劇場公開日 2024年2月16日

「日常に精神不安定ゾンビが沢山いることを気付かせてくれた。」ボーはおそれている カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日常に精神不安定ゾンビが沢山いることを気付かせてくれた。

2024年2月17日
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鑑賞方法:映画館

難しい

外出するとそこは変態だらけなのだ。
いや、ふとしたことで自分も変態に直ぐに変身してしまう。

だから引き篭もっているのが良いのだ。
そんな決めつけをしていても身近な家主、ストアー店主、巡査だって怪しいぞ。

事実、カウンセラーや医師だって異様だと感じ始めることは、時々あるにはある。

そんな精神不安に罹患した凶暴な「ジョーカー」を演じたホアキン・フェニックスが気弱なボウを演じるのだが、
実は、ボウは陰険で、大胆で、淫靡な嫌な奴の姿が透けてくる。

彼は、不安症と言うより発達障害による独特の感性による幻想や白昼夢を見ているようなのだが、その病状は自らが作り出してるとも言える。

そんな正常と変態と異常に妄想を混合させ、
混乱させて楽しまさせてくれたが、

それはボウの世界ではなく、
私の日常でもあったことを思い出し、
思わずほくそ笑んでしまったことよ。

それしてもフェニックスの演技の見事さには脱帽致しました。

(о´∀`о)

ボーはおそれている
劇場公開日:2024年2月16日 179分

「ミッドサマー」「ヘレディタリー 継承」の鬼才アリ・アスター監督と「ジョーカー」「ナポレオン」の名優ホアキン・フェニックスがタッグを組み、
怪死した母のもとへ帰省しようとした男が奇想天外な旅に巻き込まれていく姿を描いたスリラー。

日常のささいなことでも不安になってしまう怖がりの男ボーは、
つい先ほどまで電話で会話していた母が突然、怪死したことを知る。

母のもとへ駆けつけようとアパートの玄関を出ると、
そこはもう“いつもの日常”ではなかった。
その後も奇妙で予想外な出来事が次々と起こり、
現実なのか妄想なのかも分からないまま、
ボーの里帰りはいつしか壮大な旅へと変貌していく。

共演は「プロデューサーズ」のネイサン・レイン、
「ブリッジ・オブ・スパイ」のエイミー・ライアン、
「コロンバス」のパーカー・ポージー、
「ドライビング・MISS・デイジー」のパティ・ルポーン。

ボーはおそれている
劇場公開日:2024年2月16日 179分

カール@山口三