「わかりやすいエンタメ作品」グランツーリスモ ぐにゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
わかりやすいエンタメ作品
事前知識を調べずに鑑賞しました。
王道スポコンのプロットにゲームとリンクした設定が見事にマッチしています。
葛藤->挑戦->成功->挫折->再起->勝利のようなわかりやすい章立てでストーリーは進行します。
序盤はうだつの上がらない人生と親との葛藤がテーマですが、中盤からチーフメカニックとのバディものみたいになっていき、途中で大きな失敗を味わうも再起して興奮と感動のフィナーレといったよくできたストーリーです。
レースシーンも多く実写映像もあって迫力満点なので、私のようなにわかモータースポーツファンとしてはとても楽しめました。
途中「グランツーリスモ要素どこ?」みたいなシーンもありますが、主人公がプロのレーサーとして覚醒していっているからまあそういうものなのかな?と思っておくことにしました。
本作のMVPはチーフメカニックのジャック・ソルターを演じたデヴィッド・ハーバーで決まりですね。
どこが影がある気難しいけど実は優しいオヤジといったキャラクターを見事に演じ切っています。
(まあ本作は表裏のあるキャラクターとかそういった小難しい設定がない映画ですが...)
難癖に近い気になった点はいくつかあるものの、細かいところなので気にならない人の方が多いでしょう。
(ソニー・コロンビア映画ならではのSONY製品コマーシャルか?ってぐらいの登場頻度や、劇中の時代設定がよくわからない点、あとテーマ設定からどうしようもないですがかなり男臭い映画ですね。)
モータースポーツをテーマにしたスポコンエンタメ映画として満点に近いクオリティです。
あまり中だるみすることなくテンポよく進行し、鉄板プロットのため途中で退屈さを感じることもなく最高潮の興奮で幕を閉じる映画でした。
ただあまりに分厚い鉄板プロットのためサプライズはなく、おもしろいなあといった感想に留まる映画でもあるため4/5点としました。