劇場公開日 2023年6月2日

「プレッシャーをプレッシャーとしない魂の侍たち」憧れを超えた侍たち 世界一への記録 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5プレッシャーをプレッシャーとしない魂の侍たち

2023年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2023年3月26日WBC決勝はマイアミで行われて、
日本がアメリカを3ー2で破り世界一に輝いた。
8回裏のマウンドにはダルビッシュ有が、
9回裏のマウンドには大谷翔平がいた。
アメリカチームのリーダー、マイク・トラウトとチームメイトの
大谷翔平の夢の対決はトラウトの空振り三振に終わり、日本は
14年ぶり3度目の世界一に輝いた。

ダルビッシュ有が来てくれた。
日本ハムからアメリカへ渡るときの、
「必ず帰ってきます」の約束は果たされた。
誰よりも早く宮崎キャンプ初日から合流して
日本チームの精神的支柱になつた。
ダルビッシュ有はシャイで純粋。約束を守る人格者に育っていた。

大谷翔平が本当に参加出来るのかは最後まで半信半疑だった。
この男も2006年の第一回大会(監督・王貞治)の優勝、
2009年(監督・原辰徳)で優勝した大会。
2013、2017年の準決勝敗退をみて育った世代だ。
大谷の中でも、【いつか自分も出場して世界一になる】
それは夢だった。
その出場の夢が叶った。
そして誰よりもバランス感覚のとれた威張らない監督、
栗山英樹。この男は凄かった。

この映画を見てると、あの熱き戦いの日々が蘇った。
奇跡としか言いようがない準決勝のメキシコ戦。
まさかの佐々木朗希が3失点の3ー0の前半。
しかしプレッシャーを楽しむ男たちの反撃は凄まじかった。
不振にあえぐ村上宗隆が遂に覚醒。勝ち越しタイムリーを放つ。
こうして完全アウェーの大観衆の中、鬼門と言われた準決死を勝ち抜いた。

そしてこれまた完全アウェーの決勝のアメリカ戦。
耳をつんざく歓声の大きさに驚くほどだ。
村上宗隆は「聞こえなかった」と言うほど集中していた。
この男の同点ホームランが勝ちを引き寄せた。
そして日本チームを引っ張り鼓舞した男・大谷翔平。
「今日だけは憧れるのをやめましょう」
「勝ちに行きましょう。世界一になりましょう」
優勝の最後のマウンドにはやはり大谷がいて戦いを締め括った。

打たれてベンチ裏で泣いた佐々木朗希。
右手小指骨折をテーピングして乗り切った守備の要・源田壮亮。
プレッシャーに打ち勝った村上宗隆。
イタリア戦で大谷の作ったピンチ、ツーアウト満塁を救った
伊藤大海。
シャンパンファイトでさっさとシャワーを浴びる近藤健介。
そして大リーグ一年目をモノともせず輝いた吉田正尚。
全員が輝いていた。

彼らが私たち日本人が失いつつある自信を取り戻してくれた。
2023侍ジャパンWBC世界一の、舞台裏から写した記録は、
慢心せずとも称えたい。そして教えてくれた。
【まだまだ日本人は凄いじゃん!!まだまだやれる!!】と。

琥珀糖
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2024年1月2日

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

WBCはすごいドラマでしたね。
そのへんの安いドラマなんかより、ずっと熱かったです。

新年から災害が続き、気持ちも落ちますが、募金が立ち上がったら募金したいと思います。
しかし、首相が姿見せませんね。

ぷにゃぷにゃ
みかずきさんのコメント
2023年12月20日

共感ありがとうございます

TV放映されなかった侍ジャパンの舞台裏が観られて良かったです。
監督、コーチ、選手の密なコミュニケーションが際立っていました。
このコミュニケーションによる相互理解、相互信頼が強いチームワークを作り上げていくのが、よく分かりました。

大谷翔平に代表される個の力が目立った大会でしたが、
野球という団体競技におけるチームワークの大切さを教えてくれた作品でした。密着取材した成果だと思いました。

では、また共感作で。

ー以上ー

みかずき
masamiさんのコメント
2023年7月22日

琥珀糖さまコメントありがとうございます。ハムファンなんですね。シャワーを浴びる近藤に
「こんちゃん、なにやってるの」
ツッコミを入れるヌートバー
二人とも可愛かったですね。
確かに今回はハムの絆を感じました。スタッフの吉井さん白井さん通訳の一平さんも含めて。
ハムは今はきつい。でも万波がいます!未来の日本代表!

masami
2023年7月2日

プレッシャーを楽しむ男たちの反撃は凄まじかった!勝利に導き出す栗山英樹監督の功績!
選手の素顔を初めて見ることが出来たドキュメンタリーでした✿

美紅
2023年7月2日

共感ありがとうございました☆

美紅
活動写真愛好家さんのコメント
2023年7月2日

琥珀糖さん、共感ありがとうございます。私もさっきまでアマプラで再鑑賞してました。劇場で観たのが6月8日だったので早いですよねー

活動写真愛好家