コロニアの子供たち

劇場公開日:

コロニアの子供たち

解説

ナチス残党によってチリに設立された拷問施設「コロニア・ディグニタ」を舞台に、施設に入った少年の目を通して隠された負の歴史を描くドラマ。

1960年代初頭、ドイツからチリに渡ったナチス残党によって設立された「コロニア・ディグニタ」は、労働・秩序・清廉さといった規範をもとにした、美しい共同体に見えた。しかし、その裏では独裁者パウル・シェーファーによる管理・支配のもと、洗脳や密輸、拷問、殺人、児童虐待などが行われていた。1989年、奨学生としてコロニア・ディグニタの学校に通い始めた12歳の少年パブロは、入学してすぐに集団を統治するパウルのお気に入りに選ばれる。それはパブロにとって地獄の日々の始まりだった。地域から隔絶された施設の中でパブロは不可解な出来事の数々に遭遇し、隠された闇に触れていく。

2021年製作/99分/G/チリ・フランス・ドイツ・アルゼンチン・コロンビア合作
原題または英題:A Place Called Dignity
配給:シノニム、エクストリーム
劇場公開日:2023年6月9日

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(C)2021 Quijote Films - Rampante Films - Mandra Films - Klinkerfilm - Autocroma - Septima films

映画レビュー

1.5どう伝えたいわけ?

2024年11月17日
Androidアプリから投稿

異常な宗教団体を糾弾したいのか、アート作品を作りたいのか、はっきりしないまま終わっていった。でもまあ被害者の出てる実話でアート作品作っちゃダメだわな。看護婦と雑用夫(?)の下りがさっぱり訳分かんないし、その看護婦と車で少女を救助しに行く看護婦は同じ人?だとしたら決まりを守らないで罰を受けた人に結構自由な仕事させちゃうのね。とにかく全般この事件を知ってる人向けの描写なんだろうなと思わせる。オウムの映画を作った場合に頭に電極つけたヘッドギア被った人が出てきても私はウンウン知ってるってなるけど、それをいきなりチリ人に見せても何で彼らはそんなものを被っているんだ?ってなるもんね。そういう前提の映画なら買い付けてきて日本公開した人間にセンスがなかったんだな。

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三毛猫泣太郎

2.0映画としては「コロニア」の方が

2024年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

南米チリに実際にあったカルト施設コロニアを、そこに送られた子供の視線から描く物語。

既に映画「コロニア」を鑑賞して、概略だけは把握しているコロニア。
「コロニア」はサスペンス寄りで製作されていますが、この作品はドキュメンタリーチック。子供目線で、その内実を淡々を描き出しています。
コロニアを知るには、本作の方が相応しいのかもしれませんが、映画としては起伏に乏しく面白みに欠けています。

リアルとフィクションの境目をどのように描くのかが、映画製作者の腕の見せどころではあるのですが、残念ですがその点で失敗だったように思います。

私的評価は厳しめです。

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よし

2.5静かに事が進んでいく

2024年10月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

あからさまな描写は無いが闇

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喜怒哀楽

3.5オオカミの家

2024年10月1日
iPhoneアプリから投稿

ヘンデルの「サラバンド」が希望のシンフォニーに、
変換される事を祈る。

「星の子」「ウェイコ事件の真相」「オオカミの家」
「A」等々、youtubeでも話しているので、
そちらで。

少しだけ、

印象的なのが、施設の入り口に掲げられた「a place called dignity」という看板だ。
これは、皮肉にも、その場所がいかに人間の尊厳を踏みにじっていたかを象徴している。
施設という非人道的な空間において、
あえて「dignity」という言葉を用いることで、
その言葉が持つ意味の空っぽさを際立たせ、
観る者に強烈なインパクトを与えている。

【蛇足】

dignity 尊厳のキャッチボール、
「グリーンブック」で書いた蛇足。

ブレント・スコークロフト元(ジョージ・ブッシュ)大統領補佐官
が湾岸戦争を早々に撤退することを決めた理由。

クェートに協力する形だけですぐに撤退。
その理由は、
イラクが求めているのは、
managementでもなく、freedomでもなく、dignityだと。

Dignityを求めている国民に干渉してはいけない。

なぜなら圧倒的な軍事力を使用しても絶対に勝てないのは、
ベトナムで経験済み。

相手にとっては聖戦、
とスコークロフト。

第二次大戦の教訓で90年代前半くらいまでは、
【建前】だけでも世界中の常識かと思われていた。

息子ブッシュ以降の事はみなさんもご存知のとおり。

ブレント・スコークロフト、
ヘンリー・キッシンジャー、
後藤田正晴、
決してあからさまに表舞台に出ないで、
首相や大統領を国民ファースト風に演じさせた官房長官、
大統領補佐官。

この人達の言動が印象的だ。

後藤田正晴はあさま山荘事件の時に犯人たちを全員生きたまま逮捕しろと命じていた人。
理由は、醜態を晒して犯人たちのdignityを崩壊させるため、
そして国民のdignityとシンクロさせないため。

いつの時代も、古今東西、
このdignityこそが人間である理由と同時に戦争の火種でもあり、
映画の企画のタネにもなる。

ロッキーとアポロ、
オプティマスプライムとメガトロン、
ダンプ松本と長与千種、
同じ背広は買えるが、靴は買えない・・・

古今東西の時空も超えて、
猿人の闘いや進化にも尊厳が関係していたのか、
『2001年宇宙の旅』のHALの反乱の理由もこれだ。

プログラムされていないはずのdignityに気付き始めたコンピュータの反乱。

dignitydignity・・・
デイジーデイジーそんな気持ちわかるでしょう・・

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蛇足軒妖瀬布