ほつれるのレビュー・感想・評価
全72件中、21~40件目を表示
テーマがテーマだけに?
意外と見れたし、見てよかったなー。良い映画だったなー。と思ってレビュー欄見て意外と評価が低くて驚きました。
脚本も悪くなかった気がするし(ツッコミどころが全くないわけではないのはどんな映画でも同じだと思ってます)、不倫に賛成するつもりはないけど、世の中にはそういうことで心の隙間が埋めたい、埋まらない。って人は結構いるんじゃないかなーと。
結末がサラッとしすぎてるかもしれないけど、もうひとドラマ作るとかなりくどかったのでは?
ずっとざらざらした気持ちになるので、そういう気持ちの時に是非見てほしい。
90分未満なのでサクッと見れるのも◎
都会に住む男女は、実はみんなこんな感じでほつれている気がする
まさにほつれる心
ほつれまくってた
リアルな会話と空気感
中途半端で薄っぺらい
すれ違いが続く夫婦関係を忘れさせてくれる時間を求めて不倫に陥る女性を描いたヒューマンドラマ。身近にあるような題材ではあるがストーリーが中途半端で薄っぺらく伝わってくるものが何もない。そして何より自分の目の前で交通事故にあった恋人を見捨てる展開は人間性を疑うし疑問符が付いた。
実力派女優である門脇麦と黒木華の良さもまったく活かされていない印象で非常に残念。
2023-158
これも一つの“豊かなる作品”
自分を成り立たせているどうしようもない「性分」というのは、それはもう理性でもなければ社会性でもない…説明の出来ない心の中の渇望というのがあるのだろう。その達成のためには深謀遠慮、緻密に企てる策略を頭に描いてことを運ぶ。なのに理路整然とした様に映る社会の方でとんでもない予期せぬ出来事が重なって、唖然と立ちつくさざるを得ない事態にも遭遇する。そんな人間の愛すべき愚かさを緻密に描いて、最後には語るに落ちてしまうほどの「ことの始まり」を提示する。さすがに注目の劇作家の本であると唸った。この語るに落ちる発端を提示されて、引いてしまわないほどに機微のある心持ちで生活を営みたいものである。「あのこは貴族」に続いて案の定、門脇麦さんが素晴らしい!
ほつれても直さない
何か話があるってわけじゃないけど何かが起きるのを期待して観入ってしまう、不倫カップル/ブルーバレンタイン夫婦の生活を覗き見するような作品。隠れた本音がポロッと出たりの門脇麦の温度低めな演技は言うまでもなく、声高めの田村健太郎は出てくるだけでおかしくて、ネチーと妻を詰めておきながら終盤、おまえもかい!な事実に爆笑したりとかなり楽しめた。
染谷君との逢瀬の場面では不倫らしい生ナマしさは描いてないけど、Theピーズの歌詞を借りれば「やりもしねーで会いたくねーよ」というのが不倫カップルの本音なはずなので、もっと人目を憚らずベタベタするんじゃ?と思ったが、それはオレがおっさんだからかもしれない。
不倫関係をどう考えるかで作品の評価は異なるような気がする。レビューを読んでいると世のなか不倫を許せない人が多いようだけど、不条理さも人間の一面でおもしろいところだし誰がどうしようが好きにすりゃいいだろと…と、こんな感じで観終わってからつい語りたくなる作品だった。
見逃していた加藤監督の前作わたし達はおとなもめっちゃ観たくなった。
はまりました
人間観察映画
全く知らない監督さんでしたが、どうやら演劇畑の人のようです。だからという訳でもありませんが、鑑賞中は濱口竜介監督作品などを少し想起していました。
ちょっと、脚本が独特な感じで非常に個性的な作家さんでしたね。なので、物語が好きか嫌いかは別にして非常に興味深く見ることが出来ました。
物語性よりも登場人物のキャラクター重視の台詞づくりをしているようで、「あぁこういう人何処かで会ったような気がする」とか「こういうタイプの人いるよねぇ」とか「もし近くにこういう人いたら何気に敬遠していくだろうなぁ~」とか特に主人公夫婦を見ているとそんな自分の心の中の声が聞こえ、物語の設定や状況以上に人格形成において、彼・彼女らがどのような人生を歩んできたのかが気になるような作品で面白かったです。
映画って鑑賞し始めると、無意識に登場人物の誰かに感情移入しようとするのですが、まあこの作品に登場する人達のほとんどが、私とは思考回路の全く違う生き物のようにも見えてきて、段々彼らの思いを汲み取るのが面倒にもなってきましたから(爆)そういう意味では私にとっては非常に珍しくも興味深い人間観察映画でもありましたね。
探すのにここまで来るくらい、大切なものなんでしょ?
好みだな、こういう映画。テーマは不倫ものなんだけど、ドロドロした人間関係とか性交とかを描かずに、人の感情の深いところをほじくってくる。サブキャラたちの立場も不明瞭なのだが、それがまたこちらの集中力を高めさせる。友人(黒木華)の距離感も、関係を知っているだろうに深入りしてこない。それは知らぬふりが優しさと思っているのか、関わりたくないからなのか、はっきりしない。でもそこがいいんだよな、映画として。全部映しちゃダメなんだよ。
上映時間も短い。けど、その分ちゃんと伏線は張られている。例えば、夫に感じる弱気さじれったさは、思い返せばひとりでソファに寝ている時点で「何かしでかして嫁が許していないな」と気が付くはず。嫁の離婚への踏ん切りの悪さも、職に就いていない(してるかもしれないけど)せいで経済的な不安があるんだなと思えるはず。そしてこの夫婦の熱量は、結局はお互い不倫から始まった関係だけに、何処かしら相手に疑惑と後ろめたさを抱えていたのだと思えるはず。
嫁が木村に求めていたものは何なのだろう。ただのセフレでもないだろうし、愚痴の聞き役でもないだろう。不倫絶対ダメっていう人には彼女の言動を許せないって思うのだろうけど、一生を誓ったつもりのパートナーとの相性が結局はよくもなく、そんなときに価値観とか合う異性があらわれたら、親密になっていってしまうことはむしろ自然じゃないかと思う。いま上映中のドキュメンタリ映画の中で、同じバンドメンバーに対して、なんで趣味も違うのに一緒にやってこれたのですか?という問いかけに、趣味は違うけど嫌いなものが同じなんですよね、って答えていた。ああ、続けていく秘訣はそこだなと思った。好きなものは変わっていく。だけど、嫌いなものってそうそう変わらない。嫌いなものが同じ人って、自分を分かってくれているって安心感がある。リスクを冒してでも指輪を探しに出かけたのは、それを(たとえ肉体を失った後でさえその共有した過去を)失くしたくはなかったのではないか。自分は映画の中の門脇麦の表情から、そんな感情が伝わってきた。
そしてエンドロールには、音楽、石橋英子とジムオルーク。やっぱ好みの訳だわ。
解れる:読み方→ほつれる
蛙亭
見せないという演出がむしろ怖さが増す
好みの湿度の高い映画だった。会話と関係がほつれている夫婦関係の微妙...
全72件中、21~40件目を表示