劇場公開日 2023年12月8日

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー・感想・評価

全373件中、1~20件目を表示

3.5逃げ出す特攻兵のエピソード

2024年2月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

戦争を描く態度はどうあるべきか、という観点でSNS上では物議を醸していた作品だが、戦争を美化しているかといえば別にしていなかった。戦意高揚的な側面はなく、むしろ主人公の女子校生に「無駄死に」というキーワードを頻繁に言わせて、特攻を美化するような視点で描かれているとは思わなかった。
むしろ、特攻に選ばれた若い兵隊の一人が脱走しようとするのを、みんなで見逃すエピソードが心に残った。田舎に愛する人がいるから見逃してほしいという彼の願いをみんなで聞き入れる。その彼が現代の特攻博物館で、病気で出撃できなかったことにされていた。当時、本当のことは誰も報告できなかっただろうし、上層部的にも都合が悪かったんだろう。博物館に真相が書かれていない、つまり、歴史の記述には嘘があるということを踏まえている作品でもあった。
タイムスリップものは歴史改変に接続されやすいが、この主人公は過去を変えることは全くできず、たまたま当時の若者を愛し、理不尽に奪われる体験をする。大きな歴史のうねりに巻き込まれる無力な個人として主人公は設定されている。若い観客に「戦争は嫌だな」と思わせる力を持った作品ではないかと思う。

コメントする 1件)
共感した! 17件)
杉本穂高

4.0“百合”におくられた特攻

2024年6月17日
Androidアプリから投稿

長ったらしいタイトルを読んでケータイ小説が原作のなんちゃって戦争ラブストーリーと早とちりしてはいけない。最近は新自由主義者にやられっぱなしで死に体同然の保守最後の牙城“松竹”の後ろ楯で制作された映画なのだ。なるほど、主演のゆるキャン△女優福原遥は高校生にはとても見えないし、戦時中だというのに松坂慶子は(誰だかわからないくらい)コロコロに太っている。舞台となっている鹿屋の住民は誰一人として鹿児島弁を話さないし、米軍の空襲にしても史実とは微妙に食い違っているようだ。

要するにこの映画歴史考証がかなり杜撰なのである。しかし、福原遥演じる女子高生百合が敗戦を間近に控えた昭和20年6月14日にタイムスリップした時点で歴史がすでに改変されていたことを考えると、少々の史実とのズレは別にあってもよかんべと思うのである。令和の世からタイムスリップした事実を、特攻隊の佐久間(水上恒司)や鶴屋食堂の女将(松坂慶子)にあえて打ち明けようとしなかった百合の気持ちにフォーカスを当てた作品といえるだろう。

おそらくこの映画、戦後教育でずっと“悪”と教えられてきた日本陸軍の帝国主義、そして戦歿した兵士を神として奉る靖国的精神vsアメリカから輸入された個人自由主義を、同じ土俵で対峙させようとした作品だったのではないだろうか。「どうせ戦争に負けるのに自分から死のうとするのはおかしい」とあくまでも令和基準で物申す百合に対し、百合を妹のように可愛がる佐久間曹長は「日本の未来のために俺たちは特攻に志願したのだ」と語るのである。

未来からやって来た百合はもちろん、佐久間曹長以下特攻隊の面々も、この時点ですでに“戦争に負ける”ことはわかっていたというのだ。父親が他人の子供を助けようとして亡くなったがために大学進学を諦めていた百合は、佐久間たちの特攻を単なる“自爆”としかとらえられなかったのである。が、欧米人には決して理解のできない、自己犠牲という日本人特有の精神性を“生”で目撃し体験した百合はもう一度、未来のために前向きに生きていこうと決心する。

“純潔”とか“無垢”とかいう花言葉の他に、「死者への捧げ物」という意味を持つ一本の白百合を胸に、佐久間は敵艦目掛けて旅立っていくのである。特効から逃げた若い兵士にしても、空襲で歩けなくなった許嫁のために一生を捧げたのである。つまり、佐久間たち特攻隊の目的は栄誉の戦死を遂げることではなく、後世の日本人に“白百合”のような美しい自己犠牲精神を伝えるためであった、本作のテーマはおそらくそこにあったのだろう。今後もし日本が滅ぶとするならば、それは国民全体が欧米人と同じ“今だけここだけ自分だけ”のネオリバタリアン的利己主義に陥った時だと思うのだが、どうだろう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
かなり悪いオヤジ

3.5さらっと見れた

2024年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

戦争について学習した日本人なら、さらっと見れる映画だと思いました。
戦争のために命をささげることを否定してはいけない時代。裏で泣きながら表ではお国のために頑張れと言わないといけない時代。
ハッピーエンドではなかったけど、今の時代を幸せだと思えるぐらいにはハッピーなのかも。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
やぶ

