「Young adult」イビルアイ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Young adult
病気の妹の治療のために初めて会う祖母の家に向かうが、どうにもその祖母がおかしいと疑う姉妹が2人きりにされて…といった感じの作品です。思っていた怖さでは無かったので肩透かしを食らいましたが、見所はちょくちょくありました。
じわじわっと怖がらせるタイプかと思いきや、基本的にジャンプスケアで驚かせるタイプの作品だったのが惜しいなと思いました。物語の変化の無さにウトウトしていましたが、とんでもないボリュームで驚かせてくるので、目覚めるには十分でした。
ホセファが魔女の魔術を受けなかった事により年老いてしまうが、レベッカは魔術を受けて若さを保ち続けた、その結果若い男性と結婚し、生活を楽しんでいたが、若い血を摂取してからホセファが若返り、レベッカの代わりに家族の元へ、そしてレベッカはホセファに間違われたナラに殺されると怒涛の情報量でした。
3つ子の顔の似てやすさを利用した入れ替わりホラーとしての見せ方は良かったなと思いました。ホセファが最初の方から異常性のある人物として描かれていたので、それを一切疑う事なく見れたのままた良かったです。
回収されない伏線が多かったせいもあって、なんだか映画自体を解釈できなかったなと思うところが多々ありました。血縁関係を重視するドラマとしては、姉に魔女を継がせたり、妹の血を摂取したりと、やっていることがめちゃくちゃなので、そのドラマに共感する事はできませんし、アビゲイルカップルが謎の舞をしていたのも特別説明されませんから疑問符がついたままですし、両親は一体何をしに娘たちを放っていったのかも有耶無耶にされてますしで、スッキリはできませんでした。
最低限、願いの代償に失うものなどは描かれていたのでまだ救いはあるんですが、なんとなくそうなるだろうなという展開はそのまんまそうなるので、そこはもう少し捻ってほしかったなとは思いました。
おどろおどろしいホラーを期待していた身としては首を傾げる出来にはなっていましたが、悪い作品ではないと思います。ただ真夏にねっとりしたホラーは息が詰まっちゃいます。
鑑賞日 8/8
鑑賞時間 20:35〜22:25
座席 F-7