愛にイナズマのレビュー・感想・評価
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豪華キャストは期待通りの見応え、だが残念ながら自分向けではなかった
たまたま最近観た、同じ石井監督の「月」の印象がまだ脳裏に新しいのだが、それも含めて有り体に言うとこの監督の作風は私には合わないような気がしてきた(と言っても全作品を観たわけではない状態での、あくまで主観です)。
前宣伝から、もうちょっとコメディ色の強い軽快な話を想像していたら、予想外にヘビーな要素が多くて面食らった。後半の家族の話になって少しずつ酸素が吸えたような心持ちになったのだが、いかんせんそこまでが私には色々な意味でしんどすぎた。
高評価の方が多いようなので素直な感想を書くのが心苦しいのだが、レビューはそれこそ本音が大事ということで。申し訳ありません、ご容赦ください。
先によかったところを書いておく。
後半、家族が顔を突き合わせてから、不器用ながらもコミュニケーションを交わし、何となく次第に家族らしいまとまりを見せてくるところは、前半の展開とのギャップもあって心が少しずつ和んだ。
窪田正孝演じる風変わり男子の正夫が、さりげなく家族の緩衝材になって、ハグで彼らの心を柔らかくする場面はちょっと癒された。ハグは幸せホルモン・オキシトシンの分泌を促す。ハグ、いいよね。
オールスターキャストと言ってもいいキャスティングで演技面は安心して観ていられた。いろいろ気になった部分も、演技力と絵力でねじ伏せたという印象。バーのマスター、芹澤興人がいい味を出していた。出てくるだけで場の空気を変えた池松壮亮もさすが。
しんどかったポイントは以下の3つ。
① 人の死にまつわるエピソードの過多
正直、冒頭に自殺未遂の現場と、死のうとした彼(彼女?)の行為に軽口をたたく野次馬の描写を出された時点で、コメディを見る体勢で来た私はドン引きだった(直後の荒川助監督の描写を見ると、どうもドン引きする方が悪いようでさらに居心地が悪くなった)。
登場してすぐ死んだ落合の縊死をあそこまで直接的に描く必要性を感じなかった。則夫(益岡徹)の娘も自殺。引きこもりくらいにしておいても大勢に影響なかったのでは。亡くなった本人の人間描写とのバランスを考えると、落合と則夫の娘は、正夫と治(佐藤浩市)の行動の動機となるためだけに死んだように見えた。自殺案件をそういう出し方で複数使うことは、扱いが軽く見えてあまりいい気がしない。
② 「人間の本音と建前」についての考え方
本作の英題は「Masked Hearts」。コロナ禍になってから、みんなマスクの下に本音を隠していたでしょう?それをひっぺがして、隠し持っている本当のものを見つめたい。といったことが、本作公式サイトの監督コメントに書かれていた。
人間に本音と建前があるのは昔からだし、そもそもコロナ禍では確かに他人の表情が見づらかったり声を聞き取りづらかったりはしたが、コロナ禍を契機に殊更他人が本音を「隠す」ようになったという印象はあまりない。マスクというツールを人間とか社会の在り方の象徴のように意味付けするのは個人的に好きではない。
また、布マスクや飲食店の補助金などの問題への皮肉を局所的に盛り込むことで、その場面だけ登場人物が「監督個人の言いたいことをしゃべらされている」感じに見えてしまった。そういった風刺が物語の本筋にほとんどリンクしていないからだろう。
それと、登場人物の本音を吐き出させるのに、別の登場人物に「隠してるだろ、本音を言えよ」みたいなことを言わせるやり方は直接的であまり好きではない(「月」では二階堂ふみがこの役割を担っていた)。
③ 主要キャスト以外の人間描写の浅さ
主要キャラとの接触がある脇役が、ほとんどどれも主要キャラを不快にする立ち回りを演じるためだけに存在するような人物描写で、まるで書割のように平板だった(そういう脇役が「月」にも出てきたので、今回もかとちょっとうんざりした)。
荒川助監督や原さん(MEGUMI)みたいな人は、もしかして監督の周囲(業界における)に実在したのかな? よほど嫌な経験があるのかな? 作品の中でちょっとした復讐をしているようにも見えた。
携帯ショップで解約してもらえない場面は、折村家側の思いは察するものの、結局は無理なクレームでしかない。仕事として規則に従う店員を冷たい人間のように見せ、鼻で笑わせたりする描写が何故必要なのだろうか。
残念ながら語り口は自分に合わないところが多かったが、俳優陣の演技とエレカシの名曲に敬意を表して星3つです。
期待が高すぎたかも
評判がかなり良かっただけに思ってたほどではなかった。面白いとは言えば面白いけど。
カメラワークの使い方が独特で、センスが出ていると言えば出ているがちょっとしつこさを感じた。
役者陣はさすが。特に男性陣。三浦貴大の面倒な感じ、窪田正孝のヤバめだけど可愛げのある感じ、佐藤浩市の茶目っ気と重厚感、池松壮亮の薄っぺらいようでどっしりとした雰囲気、若葉竜也の振り回される次男感、仲野太賀の表面的には明るいけど裏をしっかりもっている二面性、誰も最高だった。
後半のワチャワチャするシーンはずっと見ていられる。
マスクの中の真実
とにかくキャストが豪華、好きな俳優さんだらけで、この人がチョイ役で出るんだな、と思ってしまった。
消えた女の真実を、長兄は『言わなくていい』と言っていたけど、本当のところは他にも理由があったりと、知らないことですれ違っていた家族が、お父さんの最期に理解しあえて良かった。
少し泣けた。
『生きちゃった』も泣けたので、石井監督作品は好きな方だと思う。
家族愛
ストーリーはそれほど良いわけではなかったが、登場人物それぞれに個性と魅力があって良かった。
家族の間の言動も好きな感じでした。
しかし、一番印象的だったのは、チョロと大賀が出てて、「大賀がチョロやってる!!」シーンに尽きます。
今回はクドカンじゃないけど、クドカンがやりそうなオマージュ?でしたね。
消えない思い
石井裕也監督、松岡茉優&窪田正孝W主演。
日本映画当代きっての若手筆頭株の監督と若手実力派。
鮮烈さや勢いを感じる作品を期待出来そう。
タイトルからも。愛!イナズマ!
