ボーはおそれているのレビュー・感想・評価
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やっぱり……
ミッドサマーでダメだったので 今回はどうかな?と期待を持ちつつ観てきましたが、やっぱり無理でした。ごめんなさい🙏 言いたいことは少しは分かる気がします。 ですが、表現方法がトリッキー過ぎてて、硬い頭の私には理解出来ない事ばかりでした💦 あと長時間なのも途中で疲れてしまって、集中力が欠けてしまったかなー!
ボートでいくら逃げてもママの掌
毎日新聞の映画評が好意的でキネマ旬報の星取り評が良かったので騙されて観てしまった。いくら前作の「ミッドサマー」がヒットしたからといってこの手の監督にやりたい放題やらせてはいけないとつくづく思う。極度の被害妄想マザコン中年男は逃げても逃げてもお釈迦様(ママ)の掌のうちでありましたということなのだろうか3時間この出鱈目な世界に付き合っているのは映画的楽しさをとっくに通り越して辛いですもう勘弁してください(特に第3幕の森の中の演劇パート)。監督のアリ・アスターいわく「みんながどん底気分になればいい、居心地の悪い思いをしてほしいと思って作った」とは何たることだろう!オーマイガー!でもそんなこと言われれば恐いもの見たさの心理が働いてしまうのだからそれこそ人間の心理は恐ろしい。映画は確かにルールもお手本もなく自由っちゃ自由、しかしプロデューサーはもうちょっと興業のことを考えてもいいんではないか?「せめて2時間半にしろよ」とか。それにしてもエンディングで隠されていた「父親」の真実の姿があらわになるシーンの衝撃ったらありゃしない。エンドロール(そもそもロールしない!)に音楽が一切なくラストカットを延々引っ張って現場ノイズだけで押しまくった画期的幕切れは昨今のエンディング音楽偏重へのアンチテーゼでちょっと感心した。
最悪な妄想旅
母親が亡くなったことを知り、家に帰ろうとするが夢か現実かもわからない様々なトラブルに巻き込まれ、なかなか辿り着けない最悪の旅を描く。 極度な不安症で精神科にかかるボー(ホアキン・フェニックス)は最悪な日々を送っていたが、母親が住む実家に飛行機で帰ろうとするが、トラブルに巻き込まれ出発できないでいると、母親が急死したと聞かされ、慌てて帰ろうと家を飛び出す。 帰ろうにも帰れない奇妙奇天烈な旅路を4章仕立ての3時間の長尺で描く映画。 1章で登場する危険地域にある自宅の世界観があまりにも現実離れし作られた世界なのでこれは不安症の妄想世界で、現実と妄想を行き来する展開なのかと予測したが、 そのまま、夢かうつつかわからないまま物語はどんどん深みにはまっていくのだ。 2章、3章と世界観が一変するので飽きることはない。 ただ、何を言いたいのか考察し始めると難解すぎて、3時間は疲れてしまうだろう。 ここは考えるのを放棄し、イマジネーションの炸裂する映像世界をただ堪能するのが正解かもしれない。 とんでもない、最悪な旅を体現するホアキン・フェニックスの演技がなければこの映画は成立しなかったのではないか。 母親と息子の関係、血のつながり、献身的に育てた事の見返りは求められるのかとか、家族のつながりがテーマなのかとも思う。
何が真実で何が虚構なのか?とか考えるな!笑
3時間という長さにビクついてちょっと敬遠してたけど、これならもっと早く観ておけば良かったよ。あの「ミッドサマー」の監督だよ?「理解」なんてことは期待しちゃあ、いけない。
序盤は新感覚のホラー映画として観ることもできる。後半はまあ「家族愛」的なテイストも混ぜるけど、基本こちらの知りたいことを語ってはくれない。ラストボートに乗ったボーを囲んでの告発も、もっともらしく聞こえるけど、意味不明。エレインとの絡みも行きなりの展開で意味不明。
どれが真実で、どれが妄想なのか?すべてが真実なのか、それともすべてが妄想なのか?
