劇場公開日 2023年7月21日

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「ゆっくりとしか変わらない世界」裸足になって うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ゆっくりとしか変わらない世界

2023年8月2日
PCから投稿

主人公・フーリアの再生の物語。
本編にはフーリアの母も含め、90年代の内戦やその後の混乱で傷ついた女性達が登場する。彼女達とフーリアの交流を追って行くと、傷を持つが故の混じり気のない優しさが伝わって来ると同時に、心の傷との付き合いは一生続くのだという事をまざまざと見せつけられる。
深い傷が癒える、もしくは寛解するには時間がかかり、フーリアたちの「生きにくい」社会もまた、一人の人間の営みに比べればゆっくりとしか変わらない。
本編で描かれるフーリアの再生は、あくまで「はじめの一歩」なのだ。それに気付いた時、本作が伝える「生き抜くこと」「支え合うこと」の難しさや大切さがより真に迫ったものとして響いてきた。

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うぐいす