期待に違わず。稲妻の如き喜怒哀楽が迸る。
Wikipediaによると、折村花子は映画監督。
幾つかの短編を経て、長編デビュー。題材は、自身の家族。
若さか個性か、風変わりな見方や感性を持っている。
突発的な事、脈絡のない事だって起こり得る。それが真実。
例えば、コロナ。あれは一体何だったのか…? 奪われた命は…?アベノマスクとか。何か意味があったのか…?
石井裕也が『茜色に焼かれる』に続き、アフターコロナの現日本を問う。
そんな花子に対し、助監督の荒川は考えが全く違う。
突発的な事、脈絡のない事なんて絶対起きない。全てに意味がある。
業界も長く、ルールやこれまで通りが絶対。それが当たり前。
ちなみに花子は下見の時から異端。
プロデューサーの原は花子の才能を買い、いい映画にしようと言いつつも、何処か他人事。唯一のアドバイスは、もっと人をよく見て。まあ、こう言う輩に限って…。
MEGUMIと三浦貴大が超絶技巧のムカつき。
家族の映画を撮りたい花子。自分の主張を通しながらも、自分を押し殺し、悶々悶々が募る…。
ある時花子は、正夫という青年と出会う。
コロナ禍の現状を巡って言い合う人たちを仲裁しようとして、逆に殴られてしまう正夫。
そんな正夫が気になり、正夫行きつけのバーで話し掛ける。
何処かKYな正夫。でも、真っ直ぐ純粋。窪田正孝が素のような好演と魅力。
花子もそうであり、何処か通じるものを感じる。
また正夫のルームメイトが、花子の映画に出演。不思議な縁。
突発的に?何の脈絡もなく?二人はキスを交わす。
しかし、稲妻のような愛の情熱的なラブストーリーに非ず。
好き合ってるのか、ただ意気投合しただけなのか、どっち付かずの関係性がユーモラス。
遂に撮影開始。が、監督は荒川に。
花子は病気で降板。
さらに、花子の降板で正夫のルームメイトも辞退。職を失い、彼は自殺してしまう…。
葬式の時、花子は原Pに抗議。
花子は病気降板ではなく、“上から”の意見で原が荒川を監督に変え、病気を降板の理由にした。業界ではよくある事だから。
納得いかない花子だが、一番食い下がりたくないのは、企画を奪われた事。これは、私の家族の物語。
これも業界ではよくある事だから。次頑張って。
“病気”の私に次があるんですか? この時の花子の返しにちと胸がすいた。
が、原Pは一切気に留める素振りもなく。
騙され、ギャラも貰えず、何より私の映画を奪われ…。
数々の秀作や賞を受賞し、もはや名匠でもあるが、まだまだ若い石井監督。そんな実体験あったのかな…?
この悶々悶々、今にも爆発しそうなやりきれない気持ち…。
ある雷雨の夜。正夫が花子に貯金を…。
花子は拒むが、正夫はこれを夢の為に使って。
花子も夢を諦めたくない。
激しい雷雨の中に、誓う。
前半はアフターコロナや下劣な映画製作裏を訴えるが、後半からは一転して家族の話。
序盤から挿入はされていた。
一人暮らしの花子の父・治。
何度も花子に電話するが、花子は一切出ない。
何か訳あり…?
花子が撮ろうとしていた映画のタイトルは『消えた女』。自身の家族と、花子が幼少時突然居なくなった母について。
父から説明はされたが…、父が傷害事件を起こし、それに愛想を尽かして出て行った。海外に旅に出たとか、明らかに嘘。
映画を通じて、自身の家族と向き合う。真実を明らかにする。何故母は居なくなり、父は嘘を付いた…?