ホラーの大事な要素としての「説明できない、説明しないことで発生する恐怖」をちゃんと含んでいる本作は、個人的には刺さったな。
あ、あと音楽無しのエンドロール、いいね。いつの間にか観客?もいなくなってるし。置いてかれるってのは楽しいね!今年ベストの候補かな
ただ、ホアキンフェニックスである必要あったのかな?もちろん彼だからこその演技なんだろうけど、アカデミー賞受賞のネームバリューはこの作品には要らなかったかも。
3時間、長くなかった!
アリ・アスター監督が考える死の世界観では?
色んな考察が出来るので、ボーはおそれているをどう解釈したら良いのだろうかと思いながら映画を鑑賞した際にエンドロールで見た光景をみてひょっとしたらアリ・アスター監督が描きたかったのは現代の世界ではなく、彼の世の世界では?と気付いた。
最初のシーン、精神科に通院しているホアキン・フェニックス演じるボーは薬を貰い家に帰ろうとしているときからそもそもおかしい。
インスタ映え目的?ダイビングして旅立たれた方の亡骸が通報されることもなく道に置き去り、ボーは見た目からしてかなりヤンチャな方々に狙われてしまい、挙げ句の果てにはアパートの玄関先に置いていたキャリーケースを盗まれてしまい、母の家への帰省を頓挫しなければいけなくなった上に、薬を飲むために水無しで服用してはいけないものを水無しで飲んでしまったためにボーは慌ててスーパーへ向かい未購入の水を飲み買おうとするが小銭が足りず通報するぞと云われ慌ててボーはスーパーの外へと出てマンションへと戻るのだが、おかしいのはこれだけではない。
ボーが、アパートに帰れなくなった際にヤンチャな方々により勝手に不法侵入された末にやっと戻ってこれたと思ったら、ヤンチャな方が玄関先で昇天されている、更にお風呂に入ろうとした際に天井にスパイダーマンばりのおじさんが這いつくばって助けてくれと云いだすと、おじさんは力尽きボーが入る風呂へ落ちるのだが、そこでボーとおじさんが揉み合いの末にボーは全裸で逃げ出した末路がトラックに撥ねられてしまう。
これだけ書いてしまうと、何がなんやらさっぱり分からなくなるので、此処から先は私が考えたボーはおそれているの内容について考察したい。
前述したが、劇中で描かれているのはボーが彼の世の世界に行ってからの旅路ではないかと勘づいた理由について説明したい。
ラストのボーがボートに乗りながら四方をブースで囲まれるとそこは裁判所のようで、証言席に立つ母親がボーに対して愛情をこれでもかとばかりに尽くしておきながら親不孝な子供に育ったから罰をという内容だったと思うが、実は母親が訴えていた内容こそが生前のボーであり、ボーは母親が社長でお金に困らなかったために自律することはせずずーっと親の脛をかじってばかりの生活では?
クレジットカードが使えないというのは母親名義だったからというのもあるだろうが、実は使おうとしていたボーも死んでいたから使えなかったという見方もできる。ボーは母親無しでは生活出来ないと悲観した末に何かしらの方法で亡くなったのだとしたら、劇中に描かれていた世界というのはボーに対して善良な行いが出来るかどうかを旅を通し試された末にボーにはそのような姿勢が微塵にも感じられないために裁判の結果、地獄に堕ちたのではないか。
つまり、ボーがおそれているのは怪死した母親の元へ帰るのをおそれているのではなく、死んだことに対し待ち受ける試練に対しおそれているという見方も出来るわけで、だからこその最初のシーンのハチャメチャ感も、何事も都合良く行き過ぎでは?というストーリー展開も、ボーの人間性を試す上においての課題を与える立場だったと考えると納得。
いずれにせよ、普通に見て理解が出来る映画ではないために説明するのが凄く長文になってしまった。見て頂けたら同じ気持ちになるはずだ。
ハマらなかった
大好物のアリ・アスター。 なのに、初めて寝てしまった…。 夢か現実か妄想か、を3時間は辛い。 私がハマらなかっただけで、演技やCGなどの演出技術は素晴らしいから ストーリー1点+演出技術1点=2点 という点数付けも失礼とは思うものの、、、 むむむむむむむむむ。 点数付けって難しい。
新たなバディの誕生か。
日曜日のお昼に満席。アリアスター監督ってこんなに人気あるんだと嬉しくなり着席。 冒頭からぶっ飛んだシーンに引き込まれたけど、森のシーンで小休止笑 最後は母親と仲直りかと思ったら、予定調和を外す展開で終わり。後味の悪さは相変わらずです。 不安症のボウをホアキンが熱演。スコセッシ✖️ディカプリオよろしく、アリアスターとの相性は抜群で新たなバディが生まれたことを確信しました。 今回は新たにホラーコメディ?に挑戦。アリアスターの進化も感じられた一本でした。 次は恋愛ものとか作ってくると嬉しいな。一筋縄ではいかない作品になるだろうけど。
世の中の半分の人しか怖くない
あの恐怖映画の巨匠としてかっこたる地位を確立したアリ・アスター監督の新作だからおそるおそる観に行った。ところが、全編お母さんが息子に「あなたはあたしの愛をわかってない」という映画でした。私は息子だったから怖かったけど息子じゃなかったひとには全然伝わらないんじゃないかとおもった。
弱さは罪か?正義なのか?
