「期待を持たせる割には、やや肩透かし」イビルアイ tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
期待を持たせる割には、やや肩透かし
三つ子の姉妹と魔女の伝説が、現実の世界の物語にどう絡んでくるのかというところに引き込まれる。
いかにも怪しげな祖母が、「自分のことは自分でやりなさい」とか「出された物は残さずに食べなさい」とか、しごく真っ当なことを言うので、彼女が魔女であるというのはミスリードで、本当は「良い人」なのではないかと考察してしまった。
しかし、蓋を開けてみれば「そのまんま」の展開で、祖母と母の関係に驚きはあるものの、どんでん返しというほどの衝撃は感じられず、やや拍子抜けする。
それとも、「裏の裏をかく」という高度なテクニックに引っ掛かったということなのだろうか?
いずれにしても、いくら魔女と疑っているからといって祖母(と思っている人物)をハサミでメッタ刺しにする主人公の行動は納得できないし、魔術を拒否していたはずの祖母が、どうして魔女になってしまったのかもよく分からない。
どうせなら、妹が病気になったことも含めて、すべては祖母の企みだった・・みたいな「種明かし」があってもよかったのではないだろうか?
一番分からないのは、若い使用人のカップルが、なぜ、ああゆうことになったのかだが、それ以外にも、なぜ、姉ではなくて妹の血が狙われたのかも不明である。
姉は、父親の連れ子で、祖母とは血縁にないという仮説も成り立つが、それだと、ラストで、姉に魔女を継がせるという流れに結び付かない。
観終わった後に、色々と釈然としないものが残る映画ではある。
特に、伝説が難解でしたね。
「バッカ」というのもよく分かりませんでした。
「願いを叶える代わりに代償となるものを奪う」ということであれば、わざわざ生き物を産み出す必要はなく、呪文のようなものでもよかったのではないかと思います。
こんばんは。
自分もナラは父親の連れ子だと思っています。
伝説の中でも、最初の魔女を殺した際に姉妹(恐らくレベッカとホセファ)が魔女にされました。
同様に、レベッカを殺したナラも、魔女の宿命に巻き込まれたのではないでしょうか。