Flow(水は低きに流れ)」中庸を徳とするブッディズムの対立を想起させる。
はて対立?はたまた融合はありえることか。
とはいえヒューマニズムが安く見えるのは、スケールの壮大さと「素材のツギハギ感」のギャップから浮き出る、解りやすさからかもしれない。
中年男と少女の切ないストーリーも見飽きたし、シリコンバレーにおけるスピリチュアルブームつまり「アジア」っぽい神秘な物への畏敬の念も表面的に見えてしまう。
これを書くのと平行してに「Pluto」を見ているのだが、やはり手塚治虫作品は、平和や人の心、そして生命というものについて深い洞察をエンターテイメントに含ませている。
(解釈をそえて展開したのは浦沢直樹である。)
ディックの「アンドロイドは電脳羊の夢を見るか」を原点として、そこから多くのヒューマノイド、ロボット、電脳世界作品が生まれた。「ターミネーター」では、AIの反逆とその終末世界、「マトリクス」では、仮想世界と現実社会の反転。実際は人工知能が自らの意思で人類を支配や管理するのではなく、そこには必ず「誰か」の意思たるプログラムが介入するわけである。ただ、どちらもエンターテイメントととして突っ込みをいれようもなく、ただおもしろかった。
「マトリクス」も「攻殻機動隊」からインスパイアを受けた時にも感じたが、電脳世界をことなった解釈と派手な表現スタイルで全く別の大作と仕上げるところには、相容れない東西文化の違いを思い知るところとなった。
仏教は日本固有の宗教ではないし、こういう書き方はごうまんなのかもしれないけれど、
アジアというか如何にも日本人に向けて理解を示しています、という態度が見えかくれする限りは、こういう作品は妙に歯がゆさを覚えてしまう。
ギャレス・エドワーズ SFの新たなる“ニルマータ”
低予算SFの無名だった監督が、“ゴジラ”と“スター・ウォーズ”という2大SFコンテンツの監督へ。SF少年にとってはこれ以上ないシンデレラ・ストーリー。
が、若い監督がメジャースタジオで大作2本を手掛ける事は心身共に疲弊し、スタジオとのゴタゴタもあって、暫し距離を…。
7年ぶりとなる新作は本人による完全オリジナル。勿論、SF。
つくづく、SF少年なんだと思わせる。ギャレス・エドワーズ!
題材は、人間とAI。
昨今のSFの定番であり、今年これで何本目か。映画の中だけではなく、AIを巡って現実(ハリウッド)では問題も。
手垢の付いた題材かもしれないが、ギャレスはこれにどう斬り込んだか。
人間とAIが共存する近未来。
2055年、AIがLAに核爆発を。西側はAIと戦争状態になるが、“ニューアジア”は依然AIと共存。
2065年、AIたちの創造者“ニルマータ”暗殺の任を帯び潜入した特殊部隊員のジョシュア。現地でマヤと出会い恋仲となり、彼女のお腹には生命が。しかし急襲に巻き込まれ、マヤは…。
2070年、失意の日々を送るジョシュアに軍が接触。“ニルマータ”の潜伏先を突き止めその暗殺と、記録映像にマヤの姿が。任務遂行とマヤとの再会を果たそうと再び現地へ潜入した彼が出会ったのは…。
一人の少女。いや、一体。
AI少女の“アルフィー”。
人類を滅ぼす最終兵器と言われる。こんな少女が…?
この人類とAIの終わりのない戦争の鍵を握る。この少女にどんな秘密が…?
暗殺が任務だった筈のジョシュア。が、少女に無慈悲な銃口が向けられた時…、葛藤しながらも、それが人の性。
少女を連れての逃避行が始まる…。
オリジナルのSFを見る時、何を期待するか。エンタメ性は勿論だが、世界観やビジュアルこそ真価が問われる。
本作の世界観やビジュアルも、人によっては単なる焼き直しの見向きもあるだろう。実際、そんな声も目立つ。
ただでさえ世界観の構築が難しいSF。この世界に身を置いた者の宿命。
目の肥えた意見を満足させる事が出来たか…?
