「笑えるほど死なない!」SISU シス 不死身の男 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
笑えるほど死なない!
痛いシーンが苦手な私ですが、そんなことを軽く超えてくるブッ飛んだ展開に、開いた口が塞がりませんでした。
ってか、人って驚くと本当に口が開くんですね。笑
そこからはもう、テンションが上がり過ぎて笑いっぱなし。
情緒がおかしくなる感覚を、ぜひお楽しみください!
あ。誤解を招くといけないので…決してコメディではありません。
基本はバイオレンスアクションです。
でも!しかし!それだけでもないのです!!
様々な魅力が詰まった1本。
…雄大な地平線にたなびく雲。
日暮れに浮かび上がるシルエットのカッコ良さ。
美しい水中にもうっとり。
マカロニウエスタンを彷彿とさせるキメキメなショットにも痺れますし、ユーモラスな部分もあります。
主人公は寡黙です。
他の人物たちもあまり語りません。
めちゃくちゃセリフが少ない脚本なので、逆に言葉が印象に残ります。
ぜひ“ラスト”まで楽しんでください。
…それで言うと、戦いの理由が正義とか国家の為でないところも、とても好き。
あと、モフモフなワンコちゃんが非常に良い芝居をするのですが、本当に主人公のヨルマ・トンミラさんの飼い犬だそうです♪
いろんな角度から楽しめる映画なので、普段バイオレンスアクションを見ない方にもおすすめしたい!
きっと新しい面白さに出会えると思います。
最高に素晴らしい映画は『歩いても歩いても』です。
当時は『誰も知らない』がカンヌで注目された後『花よりもなほ』だったので…『歩いても歩いても』に別の何かを期待していた方が多かったのかもしれません。
とにかく山崎裕さんの撮影が素晴らしい!
とうもろこしを揚げる手に、親から子へと繋がっていく命の営みを感じました。
あと、私はシーンジャンキーなので、良いシーンに出逢う為に映画を見ているところがあります。
ストーリーや台詞が全く響かなくても、3秒でも心を奪われるシーンがあれば、私にとっては良い映画なのです。
ちなみに『SISU』はかなりお気に入りで
【2023年公開:観終わった瞬間、叫びたくたる程興奮した映画ベスト10】に入りました!笑
Mさん、コメントありがとうございます。
確かにそういう意味では、観客目線というより映画を作る側を応援する目線で観てしまいがちです。
決してプロではありませんが、ここ数年ぴあフィルムフェスティバルのお手伝いをさせてもらっているので、更にその傾向が強くなってると思います。
つまり、本質的に作り手は映画の評価ができないのです。
ならば、自分が映画に関われる唯一のこと「評価」を大切にしたいと思うこの頃です。
だから、最近はまた、普通に低評価を出すことも恐れないように心がけています。
それから、映画の見方が自分の中でも広がったのを感じるからです。
以前、本で読んだ松本人志さんの映画レビューがおもしろかったのですが、自分の監督作品には「何だこれ!?」と思えるような評価をつけていて、がっかりしたのを覚えています。
町山さんという人のレビューもおもしろいと思っていたのですが、これも自分が関わった作品には甘々でした。
何か残念でなりませんでした。
低い評価をつけない理由も、よくわかりました。
私は、つい最近、映画をよく見るようになったのですが、見れば見るほど、いろいろな映画に対する評価が高くなってきたのを感じています。
とは言え、観たい映画が多すぎますよね。
私がよくする判断方法ですが
映画館って、それぞれ上映される作品のカラーがあるので(シネコンでも)
自分の好みに合った作品が多くかかる映画館を見つけておくと、好きな映画に出会いやすいと思います。
あと、お気に入りの映画の製作会社や配給会社もチェックしておくと、好みの映画に出会いやすいかも。
実は私、15年ほど映画を見られない期間がありまして。やっと映画ライフに戻った時にはどれから観れば良いのか分からず、映画のレビューを読み漁っていました。
「つまらない映画」「何も起こらない映画」などのコメントが並ぶ★評価の低い映画はウォッチリストから除外。
数年後、そのなかの1本に巡り合ったのですが、もう最高に素晴らしい映画で、あの時リストから削除した自分のことをとても後悔しました。
▼星評価について
どの映画もそれぞれ魅力があって応援したいので、少しでもスコアが上がるように手持ちの★を惜しみなく放出しているのですが…もう一つ理由があって
▼レビューについて
2012年から月刊映画部通信を社内で配信しておりまして、新しい映画情報も載せる為、手当たり次第に試写会に応募して当たった映画のレビューを書いています。
少しでも映画の応援になればと、こちらにも転記しているだけなので…
好みの映画だからレビューしているわけではありませんが、どの映画も愛おしく思っていることは確かです。
shironさんへのお願い
図々しいお願いです。
私はshironさんのレビューがとても好きで、その評価もレビューを元に参考にしているのですが、近年、★の評価は全て5なので、レビューのないものについてはなかなか判断がつきません。今のところ、レビューを書かれた作品は案外気にいったのかなあ、などと勝手に考えています。
意図があって、そうされているのはよくわかるのですが、以前のように評価に差をつけるのはやっぱり不可能ですか?
トミーさん、コメントありがとうございます。
確かに〜!相棒として訓練された、ドーベルマン並みの噛みつきも見たかったですね。
最強オヤヂが飼っている犬としてはモフモフ可愛すぎて…イメージ違いすぎるでしょ!とツッコミながら見ていましたが、
実際にヨルマ・トンミラさんの愛犬と知って…いや、やっぱりイメージ違いすぎるでしょ〜!!
ギャップ萌えで過呼吸。