「とても美しい作品」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 ネームさんの映画レビュー(感想・評価)
とても美しい作品
原作の小説も読み、映画も2度鑑賞しました。
原作の方はもっと乙女向け恋愛小説感が強いのですが、映画のほうは原作よりもあの戦時中の独特な雰囲気の描き方が非常にリアルだと思いました。
でも、通りすがりの脇役の人の服装で、ジーパンや短パン、Tシャツを着て歩いている姿を見てすごく驚いたんだけど、気のせいかしら?
あの戦争末期の時代にあの服装?うーん…。
水上恒司さんが演じる彰くんすごくかっこいいし、福原遥さんが演じる百合ちゃんもとても可愛くて、配役が本当に素晴らしいと思った。彼らの演技力にも拍手です。
百合ちゃんも素直で思ったことを真っ直ぐに言えるのは良いけど、あの当時あんなこと言ったら普通はぶっ飛ばされるだけじゃ済まなかっただろうなぁと言う場面もちょくちょく。
でも今の時代だからこそ、ああいう描き方がしっくり来るのかもしれない。
百合ちゃんの現代的なその発言でみんながその意見に賛同して動くのではなく、あの戦前当時の「お国の為」「生き恥」という彼らの独特な言い回しや主張、行動が変わらないまま話が進んでいったのはリアルでとても良かったし、余計に茶番ぽさがなかったのかなぁ、と思う。
小説含めこの映画は、戦時中や戦前を舞台にした女性向け恋愛小説が大好きな私にとって、全体的にとても良い内容でした。
あと、映画の脚本にはキスシーン(もちろんラブシーンも)ないので余計に美しく切なく見えたのかも。
先ほどAmazonで映画のチラシ付きパンフレットも購入しちゃったので、今後しばらくずっと余韻に浸っていると思います。
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