本作にはそれに値するものがあったと言っていい。
人間体と機械体を融合したような本作のAI、“シミュラント”。
インパクト抜群。以前にも『エクス・マキナ』が人間の顔とロボットの身体であったが、あちらとはまた違うオリジナリティー。
やはりアルフィーのキャラが特筆。見た目は少女だが、あらゆる機器にハッキング出来る能力を持つ。
メカニックでは“ノマド”。宇宙空間に浮遊する巨大攻撃基地。宇宙からブルーレーザーで地上を探知。一つの区域を壊滅するほどの攻撃力を有する。監督繋がりでまるで“デス・スター”のよう。終盤ノマドがニューアジアの上空に現れたシーンは、『ローグ・ワン』のクライマックスでデス・スターが惑星スカリフに現れた際の威圧感と美しさを彷彿させた。
近未来ビジュアルで特に印象的は、ニューアジア。都市部はさながら『ブレードランナー』のよう。舞台となる島々は一昔前のよう。アジア各国の人種、文化、言語が入り乱れ。日本語表記も多く、テロップも英語と共に日本語も表示され(EDクレジットでも)、我らが謙さんも日本語を交えて話す。
多くのアジアンテイストが織り込まれているが、中でも日本色が濃いと感じた。ギャレスの親日家は有名だが、そもそも本作製作に日本文化が多大に影響。
発案がギャレスが見た日本語ロゴの工場。ジョシュアとアルフィーの旅路も『子連れ狼』から。監督曰く、『AKIRA』からも。日本の白黒特撮番組のようなものも…?
『GODZILLA』の時は“ゴジラ愛”だったが、本作はそれ以上の“日本愛”を感じた。
ジョン・デヴィッド・ワシントン、ジェンマ・チャン、アリソン・ジャネイら国際派&実力派の面々が集う。
やはり日本人なので、渡辺謙が気になる。AI戦士のリーダーを熱演。ちなみにギャレスが同じ俳優を再起用したのは渡辺謙が初めてだとか。
しかしキャストでVIPは、アルフィー役のマデリン・ユナ・ヴォイルスだろう。本作デビューで撮影時まだ7歳。オーディションで満場一致なのも納得なほどのAI少女という難しい役所を演じ上げた。当初の謎めいた雰囲気、純粋無垢さ、やがて芽生えるジョシュアとの絆、見る者の感情と心を揺さぶる事必至!
世の中にはまだまだ恐るべき才能を秘めた子役がいるもんだ。
ギャレスの演出は本作でもお馴染み。
アクションや見せ場は挟みつつも、序盤は静かにスロースタート。徐々にボルテージ上がっていき、クライマックスの頃にはカタルシスを迎える。
クライマックスのノマド破壊戦は、『ローグ・ワン』のクライマックス戦のような興奮と高揚感。
それに熱きを加えるは、エモーショナルなドラマ。
本作は“創造者”“子”“友”“母”と章分け。それぞれ要となるキャラや物語が請け負うが、主軸はジョシュアとアルフィー、そしてマヤ。
“ニルマータ”とは誰か…?
一貫するジョシュアのマヤへの愛。
ジョシュアとアルフィーの絆。
マヤとアルフィーの関係。
薄々察するかもしれないが、これらが一つに繋がった時…、
ラストのジョシュアのアルフィーへの眼差し、ジョシュアとマヤの“再会”…深い感動を呼ぶ。
黒人にアジア人。舞台はアジア風。また昨今ハリウッドお決まりの“アレ”かと思いもするだろう。
でも個人的に本作は、ベトナム戦争へのアンチテーゼなのではと感じた。
本作の人間とAIの戦争の勃発、そこに隠された真実など、ベトナム戦争のそれと酷似している。
ベトナム戦争は先制攻撃を受けアメリカが報復攻撃を開始と当時言われていたが、真実は、アメリカが先に手を出した。
本作でも実は核爆発は人のミス。それをAIの責任に。
大国や強者の傲慢、隠蔽、愚かさ。
勝手にそれによって世界の“敵”にされた小国や弱者の悲哀…。
終息未だ見えぬ今の戦争にも通じる。
それを人間とAIに置き換えて。
人間とは…?
AIとは…?
人間は何故愚かな争いを続けるのか…?
この世界に平和や救いはあるのか…?
自分色のオリジナリティーとたくさんのオマージュ、
多様性や戦争や社会情勢などを織り込み、
その根底にあるのは紛れもない愛のドラマで、
ギャレスは今年の中でも秀逸のSFを創造した。
なぜかレトロ感がありました。観終わった後になぜレトロ感があったのか...