企画は奪われたが(ちなみに荒川新監督では大部分書き直し)、撮影を敢行。その方法は…
正夫と実家に戻り、スマホカメラで、実父を問い詰めるようなリアル・ドキュメンタリー。
カメラを向けられているからか、それともやはりただ話したくないからか、うやむやに言葉を濁す父。
そんな父に怒りを爆発させる花子。
自分を押し殺していた花子だが、家族の前では超強気。その変貌ぶりに正夫もびっくり…!
花子がヒートアップしてから作品も加速。
松岡茉優の演技力、存在感は頼もしいほど。
父も花子に話があった。
これを機に、子供たちを呼ぶ。
長男・誠一は社長秘書。
次男・雄二は神父。
家族が集うのは10年ぶり。が、和気あいあいではないのは言うまでもない。
花子と誠一は感情ぶつけ合って罵詈雑言の言い合い。
雄二は平和主義。
父は右往左往。
KY正夫はカメラを回す。
ピリピリ険悪ムードからの修羅場。
なのに何故か、笑えてもくる。
松岡と窪田、池松壮亮に若葉竜也に佐藤浩市らが織り成す激情アンサンブル。
にしても、白髪しょぼくれの佐藤浩市、もうすっかり三國連太郎だ。
荒川の言葉じゃないが、訳あり問題だらけのあり得ない家族。しかしそれを、異様な高揚感と快テンポと演出で石井監督が見せきる。
稲妻が鳴り響いた後の静けさのように、一旦の休戦。
沸々とした感情燻りながら、夕食。
遂に父が切り出す。
お母さんと話してみるといい。
出て行った後も、父は母の携帯代を払い続けていた。いつか話す日が来る、今日この日の為に。
電話を掛ける。出たのは男性。
その男の話によると、元々病気がちで、3年前に他界したという…。
結婚した時から男と関係があった。父はそれを知りつつも…。
病気が発覚し、男の元へ。
他界していた母。家を出て行った理由は…。
真実なんて時にそんなもん。
花子以外は皆、他界は初耳だが、家を出て行った理由は知っていた。
自分一人だけ蚊帳の外。
何ものけ者にされていたんじゃない。本当の事を知るに花子はまだ幼かったから…。
不器用な男家族たち。
母の遺骨はフェリーから海に撒かれた。
そのフェリーは家族との思い出。
フェリーに乗りに、久々に家族で出掛ける。
その間もずっと、花子はカメラを回し続ける。
携帯を解約しようとするが、担当店員が事務的な対応で解約出来ず。マニュアル通りとは言え苛々募るが、お母さんがきっと望んでいるんだ。
夕食は馴染みの海鮮料理店へ。店主は一人暮らしの父を常々気に掛け、ある恩義があった。
父の傷害事件の真相。店主の娘が男に弄ばれ、自殺。店主に代わり、父が殴って敵を取ってくれた。
それで父は自暴自棄になってしまい、母は出て行った。
またしてもここで、知らなかった真実。暴行は罪だけど、誰かの為にした事。ホント、不器用。
近くの席からクズ男たちの不愉快な話。父の傷害事件を彷彿させる話の内容。ぐっと堪えて店を出るが、あ~やっぱりダメだ。家族全員で行こうとするが、誠一が背負って立つ。
またこの時、父のもう一つの秘密が明かされる。子供たちに話したかった事。
胃ガンで余命一年…。
家に帰り、ビール乾杯で打ち上げ。
あのピリピリ険悪ムードはもう無い。
真実やそこにある真意を知って…。
何だかんだ言っても家族。何か色々あっても家族。
うんざりするほど。でも、どうしようもなく。
突然の停電。後から気付いたが、その暗闇の中で○○してた。
一年後、再び家族が集う。
一年前は花子のきっかけと亡き母が呼んだが、今回は…。
まだ映画を完成させていない花子。
タイトルを変えようかと。“消えた女”から“消えない男”に。
だって、ずっといる。今も。弔う為に家族がまた集ったこの場にも。
このシーン、ジ~ンと来たなぁ…。
訳あり家族の話が、普遍的な家族愛の話へ。
世の中、意味ある事や意味ない事も。
突発的に、脈絡ももなく、あり得ない事だらけ。
でも、それらを全て、ハグする。
それが人生だ。家族だ。映画だ。
だから稲妻のように鮮烈で、面白く、愛おしい。
尻にイナズマ
予想通り館内貸切
貸切の時は、全裸鑑賞したくなりますが…
尻にイナズマが走りそうなので辞めました
冬場の静電気は侮れません…
身も心も尻も、乾燥注意報発令中
自然発火に要注意
オナラじゃないの
でも、ハートには火が欲しい…
ハートに火をつけて!
ジョディ・フォスターの無駄な濡れ場だけ覚えてます
冒頭から脱線しすぎ…
今作は「勝手に震えてろ」と少し似てる?