人を選ぶ作品だと思います。 私にとっては不快で、終始こころの中が嫌な気持ちで一杯になる作品でした。 主人公が苦労しているのはわかりました。 長時間視聴するのは苦痛でしかなかった。ということを、観客が感じるために作った作品であるならば、素晴らしい完成度です。 健常者(?)から主人公を見た時は、どんなシチュエーションになるのかな?と思って見ていましたが、結局わからず。 主人公側の人達もそう感じているのかな?と考えてみたり。 最初の方は、コメディと思って見ると楽しかったです。
ホアキンフェニックスやはり凄かった
ホアキンフェニックス毎度毎度演技が凄すぎて見入ってしまいます🙄。多少内容がつまらなくても全然演技だけで映画館これるレベル🙄
映画の内容に関して、もっと精神病チックでjokerのような夢か現か分からない病気オチのものを想像してましたが、違ったなぁ、これは
サスペンスファンタジー、ホラー??、
新しいジャンルですね!
母恐るべし。
哀れなボーの発言の端々に途中途中涙しそうになってしまいました😂泣く映画ではないと思いますが😂
オチは全部嘘だった!とか期待してましたが、
やはりそうとはいかなかった😩
映画:哀れなるものたち 見た後にこれ見ると、まさに正反対の人生すぎてより楽しんで観れると思います。私がそうでした💪
でもでもちょっと時間が長かった感が…😭
それで⭐️4ですが、フツーに面白いです👌😊
エディプスコンプレックス/去勢
寝不足だったのもあってか、「これはリアルか?それとも虚構か?」と意識を朦朧とさせながら鑑賞した。 なるほど『ボーは恐れている』では、何気ない日常のなかで私たちが想像しうる最悪の事態の結果が実際に起こる。ボーの不安障害からくる空想がすべて現実のものとしてボーに恐怖を与えるという意味で、この邦題なのか。 ボーの母親は、彼の祖母から随分酷い扱いを受けたと語っていたが、やはり生育歴は認知に大きく影響を与えるようで、ボーの母親の母性はかなり歪んでいる。ボーが幼い頃に母親の思い通りに行動しなかったのは、恐らく発達の遅れのせいだろう。ボーは、悪いやつではないと思うので、ただただ不憫におもう。 最初のカットが母親のお腹の中から始まるのは、ボーと母親がいかにエディプス的繋がり、同一状態にあるかを端的に提示するためだろうか。そして、ボーの分身と共に、父親が天井裏に閉じ込められてしまうのは、本来克服しなくてはならない父親からの逃避を意味するのかもしれない。天井裏に男性器のような形をしたモンスターがいたのは、はるか昔に閉じ込めた父親の象徴が永年の時を経て醜く肥大化した超自我?を意味するのかも? さすがに無理がありますかね^^;
トンデモ級の里帰り
「ヘレディタリー継承」ではチャーリーの顔力に圧倒され、「ミッドサマー」では身勝手なカルト村に拒否反応が出て本作も観る前から身構えてしまいました。 が、所々笑える場面もあり(バスタブでボウとおじさんが回転していたのは最高でした笑)、作品を楽しむというより、アリ・アスターの世界を楽しんだ感じでした。 原案、脚本もアリ・アスターがやっているなんて 脳内どうなっているんでしょうかね…笑 劇中で流れたヴァネッサ・カールトンの「Thousand miles」は実家までの道のりを語っているようで笑えたし、ベッドシーンのマライア・キャリーも作風にはマッチしてなくて逆にそこが個人的には良かったですね。 序盤で怒った母親に手を引かれて連れていかれる男の子がいましたが、遊んでいた模型のボートが横転していてラストシーンと何だかシンクロしました。(真意は分かりませんが…) なんだかんだで次回作も観てしまうと思います。
アリアスター流ブラックコメディ!?
