「心が和らぐお話です。」ネクスト・ゴール・ウィンズ GFさんの映画レビュー(感想・評価)
心が和らぐお話です。
最近、日本語版が発売されたFootball Managerというゲームで、弱小サッカーチームの監督としてプレイしています。成績が悪ければ、選手に逃げられ、ファンから呆れられ、オーナーや役員会からも責められる。だったら、もっと良い選手を獲得して、チームを強化しようとしても、予算が足りないとあっさり却下され、ゲームを通じて、監督業の辛さが身に染みています。成功すれば、大きな名声を得られる一方で、かなりストレスが溜まる仕事だと思います。この映画に出てくる監督さんのように暴れたくなる気持ちはわかります。まして、サッカーは野球と違って、試合中にサインで選手を動かせるわけでもなく、自らの判断で動く選手達と、試合に向けて、お互いにどれだけ理解を深めて信頼関係を作れるかが大事なスポーツ。史実通りのストーリーとはいえ、実際に、ポンコツ監督が、ダメダメチームをどう変えていくのか? ゲームの参考になればと・・・というわけでもないですが、興味を持って観に行きました。
前置きが長くなりましたが、映画の内容としては、チームが、いかに成長し、勝利したかという点に焦点を当てるよりも、過去に引きずられ、また、自分の期待とチームの実情のギャップにすっかり呆れて、何度も途中で匙を投げてしまう、相変わらずダメな監督が、まったく異なる環境で暮らす島の人たちの考えを知って、少しずつ、自らを見つめ直し、人として生き方を改めて考える物語でした。そして、監督の成長と共に、それが、チームや島の人たちにとってもハッピーな結果がもたらされる、心が安らぐ良いお話です。
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