徐々にカオスな展開に…
僕が観てきた松岡茉優の映画の中では、1番可愛いと思った
バーでの女の顔にハキュン
序盤のコロナ太り?の3人 (松岡茉優、MEGUMI、三浦貴大)が地味にリアルだった
実際にありそうな映像制作陣のいざこざ
三浦貴大は太って嫌味な役がよく似合う
いつ撮影したのか少し気になる
知らんけど
そして幽霊みたいな窪田正孝
序盤、カメラに撮ろうとしても、カメラが必ず壊れて撮れないので、幽霊設定かな? と少し思った
結婚して顔色が悪くなった?
削除しないで
水川あさみとお似合いの夫婦だけど、なんか気になる…
知らんけど
血だらけのアベノマスクでバーに来店
入店拒否されないのが疑問だったが、常連客なのね
マスクを取り換えても、スグに血だらけ
大爆笑だった
酒か女か…どちらにも酔ってるの?
夢のシチュエーション
シチュウエーション?
兄弟設定の池松壮亮と若葉竜也
カオスな映画に引っ張り凧なイメージ
相変わらず? 台詞が棒読みの池松壮亮が、逆に超面白かった
男3人 赤い服で撮影されるシーンに大爆笑
スルメのような味わいの若葉竜也
喋る度に全部持ってく佐藤浩市
すぐに浩市劇場になってしまう
益岡徹は実際に佐藤浩市より年上だった
出なくても良かった様な? 中野親子2人
太賀の自殺は読めましたね…
朝ドラより可愛かった趣里
全然老けない高良健吾
クローンなのか? CGなのか?
削除しないで
いちいち豪華すぎる俳優陣にうっとり
今の5シリーズって 1500万円もするのね
詐欺グループ幹部のいざこざに超違和感…
大衆食堂? で大声で喋るのか…?
知らんけど
そして制作陣に竹内力!
どの辺に影響してたのか知りたい…
ありがちな、丸投げ風ラストだけど面白かった
昭和の時代のホームドラマ
序盤に「これからは女性が活躍する時代だ」などという台詞があったので、松岡茉優演じる主人公の成長物語なのかと思ったが、結局、家族にしか評価されない、それでもあきらめずに生きていく、なんて昭和の時代のホームドラマのような退屈な展開だった。
前半の夢も希望もない映画製作現場の描写が最後まで回収されなかったのには怒りさえ覚えた。
錚々たる役者がそろっていてそれぞれの演技力は素晴らしかっただけに、何とも残念な作品!というのが私の正直な感想です。
俳優陣のおかげかなと
序盤のかったるさに終始引き摺られていた。
自死してしまう友達の絶望さなどが描かれておらず突拍子過ぎて入り込めず。
良かったのは時折りクスッとさせてくれる俳優陣の演技ぐらいで特に言う事なし。
重たい話にしたいのか軽くしたいのかよく分からない。
20代後半の折村花子(松岡茉優)は映画監督デビューを目指して、日々...
20代後半の折村花子(松岡茉優)は映画監督デビューを目指して、日々シナリオハンティング。
シナリオの中核は、幼い時分に家族を棄てて家を出た母親のことなのだが、シナリオに深みを持たせたりできるような題材を探して、一眼レフ・カメラでムービー撮影している。
気になるのは「赤いもの」。
なぜ惹かれるのかはわからない。
ま、理由なんてないのかもしれない。
そんなある日、ビル屋上から飛び降りようとしている青年を発見。
建物下には野次馬が集まり、そのなかでひとりの中年男性が「はやく飛び降りろよぉ」と声を上げた。
直後、青年は警察官に説得されて、飛び降りを中止。
周囲からは落胆めいた声があちこちから聞こえてきた。
それをシナリオに書いてプロデューサーと助監督(三浦貴大)にみせたが、助監督からは「飛び降りの場面で、こんなひとがいるなんて理解できない。どういう意味があるんですか。書いた理由はなんですか」と詰問される。
花子にとって、意味や理由はわからない、ないのが当然なのだから答えられない・・・
といったところから始まる物語。
するうち、花子はひとりの青年(窪田正孝)と出逢う。
青年は館正夫といい、空気が読めず、周囲から浮いている、そんな人物だった。
花子と正夫は気が合ったが、恋愛に発展するようで発展しない。
そのうち、花子は準備中の映画製作から降ろされてしまう。
プロデューサーからの一方的な仕打ちで、後釜は件の「理由・意味」を問う助監督だった。
自分自身の物語を盗まれたような気がした花子は、正夫とともに独自に映画製作を続けることを決意し、ばらばらになった兄ふたり(池松壮亮、若葉竜也)を呼び寄せ、故郷へ戻って、父(佐藤浩市)を含めて、家族だけでドキュメンタリーめいた映画を撮り続ける。
母親から見捨てられた父親、そんな父親を見捨てたような子ども三人・・・
というのが後半。
個人的には、前半がすこぶる面白かった。
「理由」や「意味」などに頓着しない、そんな花子の自己肯定が興味深かった。
理由や意味は、世間が勝手に創出しているだけの幻想ではないのか。