アリアスター監督作品初鑑賞。
未見のミッドサマーが超劇怖スプラッター映画だと思い込んでいるので、これもトンデモシュールスプラッター映画なのかと勝手に思い込みながら観てしまった。
配達員から、母親がトマトになったと電話で聞かさるれたため、
「(帰郷が遅れたため)母親の死体が腐ってしまうのか!?」とか「母親の首がトマトになる回想シーン来る!?」とか勝手に妄想してしまった。
終盤女がベッドで死ぬシーンで、周りが笑い始める。あ!これはコメディなんだとようやく理解。
親父がチ○コの化け物だったなんて、どんだけバカ映画なんだ。
序盤の道路で死体蹴るシーンとか、ペンキがぶ飲みシーンからゲラゲラ笑ってればもっと楽しめたかもしれない。
母親が死んだかと思いきや、実は死を偽装して息子の行動を観察する実験をしていたとは!
母親は毒親だが、意外と愛情を搾り出してたり(会社の年表演出は良かった)、
息子はいい子のフリして実は母親を嫌っていたり(会話の端々で匂わせ)、意外と頭は働いてたりと、これはこれでドラマになりそうだが、チン○の化け物を観た後では、真面目に考えるのがバカ馬鹿しくなるw
雑に好きなシーン
・配達員との電話のやり取り
・輩がアパートの部屋に殺到するシーン
・天井のオッサンともみくちゃ→道路でキ○ガイに刺される→轢かれる
・ペンキがぶ飲み
尺が3時間でクソ長いし、ブラックジョークもそんなに面白いか?と思ってこの点数にしたが、、
こんな変な映画も中々お目にかかれないので、やはり劇場で観るのが正解な気がしてきた。
母と息子のアリ・アスター節の話‼️
良い評価をされてなく、期待しないで鑑賞。 これが、面白く、長い尺に関わらず飽きる事なく鑑賞。 聖人と狂人を演じて来た、ホアキン・フェニックスじゃないと成立しない‼️ アリ・アスターは天才かも?
最後が答え合わせ
最初は人が死んでたり常に殺人鬼がいたり、ゾンビみたいな人もいたり、親切にしてくれた夫婦、睨んでくるその息子の友達、娘や、男性器の形をした父やその後の舞台も理解は出来なかったがあれらはボーの自己愛から来る自意識過剰な被害妄想混じりの物で、物語を第三者視点として見るのではなくボート同じ感じ取り方で見ていたからよく分からなかったのだ
裁判のシーンの「物乞いをスルーする」という発言でやっとそれが分かり納得出来た。
裁判のシーンはボー意外の人の目から見たら普通の裁判所で然るべき対応を受けているだけなんだろうが、映画では開けた中央が水で満ちていて、観客席は埋まりボーは壊れかけの船に乗っている、これを状況説明として言うのなら「堕落」や「罪の海に沈みゆく」とも表現できる
それをそのまま映像にしたんじゃないか
この映画のよく分からなさは、監督?の言葉をそのまま映像化する性癖とボーのみが見てる被害妄想じみた物事への捉え方から来てるんじゃないかと思った
子供っぽいなと思っていたのも発達障害だからなんだね
見終わった今も映像や捉え方が面白かったって感想のみでまだよく分かってない、考察とか見てきます✋🐮!
どれが現実?