なぜかレトロ感がありました。観終わった後になぜレトロ感があったのかを考えましたが、第二次大戦のアジア太平洋戦争やベトナム戦争のストーリーと構図が一緒だなと思ったのと、AIロボットがベトナムの笠に似てる事によるものかと思いました。とすると、戦争と言うものは同じ事で起きるものだと感慨に耽りました。
うーん…😓
「近未来」、「SF」、「AI(ロボット物)」と好きな物テンコ盛りのはずなんだけど、このジャンルは掘られ過ぎてるのか、やっぱ難しいよね…
相変わらずの「へんてこアジア」の解釈だし…どーせへんてこなら、「ブレット・トレイン」くらい振り切った(真面目にふざけてる)くらいが良かったかも?まあ、そうしたらストーリーとの折り合いがつかないけどね。
寝なかったけど、前のめりに観れる作品ではありませんでした。
完成度は高いが、感情移入できない
見終わって感じたこととしては、尺が足りないと感じた。全体的にSF色が強く、SF好きにはたまらない作品とも言えるが、凝った作りをしている割には、キャラクターに感情犬ができない。なぜそういう行動を取ろうと思ったのかと言う動機がはっきりしなかったため、最後までいまいち感情移入ができなかった。
作品そのものが大友克洋のAKIRAや、手塚治虫のアトム、映画のブレードランナー、スター・ウォーズ、ターミネーターの影響を色濃く見ることができ、正直、そのどの作品にも劣っていた。
SF好きの人たちがSF好きな人へ真摯に真正面から取り組み、作り上げた作品だと言い切れるが、映画作品として純粋に見た場合、面白いとはなかなか言い切れないと感じた。日本へのリスペクトを強く感じたところはとても良いと思ったが、ならば、もっとアジア人を使って欲しかった。
どこか小説を実写化したような雰囲気もあり、どこか重要なシーンが足りてないと感じさせる点もあり。見終わっても正直そこまですっきりしない点がやや不満だった。
ただ完成度そのものは高いので、これからもこの作品の制作陣を注視していきたい。
100年後のベトナム戦争
鑑賞後、改めて本作の公式サイトを見て驚いたのですが、作中アメリカの標的となったAI・アルフィーが、何と少女だったということ!チラシの写真でも確認できるけど、作品を通して坊主頭であり、確かに何度か「少女」というセリフがあったような気もしたけど、その見た目から少年だということを疑いもしなかったので、今さらながら驚きました。
そんな驚きも冷めやらぬところですが、内容的には事前に宣伝されていたAIvs人間というストーリーというより、終結から100年ほど経過した後に再度勃発したベトナム戦争だったなと言うのが第一印象でした。ベトナム戦争が勃発したのは、(諸説ありますが)1955年から1975年。その100年後、AI技術が発展した世界で、AIの暴走(?)のせいでロサンゼルスで核爆発が起こったことをきっかけに、アメリカを中心とする”西側諸国”はAIを禁止、撲滅する一方、具体的な国名は明示はされていませんが、日本を含む東アジアや東南アジア一帯と思われる”ニューアジア諸国”は、AI活用を推進した結果両陣営は対立することに。AIを殲滅せんとするアメリカは、”NOMAD”という、天空の城みたいな超強力かつ超巨大な飛行兵器でニューアジア諸国に攻撃を仕掛ける訳ですが、攻撃を受けるニューアジアの風景は、AIを活用している割には20世紀のベトナムっぽい農村や漁村の風景そのもの。そしてここを空爆して人間やAIロボットを殺戮をするアメリカ軍は、まさにベトナム戦争当時の姿そのもの。ところがAI少年ならぬAI少女・アルフィーの超越的な活躍により、NOMADは破壊されアメリカはまたも敗北の憂き目を見ることに。いやはやそうした点では実に痛快な映画でした。
で、題名の「ザ・クリエイター」ですが、AI少女・アルフィーを作ったマヤ(ジェンマ・チャン)のことと解釈することも出来ますが、超越的な力を持つアルフィー自身とも受け取ることが出来、なるほど未来の世界ではAIが創造主=神になることを暗示する作品だったのかなと解釈したところでした。
配役的には、世界の謙さんや「TENET テネット」でも活躍したジョン・デビッド・ワシントン、そしてアルフィーを演じた天才子役・マデリン・ユナ・ボイルズが、非常にいい味出してました。ただ、AIの描写が今ひとつしっくりこなかったので、評価は★3とします。
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