4.0トータルでよかった

2024年6月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

作品トータルとしては良かった。
ファンタジー要素のある泣ける特攻隊もので、現代の価値観を持つ主人公がいるので、かなり見やすい内容だったと思う。
場面場面では思うところがあるし、ありがちな内容ではあるけど、ずっと泣きっぱなしになるくらいには感動した。
カメラの映し方にこだわりが見え、映像がとても素晴らしかった。
若い人に戦争を語り継ぐという意味でも良い作品だと感じた。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
なこ

5.0心の奥に響く映画

2024年6月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

水上恒司、福原遥のダブル主演。どちらも大好きな役者さんという事で見に行って来ました。心に染みる良い映画でした。

今平和に暮らせて居るのは、あの時代にこのように自分の人生を掛けて守り戦ってくれた方々のおかげ。
本当は自由に生きたかった。好きな人や家族と平穏に過ごしたかった。沢山の犠牲のもとに今が築かれている。
高校に通えるということすらも有り難いことなのに投げやりに日々を暮らす主人公。
現代に戻り、日々の有り難みを良く分かったのだと思います。
戦争は賞賛される事ではありませんが、あの時代はそれを乗り越えるしかなかった。
感謝の気持ちを持って日々過ごしたいと思う映画でした。

最後の博物館でのシーンは号泣です。夢では無かったと、恋する人は本当に実在して逝ってしまった人なんだと。
原作では百合がもっと横暴なのですが、戦時中の方々への配慮にかける言動が多く、映画の方が好みでした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
wataridori76

4.0生きることを簡単に投げ出そうとした人間が命の尊さを教えられる

2024年5月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
あおねる

4.0そりゃ切ない、だが。

2024年5月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

気になってた映画がまだ公開していたので観てみた。

SNSで評判の良かった小説が原作だし、泣けるは泣ける。
でもそんなに心は揺さぶられなかった。
(特攻隊の意義とかではなく)
水上氏と福原さんの演技も良かった。
松坂慶子ももちろん、久しぶりの伊藤健太郎も千代ちゃんも良かった。
なのになんかそこまで響かなかった。

脚本の問題?
主人公の女子高生同様に、戦争を受け入れちゃっていることへの嫌悪感?

公開当時なら全く気にならなかったであろう「お兄ちゃん」。「オレには分かる」ってなかなか言わないなぁと思っちゃったり。自分が集中できてなかっただけかなぁ。

あとエンディングの福山氏の曲が恩着せがましいというか、too muchな気がしてちょっと疲れた。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ミズ、ハル

2.0百合と彰には感情移入できないけど 千代と石丸には感情移入できて泣け...

2024年5月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

百合と彰には感情移入できないけど
千代と石丸には感情移入できて泣けた。
2回は観ない。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
あんバタさん

3.5⭐︎3.6 / 5.0

2024年5月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

3月9日(土) @映画館
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
---
正直、ストーリーが浅いけども
伊藤健太郎くんはいい役者さんだと思いました🥺
---
#movie 🎬2024
#備忘録
#あの花が咲く丘で君とまた出会えたら
#映画
#映画鑑賞
#映画レビュー
#映画好き
#映画好きと繋がりたい
#映画好きな人と繋がりたい

コメントする (0件)
共感した! 3件)
まー。

4.0特攻隊に対する現代人の思いを主人公がぶつけてくれているのですが、今...

2024年5月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

特攻隊に対する現代人の思いを主人公がぶつけてくれているのですが、今になってそう感じることでも当時の彼らには彼らの信じる思いがあってそれを彼にぶつけることの残酷さ、彼女の気持ちは分かるんだけどね、という思い。
好きな人を残して旅立つ特攻兵の想いが主題歌と重なって泣きました。
それにしてもあのタイミングの手紙はずるい。泣く。
現代戻った彼女を見てタイムスリップした意味があったねと思えました。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
mitsuba635

1.5薄い

2024年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

寝られる

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
tk

4.0優しい語り口で伝える《反戦》

2024年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

今ならミサイル一発を撃ち込む行為・・
その代わりに
特攻隊員は零戦ごと人間爆弾となって空母に
突撃した。
人間の命を、ミサイル一発と引き換えた非人頭的な行為が
公然と行われていた。
それが今から80前の戦争でした。

この映画を観る意味
主演の水上恒司が言っている事が一番当たっている気がします。
「戦争をまったく知らない子供たちが、過去にこういう史実が
あったことを知るきっかけになるのが、いちばんにベストである」
この言葉に尽きると思います。

ゼロ戦とはなんぞや?
特攻隊とはなんぞや?
生き恥を晒す(さらす)とは、なんぞや?

