蒸気船ウィリーのレビュー・感想・評価
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公開日は1928年11月18日
Disney+でノーカット版を視聴。
ミッキーマウスとミニーマウスのスクリーンデビュー作です。
ブラックジョークに満ちています。
当時はきっと大爆笑ものだったのだろうなと想像しながら観ました。
今作の主人公が人ならシャレにならない内容ですが、ネズミだから許されるというのも社会風刺的です。
上辺だけのポリコレ棒は豚の報い
1928年(昭和3年)ウォルト・ディズニーデビュー作
世界初サウンドトラックのトーキーアニメ
吹き替え版と違い登場人物の声は全てディズニーでそれを思うと気持ち悪い
粗筋
貨物蒸気船の船乗りのミッキー
口笛吹きながら気分良く勝手に船を操縦するが船長のピートに叱られる
港に着いた蒸気船は家畜を乗せて出港したがミニーが乗り遅れてしまう
クレーンでミニーを掴んで乗船させるも彼女が持っていたバイオリンや楽譜が散乱し山羊をそれを食べてしまう
すると山羊はオルゴールのようになってしまい尻尾を回すと口から音楽が流れた
大いに浮かれるミッキーは曲に合わせてバケツや食器を楽器代わりに有頂天
挙げ句の果てに家畜まで楽器がわりにしてしまう悪のりミッキー
それを見かねたピートはまたミッキーを叱り罰として夕飯のジャガイモ剥きをさせられてしまう
それを窓から嘲笑うオウムに腹を立てたミッキーはジャガイモを投げつけた
オウムの悲鳴に大笑いのミッキー
ディズニー作品らしくない酷い内容
口笛を鳴らして舵を持つミッキーのあの場面はあまりにも有名だがデビュー作を初めから最後まで観た人は割りと少ないかもしれない
日本版では一部でカットされているらしいミッキーの豚に対する虐待シーンはあまりにもショッキング
当時の社会風刺が暗喩か知らないがそれで正当化できるものではない
ウォルト・ディズニーがますます嫌いになった
彼の人間性があのシーンに現れている
まともな人ではない
ピートが食べてる四角いものは噛みタバコ
ミッキーのジャガイモ向きが雑
カットが大胆
勿体無い
ミッキー・マウス初登場!
Disney+で鑑賞。
世界的キャラクターであるミッキー・マウスが初登場したことで有名な本作、今回が初鑑賞でした。カートゥーン・アニメーションの面白さがふんだんに詰まった濃密な7分間!
当時の時代背景やアメリカの置かれていた状況などを知った上で鑑賞するとたくさんの暗喩が理解出来るそうなので、やはり映画は時代の鏡なのだなと改めて感じた次第です。
アメリカの陰陽
アメリカの愛すべき点と憎むべき点がこれだけハッキリと表れている映画もそうそうない。親方に厳しい仕打ちを受けた腹いせのように動物たちを文字通りおもちゃとして好き勝手にいたぶるミッキーマウスは、第一次世界大戦でヨーロッパに苦汁を舐めさせられた1910年代を経たのちに驚異の経済発展を遂げた1920年代のアメリカの姿とオーバーラップする。伸縮自在のカートゥーン作画は今見ても面白く、当時のアメリカの浮かれっぷりを如実に表している。とはいえそれらの陰では貧民や被差別人種が酷い扱いを受けていたわけで、それらを覆い隠すどころか公然と加害している本作は実に横暴と言わざるを得ない。昨今の過度にポリコレ的なディズニーの制作方針は過去の自分自身への強い拒否反応からくるものなのだろうと改めて思った。
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