「普通」だとか「常識」だとか、大多数が抱いているだけの「幻想」に縛り付けるための言い訳に過ぎないのではないか。
それに気づかせるために遣わしたのが、正夫という青年なのではないか。
彼は一種の天使のような存在ではないだろうか。
なにせ、花子が正夫と出逢うバーのマスターは『アジアの天使』の天使のひと(芹澤興人)なのだから。
なんて思いながら観進めていくと、後半にはいって映画は、前半で花子が唾棄していていた助監督が言っていた「理由」や「意味」が明らかになっていく。
花子が赤が好きな理由、花子の部屋の蛍光灯のスイッチ紐に恐竜のソフビが下げられていた理由、父親が自堕落になった理由・・・などなど。
あらま、びっくり。
父親、別に自堕落だっただけでいいんじゃないの。
見直さなくてもいいんじゃないの。
家族の絆、取り戻さなくてもいいんじゃないの。
ま、そんな映画だと、企画自体が通ることないのは百も承知なんだけど。
なんてことを思ったわけで。
脚本・監督は石井裕也。
コメディドラマとは言うが、
コメディドラマとは言うが、社会問題や家族の問題、そして世の中の不条理とが散らばめられていて、シリアスに受け止めました。
また、ラストも夢半ばというところで終わったのも、現実的で良かったです。松岡、窪田、そして池松のキャラも、最後までブレず、楽しめました。
笑って泣いて感情が忙しい映画
この作品から強く感じたことが2点あります。
1つ目は、理不尽な社会で信念を貫いて働くことの難しさや、やるせなさです。
「長いものに巻かれろ」じゃないですが、経験の長い者のやり方や組織のこれまでの在り方を“絶対的な在り方”として主張してくる人はまだどこかにいることでしょう。その存在の下で、新しい意見や考えをもつ人がいくら主張をしたところで相手にされないという辛さに共感することができました。
2つ目は“つながり”の重要性です。1つ目に挙げたことを乗り越えることができるのは、家族、友達、新しい人との出会いなどなどの人とのつながりのおかげかもしれないと感じることができました。中には、人とのつながりという支えがあったとしても、自分の夢を理不尽な社会が奪ってしまうことで大きな希望を失い、命を絶ってしまう可能性が潜んでいるという命の“儚さ”や“危うさ”とは人生と隣り合わせなのだと思わされもしました。
上記したように比較的重い内容のシーンもありましたが、家族との掛け合いや信頼を置ける人との掛け合いで笑ってしまうシーンが多々あり、楽しく作品をみることができました。
私がこの作品を見たときは、館内に人が多かったので笑いに包まれていたことがあったので、これがその証拠になると思います。
私はプログラムを買ったのですが、そこには監督のこの映画に込められているメッセージが書かれていたので、作品の理解を深めたい方にはおすすめします。
リアルとリアリティー
仕事が予想以上に早く終わったため、ちょうど良い時間帯の映画を探して遭遇した本作。
全体としては、否定的な意見の方と近い感想で、前半部の嫌なキャラ&展開にイライラさせられて本作を選んだことを後悔しかけるも、佐藤浩市さんの出
番が増えてくるあたりから持ち直し、なんとか最後まで見届けられた……という印象でした。
恥ずかしながら、石井監督の作品は初体験だったので、偉そうなことはまったく言えませんが、合う・合わないで言うと合わなかったです……。
(俳優の皆さんの演技は最高でした!)
しかし、不思議と視聴後にも複雑な後味が残る作品だったのも確かで、いろいろと場面を反芻して考えたくなる内容でもありました。
個人的に、どうも落ち着かなかったのは、冒頭、主人公が「だって私、見たんです」と話す、飛び降り自殺を煽る野次馬の下り。これを見て以降、各所に登場する「え? こんなやついる?」というステレオタイプに感じられてしまう脇役を見るたび、「だって私、見たんです」と監督に言われているような気がしてしまい、それが妙な雑音になってしまった感は否めません……。
確かに、現実になさそうな出来事が、現実に起こることってあると思います。それが、きっとリアルでしょう。
ただ、そのリアルをそのまま映像で突き詰めるのであれば、それはノンフィクション、ドキュメンタリーの領域になるのかな……と思ったり。
(もちろん、それでも、そのまま映像にはできないのだと思うのですが……)
作品をフィクションとして世に出すならば、ただ「私、見たんです」と強弁するのではなく、視聴者が「あ、これは確かにあるかも」というリアリティを持たせてあげることが、やっぱり必要なのではないかと。。
でも、そんなことを思えば思うほど、あのクソいまいましい助監督に加勢をしているようで、またなんかモヤモヤしてしまったり……。
(演じた三浦貴大さんはすばらしかったです!!)