国にを守るために死ぬ
とは?
家族の幸せのために死ぬ、
とは?
また、《生き神様」と崇め立てられる
意味?

この映画を観れば、その一つ一つの答えを
正確に知る事ができます。

男らしく凛々しい彰(水上恒司)と
正義感の強い負けん気な百合(福原遥)の
80年の時空を超えたラブストーリーの形を借りて、
百合の感じる疑問、
百合の感じる理不尽、
それが先の大戦の間違いだとわかります。

ある意味で小・中学校で勉強する「道徳の授業」より
意義のある映画だと思いました。

コメントする 7件)
共感した! 29件)
琥珀糖

4.0タイトルなし

2024年4月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

福原遥推しで見る。そして水上くんも。白ゆりの丘は美しかった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
えみり

2.0ハンカチ一枚ビショビショになるほど泣いたいた

2024年4月21日
スマートフォンから投稿

死ぬほど泣いたけどまじでゆりがうざすぎて笑笑
映画を観る人に特攻にいく人の心情を説明するためにああしてるんだろうけど、他にももっとやり方あっただろ笑笑笑笑笑笑
それにしても主人公がKYなシーン多すぎて苛々した

ただ何を言おうと私は死ぬほど泣いているので矢張り戦争系の映画は反戦意識を高めてくれて素晴らしい

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ar.n

3.5役者の魅力

2024年4月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

萌える

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
MAC

2.5タイトルなし

2024年4月12日
Androidアプリから投稿

泣ける

悲しい

久しぶりに戦争を舞台としている映画を見ましたがとても良い作品でした。明るい場面と暗い場面の比率がちょうどよく飽きずに最後まで見ることができました。万人向けだと思います。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
さささ

1.5陳腐な映画

2024年4月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

脚本が悪いと思います。終始現代の価値観ゴリゴリで突き進む主人公にイライラしました。選択の余地がない特攻隊員たちに向かって「戦争って意味あるんですか?」「無駄死」などと言い放つ主人公、そんな非国民発言を「ゆりは真っ直ぐ」「優しい子」と咎めない特攻隊員たち。彼らは自分たちが無駄死だと言われていることに憤りをおぼえないのでしょうか。リアリティがなくぬるい設定に全く共感できませんでした。一緒に見た彼女が泣いていて、こんなこと言えないじゃないですか?なのでスッキリするために投稿します

コメントする (0件)
共感した! 0件)
はと

4.5タイムスリップ×恋愛で描く反戦映画

2024年4月1日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
あさ

3.5割り切った演出がある意味スゴイ

2024年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

タイムスリップして特攻隊員に恋する話。

戦争のエグさは最小限で、考え方の違いも比較的やんわり。みんな超優しい。
予告編通りで、観客が見たいものを作ったといった作品。それだけでも大変だし、それはそれでいいと思う。

気になるところはちょこちょこあって、空襲で一面焼け野原になったように映っていたが、次のシーンでは元通り。心象風景?
タイムスリップに何の理由も、仕掛けもないのもある意味スゴイ。
特に帰るときは何もない。おいしいところだけやればよかろうなのか…

帰った瞬間もスマホ見ればいいのに見ないし、手紙も帰ってから資料館で読む始末。読んでなかったんかーい!!あ、アキラ字がうますぎです。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ひとふで

4.0タイムスリップという魔法

2024年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

タイムスリップという設定のおかげで、過去を追体験している気分になれるから不思議です。戦時中の特攻隊という、そこまで珍しくは無い話ですが、アイテムの一つ一つまで興味深く観察してしまう。現代なら下手すると放置されかねない(若い女の子だと尚更触れるのも怖い)行き倒れのヒロインをちゃんと介抱する彰さんの格好良さ。ヒロインの百合さんも現代風の女の子でありながら、言うべき事は真っ直ぐに主張する強さが素敵。
 お話自体は予測可能で驚きは無いけど、その分、安心して見れる内容だったと思います。特攻隊という話はまあ、時代考証とか難しいのでよく判りません。昔の人は偉かったと言いますが、そういう時代だからこそ偉くならざるを得なかったのでしょう。百合さんが本物の空襲を味わったからこそ思わず口から出た「お母さん、助けて」という台詞が印象的でした。本物の空襲、本物の炎の熱さ、本物の命の危険に居合わせたらあの場面でどれだけの人が強く振る舞えるものかどうか。
 とはいえ、今時の若者だって偉いんです。みんなスタバか何処かで身を寄せ合いながらも一生懸命勉強したりしてます。皆それぞれ時代時代で頑張っている。ヒロイン百合さんの決意表明がその表れでしょうか。そして締めくくりのスタッフロールに福山さんの歌声、素敵でした。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
猿田猿太郎