劇場公開日 2024年2月23日

ネクスト・ゴール・ウィンズのレビュー・感想・評価

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4.0実話とは思えないあり得なさ…w

2023年11月27日
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楽しい

単純

バンクーバーのスタジアムで楽しめるスポーツは主にアイスホッケー、アメフト(カナダだから、こちらではフットボールと言います)とサッカーくらい。野球はあまりメジャー競技ではないので、シアトルまでわざわざ見に行く日本人がたくさんいます。

バンクーバーのプロサッカーチームのホワイトキャップスのキーパーは高岡という日本人選手で、スタジアムでバイトをしている私はよくサッカーの試合も観ますが、正直日本のチームの方がレベルは高いかな。

なんだかんだで日本はJリーグ発足以降、サッカー人気が上がって、子供の夢は野球選手になることを上回ったほどだし、部活動やユースチームの指導のレベルも上がって、フィジカル面だけじゃなく、メンタル面でも素晴らしい選手がいっぱい増えた印象があります。

さて、この作品はアメリカンサモア🇦🇸の最弱チーム立て直しの実話で、その負けっぷりというか、下手くそっぷりはわざと?というくらい、漫画的展開でした。

オチは大体想像通りで、インビクタスみたいな感動的作品というわけではありませんが、日本代表監督を海外から色々招聘してきた日本サッカーをずっと見てきた人なら、かなり興味深い作品だと思います。

私も指導業に携わった端くれとして感じたのは、やる気のない集団を率いるくらいシンドイことはないということです。ハッパをかけることは一歩間違えると選手のやる気を一層削ぐことになりかねない危うさもありますが、一番めんどくさいのは、集団の中にはもっと頑張りたい、強くなりたいと、熱血指導を期待している選手もいることです。

お前になんか言われたくねーよ、的な不貞腐れるキャプテンがいる一方で、みんなやる気なくて困ってるから、もっと先生が怒って下さいよーとかいう、真面目な子もいるわけです。

この作品に出てくる、アメリカンサモアチームに招聘された監督も、文化や価値観の違い、技術のなさに戸惑い、すぐにイラついてやーめた!と試合を途中で放棄するような忍耐力がない人で、私なんかはあー、わかるー!と思いながら観てました。

全米ランキングでは7位で、それなりに人気のある作品でしたが、バンクーバーの映画館では私以外に5人くらいしかいなかった、不人気作品でした。日本の方がウケるかな?単純でわかりやすくて馬鹿馬鹿しくもある、コメディ作品ですが、スポーツ実話であり、監督に共感したり、同情したりする親や指導者も多いと思います。

外国人にイライラしてもしょうがないんですよね。私も海外に来て一番学んだことは、他人の価値観を受け入れるということでしたから。

追記

1月のYahooニュースで、トルシエ監督率いる、ベトナムのサッカーチームが日本戦で善戦したとのニュースが。

やっぱり指導者の力量が問われるんですよね。日本チームのレベルを最初に引き上げたのは、確かにトルシエ監督でした。

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ゆ~きち