メンタルがおかしいのか、単に怖がりなのか、妄想癖がひどいだけなのか、 何が何だかよくわからない主人公がボーという男性。 母の突然死?のあと、亡き母の葬儀のために実家に帰ろうとするも 次々起こる異常な事態、そして光景。 どれが現実なのか、どこまでが妄想なのか、単に不安になっているだけなのか、 それとも悪夢なのか。。。 そして、これは過剰な母の愛、そして子との衝突なのか。 最後の最後までわからなかった。 年末に観たナポレオン、以前観たジョーカー、 同じ俳優さんですよね笑 3時間もあるのに、ただただ長い。 そして、珍しく途中寝落ちした。(10分ほどだが。。。。) どう解釈したらよいのかさっぱりわからない映画でした。
監督自身の内なる恐怖をあらいざらい見世物に
「ヘレディタリー継承」「ミッドサマー」の変態監督アリ・アスター、その強烈な内面の恐怖を引きずり出す異才は、けだし見事なもので。しかし本作の予告編に続いて監督ご本人が「ニッポンの皆様観てね~」なんて予告映像が出た、なんてことないフツーのお兄ちゃん風情に驚いた、しかもたかだか30代の半ば。たとえばクローネンバーグ、たとえばデビット・リンチなんてふむふむ確かに変態じゃ、と納得出来たのに。それどころか、むしろ小心者の面影が漂うのに私は混乱しました、が、本作観て合点が行きました。このハロウィーンのグッズがたっぷり詰まったボックスを思いっきりひっくり返したような被虐の内面はまさに監督の心情そのものだったのです。 カルトそして共同体、このキーワードが彼を支配しており、個が共同体と言う社会に接した時に起こる激しい衝撃、いや恐れが彼の本質だと。変顔の代表と個人的に思っていたオスカー・ノミニー女優トニ・コレットを正に鬼の形相にもってゆくなんざ只者ではありません。近頃の人気女優フローレンス・ピューを起用しての平和の裏側に潜む醜悪を炙り出し、そして現時点でのトップ・アクターと言って差し支えないホアキン・フェニックスを遂に迎え入れる大出世、わずか三作目ですよ。A24が惚れ込むのもわかります。 近年はとんとお目にかかれませんが、スクリューボール・コメディって分野がありました。その名の通りコメディに次コメディの息もつかせぬ連続爆笑の映画作品です。さしずめ本作はスクリューボール・ディザスター映画と言うべきでしょう。主人公ボーは実は何にもしていません! ただ久しぶりに実母に会いに行く、ただそれだけなのに、向こうから怒涛のようにディザスターが押し寄せる。主役が何にもしない映画なんてあり得ません、なのにこの面白さ。この不条理のカオスは監督自らの内面に問題の種があるわけで。それをホアキンに託し描いたのでしょう。 ほぼ5幕に分けられる仕掛けで、第1幕・都会の安アパートでのディザスター、第2幕・瀕死状態を救ってくれた外科医一家でのディザスター(こんなところでお久しぶりのネイサン・レイン登場)、そして第3幕・空想と現実が混然となった森でのディザスター(否応なく「ミッドサマー」を連想させる)と連続し。で第4幕・いよいよもって実家にたどり着き、かのミュージカル「エビータ」で「アルゼンチンよ、泣かないで」とエバ・ペロンを演じた大女優パティ・ルポーンが母親として登場し、本作の根幹をなすマザー・コンプレックスを盛大に白状する。最後の第5幕・は総括と言いましょうか、なにもかも受け身であった自分を断罪するべく公開裁判の様相で幕を閉じる。 実にこれを3時間を費やして観客に見せつけるエゴイストぶり。ボーと同然で観客とて何が何だか分からないカオスに陥る。冒頭の産道をくぐり抜ける出産シーンから、これ全編「羊水」のような水のイメージがマザコンの揺り籠のよう。あまりの怒涛の連続に驚くのも飽きてしまう副作用が露呈してしまってますが、オスカー名優がチンチン晒して(ほんの一瞬)真面目に取り組んでると、観てしまうのですね不思議と。 ことにも第3幕のアニメーションも使った舞台の演出が一番の出来と私は思いました。だからトータルとして何なのかってのが漠としており、悩ましいのも確かです。ついでに我が映倫はあそこをボカス必要が本当にあったのか?見えない以上疑義を感じました。ホアキンは今年49歳、もう少し若い役者の方がよかったのでは? たとえばマット・デイモンなんてと思いましたが彼の御年53歳、逆ですね。第3幕のホアキンなんぞサンタクロース状態の老人風情、でマザコンを演ずるなんてね。
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