物語後半の、オレオレ詐欺の主犯格グループに対し、いきなり喧嘩をふっかける家族って、そこだけを抜き出せば「そんなやついないだろ」という話なんですが、鑑賞中は「ん?」と思ったものの、そこまでの抵抗感は感じなかったので、やはり、そこに至る経緯を自分が知っているかどうか=作中で描かれているかどうか、が大事なんだなと。。。
もしかしたら、飛び降り自殺を煽る野次馬も、秘書の親族を人前で侮辱する社長も、必死に解約をお願いする老父と家族を前に笑いをこらえる受付スタッフも、大声で悪事を暴露するオレオレ詐欺の主犯格グループも、映像になっていないだけで、そうせざるを得ない事情があったのかもしれない。
ただ、それが描かれていないだけ。
そしてきっと、そこが自分にとって、物語にスッと入れるかどうかの分かれ道なのかな……とも。。
もしくは、非常にリアル寄りの背景や映像の質感の中に、突然、ステレオタイプ感の強い人物が登場することで、自分のリアリティーラインがぐらぐら揺れて気持ち悪かったのかもしれません。
(これが、映画の冒頭でいきなりオレオレ詐欺グループと家族の大立ち回りから始まって、そこから時間を過去に戻していく……みたいな作品だったら、そこまでリアリティーラインは気にならなかったのかも。別の作品になっちゃいますが……)
そういった意味で、映画を観る、フィクションを楽しむ際の、自分自身の好みがあらわになる、そんな面白い機会になったとも言えるかもしれません。
出演陣は豪華ですし、演技も魅力的。
前半と後半で作品ががらっと変わり、前半部の溜飲を後半部で下げてくれることはなく、なんとなく「私の冒険はこれからだぜ!」的な終わり方ではありましたが、最後は温かい気持ちになれる作品。
前半の嫌な気分は二度と味わいたくないので、もう一度観ることはないと思いますが、これからしばらく、ふとしたタイミングで思い出しそうな、そんな作品ではあったかなと思います。
どこかで吐き出さないと気持ちが悪かったため、駄文をつらねてしまいましたが、万が一、最後まで読んでくださった方がおられましたら、本当にすみません。。そして、ありがとうございました!!
自分に正直に愛に生きようぜ!エレカシの曲も最高!!
最初モヤモヤしっ放しな分、後半のスカッと気持ちの良いシーンが記憶に残る。
周りに流されて、上の人間にあわせて無難な成功を。そんな人生クソくらえ!
自分らしく生きて何が悪い!
正義は正義で何が悪い!!
家族のハグって、そういうかたちも有りか!?最高!!!
最後のエレカシの曲、ハマり過ぎでまとめ上手で最高。
自分の人生、自分らしく生きて行こう!って勇気を貰えた映画。
役者さん達がちゃんとハマってるのも魅力。特に佐藤浩市さん演じる不器用な父親がピッタリ過ぎて(笑)
家族が生きてるうちにいっぱいいっぱいハグしとかなきゃね。
家族愛たっぷりで、心の栄養補給できる映画だと思います。
閉塞を打ち破る面白さの電撃
通常スクリーンで鑑賞。
閉塞感に風穴を開けようと反撃に乗り出す花子と正夫が台風の目となり、家族が本音をぶちまけながら再生していく…
前半の花子の情熱にやられ、後半の花子の家族の姿に笑い涙し、最後の最後感動で残りの涙を全部持っていかれました。
アフターコロナを見据えて脚本が書かれただけあって、コロナ禍が齎したもの、奪ったものについて思いを馳せました。
風刺も素晴らしい限り。マスクのくだりなんて可笑しくて堪らない。まさしくコロナ禍を総括するような映画でした。
2時間半近い上映時間でもとてもテンポがいいから長さは全く気にならず。今年度邦画ベスト級の面白さでした。「キネマ旬報」のベスト・テンには確実に入るでしょう。
ずっと気になっていた本作、ようやく観れましたが、本当に観て良かったと心の底から思いました。観終わると、当然の如く、家族と「存在を確かめるハグ」をしたくなりました。
二兎を追うと疲れる
「月」もそうだったが2つのテーマを同じような重さで描くので、テーマが拮抗して同時に2本の映画を見ているよう。
2本分なので疲れるのに、2本ともスカッとしないので疲労感半端ない。
前半の映画監督のところ、これでもかこれでもかとムカムカする話が続いてフラストレーション溜まった。
あの助監督は職場のSさんかと思いました。
前半で溜め込んだフラストレーションを後半で一気に反撃、からのカタルシス、を期待したが当て外れ。
後半の家族の話もスカッとしない。
安心して甘えが出ているんだろうが花ちゃん家族に怒鳴りすぎ。
全員はっきり聞かない、はっきり言わない、やっていることがズレてて、そういう人たちなんだよ、と思えるユーモアもなく後半パートももやもや多くてスッキリしない。
家族を知らない空気読めない、もしかすると軽い知的障害があるかもな正夫が疑似家族の一員になれて嬉しそうなのと佐藤浩市の父の思いは伝わってきた。
携帯ショップの手続きあるあるで気持わかるけど、カウンターのお姉さんちゃんと仕事しているだけ。無理言って責め立てても意味ないので証明書もってくればいいじゃん。お姉さんに鼻で笑わせて、悪役なの?
