「愛とAIと」ザ・クリエイター 創造者 マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
愛とAIと
人工知能
Artificial Intelligence
これまで人間にしかできなかった
知的な行為(認識・推論・言語運用・創造等)を
どのような手順(アルゴリズム)と
どのようなデータ(事前情報や知識)
を準備すれば
それを機械的に実行できるか
を研究する分野
かつてはSFの世界の産物だった
人間が作り出した知能
コンピュータの進化に伴って
日常生活に関わる機会が
増えた分野だがその認識や
将来性は人間を楽にする
良いものといったものや
人間の仕事を奪って経済を
破滅させる悪いものだ
など個人個人の認識が
随分異なっている
この作品はそんな分野をテーマに
「ゴジラGODZILLA」「ローグワン」
SF作品で幅広く活躍している
ギャレス・エドワーズ監督が
脚本から担当
でどうだったか
個人的には大変面白かった
上質なプロダクションデザイン
奥行きのある世界観の見せ方がうまく
北米側はなんでか知らんけどLAに
核爆弾が落っことしたAIに人権を
認めなかった
アジア(西側)はAIに人権を認めた
という対立構図をもう最初に
ぶち上げてしまいそのまま
話を進めていくキッパリ感は
わかりやすくてよい
アメリカが持つ戦略兵器「ノマド」
のスケール感とかも非常に
ゲーム的というかつかみやすい
言い換えると
細かなところは気にしてない(笑)
わかりやすいから
ストーリーはシンプル
アジアはどうやら人間の行き来は
自由なままのようでアメリカの
工作員として潜入していた
ジョシュアが恋人として結ばれた
アジア人の女性マヤと
作戦の齟齬から離れ離れ
その時の爆発でマヤは
死んだと思って失意のまま
暮らしていると再びアジアで
AI側の親玉を殺してこいと言われ
もうやる理由がないと断ったが
マヤ生きとる情報を聞き
目の色が変わります
ジョシュアもLAの核爆発で
家族と片腕片足を失うという
AIに対する「単なる機械」
と憎しみの気持ちを
しっかり持っており
作戦を進めると奥にいたのは
子供「アルファO」だった
しかしその子供はAIや機械を
意のままに操れる凄い子
ジョシュアはアルフィーと
名づけそこからロードムービーの
ようになっていきます
前述しましたが
この映画デザインが本当に
よくできてるので
説明を極力省きながらも
だいたい何やってるかが
すごくわかりやすい
死んで間もない人の脳から
情報を移植して取り出す機械
とか結構複雑なようで
一発でわかっちゃう
こういうとこでテンポを
稼いでいる感じ
ダメなSFはこういうとこが
いちいち口で説明しすぎて
ダルかったり作者の感覚の
ズレがきつかったりします
今度上映する
ゴジラ撮った山崎貴監督とかね
(追記:マイナスワンはすごく良かった)
かつて親交のあった
AIハルンとの再会や
創造主の正体などを
知るごとにジョシュアは
AI側につきノマド破壊に協力
ジョシュアはマヤと最後に出会え
アルフィーはあたかも最後の希望
かのように地球に産み落とされ
戦いはAI側の勝利のように
終わっていきます
この結末が意味するものは
なんでしょうか
人間の敗北?多様性の勝利?
色々な意味があるんですかね