私とは相性が良くない映画と思った。
出演者が豪華。親子共演もあって、せっかくなので水谷豊が携帯ショップで奥から出てくる上司、とかあったらいいのに。ないか。
演技力ある俳優さん多く、特に三浦貴大の嫌な奴っぷりは堂に入ってて、タコ殴りしてやりたいほどのほどの好演と思いました。大物プロデューサー役で三浦友和とか…、 ないか。
ココロのままに
東京テアトル配給作品、ここ最近あまりいい思い出が無いので、今作も大丈夫かなと思っていましたが、そんな不安を吹っ飛ばす快作でした。「花束みたいな恋をした」以来の東京テアトル配給作での個人的ヒットだと思います。
コロナ禍での出来事を笑いに変えるという、コロナが落ち着いた今だからこそできるものにも驚きましたし、常に共感&共感の嵐でした。
序盤はキョドキョドしている花子の姿や、街中の人々を追いかけてカメラに収める怪しげな行動や、自殺を図ろうとする人のヤジの嵐だったりと、はじまりの時点では心は掴まれませんでした。
劇中で、助監督が理由がない、意味がない映画なんて存在しないというセリフは、悪しき習慣から生まれた言葉だなと思いました。助監督自体かなり面倒な人間なので、ファーストタッチから嫌いでしたが笑
自分は普段からアサイラム作品(例:シャークネードシリーズ、多頭サメシリーズ、トランモーファーシリーズ、その他爆発系)を多く観ており、奴らは基本的に常識なんてぶち壊す作品で、しっかりと楽しめる(当社比)ので、意味も理由も無くても映画は面白いよなーと思える人間なので、この助監督は言動のトゲも相まってスクリーンに殴りかかったろうかなと思いました。
若いだなんだで済まそうとするし、花子と性的な関係を間接的に求めようとするし、最終的には花子の手がけるはずだった作品の内容をガラッと変えたりと、コイツが監督になっても面白いものはできないだろうなと思いました。何かコイツに1発カウンターがあればなとは思いました。
プロデューサーも適当に言いくるめて責任逃れをしている感じも中々にムカつきました。現実でもこういう人いるよなーと思いました。正夫の親友の俳優が自殺した時も、言動の軽さから人の死を雑に扱ってるのはこっち側だよなとムカムカしました。
物語がガラッと変わり出したのは正夫が登場してからで、これまたキョドる感じのキャラクターだなと思ったら、思わぬところで行動を起こしたり、謎のタイミングで花子とキスしたりと、空気を読まずに色々面白い方向に広げていく感じに癒されました。窪田くんすげぇなと改めて思わされました。
人間ドッグに引っかかってしまい、映画は頓挫し、助監督がそのまま自分のもののようにしたりと、現実でもあり得そうな事で踏んだり蹴ったりな花子を、これまた正夫が喝を入れて踏みとどまってくれたのが印象的でした。
互いに夢をなすりつけて、なんとかなんとか生きようとする姿が美しかったですし、これがきっかけで父親の元へ戻り、バラバラだった家族を強引に取り戻して映画を撮ってやろうと意気込んでから、映画的には後編に突入していきました。
胃がんを患う父、社長に媚び諂う社長秘書の長男、カトリックな次男、映画制作を潰された長女、花子についてきた正夫となんだかチグハグな家族でやんややんや揉め合ったり、過去の出来事が盛り返されたりして、色々と明らかになっていきます。シリアスな雰囲気を醸し出しつつも、やり取りが軽快なのでコメディにも見えるのが不思議でした。
酒場で呑んで色々告白し、スッキリしたところで、他の席で売春らしき話をしている奴らのことが全員許せなくてアベノマスク装備で向かう姿がなんだかカッコよかったです。長男だからという理由で誠一が全部引き受けて殴りかかるのも兄貴としての誇らしさが出ていたなと思いました。マスクを求めるくだりはやいのやいのって感じで好きでした。
最後の家族でのハグ、亡くなったはずの父が子供たちを先導している姿には思わずウルっときました。ハグを躊躇ってる兄妹たちに正夫が見せた映像が、酔っ払った父を介抱している時に4人でおしくら状態になっているシーンでフフッと笑いが溢れる瞬間がとても良かったです。
どストレートな今作の主題歌はエレファントカシマシ、これまたどストレートな歌詞で映画をまとめ上げてくれていて最高でした。登場人物の道のりがこれでもかとフラッシュバックしてきました。
思わぬ収穫で、観た後に清々しい気分で劇場を出れました。人間ドラマメインな映画でも今作みたいな邦画が多く作られたらなぁと思いました。
鑑賞日 11/14
鑑賞時間 17:30〜19:55
座席 A-4
2人のではなく家族の愛
観るまではタイトルから2人の恋愛ものかと思ったら違ってた。なのでポスターには違和感を感じる。
言いたいことを我慢する主人公(映画監督)が家族を下敷きにした物語を映画化することを願い奮闘するのだが、上手くいかなくなんともモヤモヤした感じで進むのだが、実家に帰ることからやっと物語が始まる。
プロローグがちょっと長めだけど、実家に戻ってからの父を囲む兄弟たちの家族愛がとても心に響いた。
そして主人公(娘)の目を通した父と家族の物語はとても素敵でした。
反発と反抗
お手本のような映画だった。
愛にイナズマが意図することは、まだ噛み砕けてないのだけれど、四角四面の世の中への疑問符がいっぱい詰まってた。
台詞の妙というか、掛け合いの妙というか…発せられる言葉は辛辣で、前半のプロデューサーが無遠慮に放り投げる言葉はムカつく程に正論だ。
それを正論と判断してしまう社会にも思考にもなってんだなぁと、荒んだ我が身を憂う。
MEGUMIさんはすこぶるいい仕事をしてた。
後半の家族パートになってからも、そのスタイルは変わらずで、棘しかないような言葉が射出されていく。
放たれた側は針のむしろのように貫かれるしかない。
そんなシュチュエーションが僕らの日常なのである。
理解できてしまう。
受け止めてしまえる。
ソレってなんだか異常じゃない?と思考の変換器が入れ替わる音が聞こえたような気がする。
さすがと思えるのは、その様々な疑問符を巧みに埋め込んだ脚本であり、それらへの答えもさりげなく入ってるとこだ。
決して断じるわけではなく、監督の解釈が挿入されているように思う。
冒頭から始まり、どこに着地するんだこの作品はと。無軌道にも思える程に目まぐるしくテーマが変わり多種多様なエピソードが織り込まれていく。
俳優陣は見事だった。
虚と実みたいな切り口もあって、皆さんが持ってる虚をしっかりと実に変えてた。
なんだか、弾丸のような台詞に自分が作った鎧を削られていくようでもあった。
そして、これ以上ないだろうと思う程ベタな着地。
それぞれが抱えている課題も目的も何ら解決はしないのだけれど、それが作品の歩む時間なのだろう。
彼らは僕らと同様に生きていくのだ。
そういう風に感じるのは泣かされたからだ。
あまりにベタな着地なのだが、泣かされた。
あの兄弟にやられた。
どんなにとんがったエッセンスで物語が進もうと、万人が共感できるものをラストに用意しておけば、作品は勝手にまとまると言われたみたいだった。
そんな事を実現できる俳優陣がいればこそだけど、それにしても見事だった。
そして、そんな風に思うのも、作品や人に対する春の日差しのような柔らかな視線を常に感じていたからだと思う。
ハグと日本人
何十年振りに実家に帰省する家族。
主人公、花子は駆け出しの映画監督。自分の感覚で生きているから理由や説明が出来ない。
そして仕事に対してはっきり言えない自分がいる。
バーで知り合った正夫。赤を好む花子は赤い自転車に乗る、彼を観ていた。食肉加工業に勤務する、空気が読めない青年。
花子の兄、誠一。ホテル社長の秘書。常に長男と発する恐竜オタク。もう一人の兄、雄一。カトリック聖職者。父も招き入れた。
父は過去に障害事件をお越し、そのあと母が失踪。話す機会を見失った家族は過去を知っていく。まるで全身にイナズマが走ったように。
前半は花子を取り巻く、嫌な助監督、プロデューサーの社会的理不尽の不満。その中ながら、芹澤さんがグラスを2回割るシーンの表情は癒された。
後半は実家に繰り広げられる愛おしい家族の押し問答。誠一が登場したら一気に加速した。まるで竈門炭二郎の長男だからを口走るように。
社会に出ると同じ感覚で共感してくれるのも稀。
良いところ取りしたい人は沢山いると思う。
脚本、論文、本、曲、料理等々勝手に使われる
事もあるんだろうな。どの世界でも。嫌だけど。
アベノマスク、携帯解約不可、1500万円の価値と使用方法、仕事への理不尽、意味と理由を求める上司、何かつけて若いからの口癖先輩、長男だから等々社会批評をコロナ禍と絡めていてエネルギッシュに演出。日本の気持ち悪さもチクりと。後半はパワーをかなり消費したのでは。
母が失踪しても父が携帯代を払っていた。いつか
子供達が話すかもしれないの考えは素敵。
最後は話せなかったけど、どのような状態か知れて良かったのでは。悲しいけど、ある意味スッキリした感じ。正夫が不思議な立ち位置で心地好いスパイス感を家族に振り撒いてた。存在しなかったら成り立たない。
あんなぎくしゃくしてた家族が急にバグって
照れ臭いよね。特に私達は習慣化してないから。
色々な謎と鬱憤が弾けたし、家族っていう
実感が湧いたからハグしたくなったんだろう。
熱演、お疲れ様でした。幼少から赤色を自然に身に付けてたら意味も理由も、理屈もいらないよね。エネルギッシュな家族の形。家族にイナズマでした。
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