愛にイナズマのレビュー・感想・評価
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タイトルはこけおどし。
松岡がインタビューで「出演者AVENGERSかよ」と言ってたが、若手はたしかに皆んな主役級!なかなか贅沢な映画だが話はかなり地味だ。
映画作りが軸になってるかと思ったら後半はそうでもない。父と子の間にある色んな秘密がっ、、っていい話ですわ。
役者の実力とテンポの良さでサクッと見れたが、なんやらばらけた印象。親子の愛情エモい話なんだが読後感がさらっと、、まあ、それが良い所なのかもね。
いろんなシーンで多様性を感じた。4回くらい泣いた。良かった。
恋愛コメディかな?と思ったら恋愛もコメディもそんなにない。ヒューマンドラマが強かった。
この映画で感じたのは多様性。世の中にはいろんな考え方があって、いろんな人が存在しているということ。
5人の食事で2人だけが神に祈っている映像はなんだかシュールに感じた。
路地裏の酔っ払いと中学生もそうだけど、
考え方が違うからこそ、ぶつかってしまうこともたくさんあるんだと思う。
こういう人もいる、こういう人もいる。と思ってみていた。
飛び降りのヤジおじいさんも、本音でそういっていたのかもしれないけど、みんなが不安になっている中、これを言ったらウケるんじゃないかという気持ちもあったのかもしれない。
ほとんどの人は、自分が正しいと思って生きているんだと思う。
それが本当に正しいか間違っているかは、判断できないこともあるけど、可能なら、認め合って生きていければいいと思う。「こんな考え方もあるんだな」「こんなこともあるんだな」「この人はこんな考え方をしないといけないほど追い詰められているのかも」。
舞台はコロナ直後かなと思うが、まぎれもなく2023年の映画だと思った。
昔生物の先生が「絶対はない。常に例外がある。」と言っていた。世界がひっくり返ることってあると思う。今まで築き上げてきたものが変わることもあると思うし、変えることもできると思う。松岡茉優ちゃんにすごく共感した。
家族の前で口が悪くなっちゃう松岡茉優ちゃん、わかるよ!うちもそうだよ!
大学時代バイトでずっとへこへこ接客して、バイト終わりに親と電話をしていて、それを見た先輩から「お前は猫かぶってたんだな、家族との電話が本性だろ」と言われたことがある。バイト中の丁寧な態度を取ろうとするのも親の前ではっきりものをいうのもどっちも本当の自分だと思ったけど、何も言えなかった。親の前で汚い言葉をバンバン言う松岡茉優ちゃんが過去の記憶を肯定してくれた気がした。
お父さん役の佐藤浩市さんの存在感は本当に圧巻だった。ぐいぐい引き込まれてしまった。
長兄のセリフで「俺は長男だ。親父は体のことが心配だ。お前は聖職者だ。お前は女だ。そして君は妹を守る義務がある。俺が行く。」というセリフがとても頭から離れない。長男の覚悟を見せたセリフだった。
MEGUMIさん好きなのでああ~嫌味な役かああ~と思った。もう少し憎まれ役感が強い人が良かったかな。
助監督のおじさん嫌味の演技すごい。これはすごい、腹が立って二度と見たくないレベル。
松岡茉優ちゃんすごいな。自分ならこんなことされたら録音して社会的に抹消する。
窪田正孝さんってもう中さんみたいな役もそつなくこなすのね。新しい一面を見た。
自分は引き込まれてあっという間でした。これも人によるのかな。
スカッとする映画ではないです。でも、あたたかい涙が流れる映画だと思いました。
家に帰って家族にハグしたくなる映画かもしれません。
松岡茉優ちゃんやっぱり良いなー
映画は業界の糞みたいな慣習や、ハラスメントがちょいちょい出て不快になるぐらい、これで業界全体がこんな感じってはおもわない方がいいんだろうなとおもいつつ、でも、怒りと笑いと泣きと散りばめられてて、役者人も小気味良いし良い映画でした!
あのマスクの使い方が絶妙
人の意見をやたらと否定してきて上に立とうとする人は存在する。それでこちらが正論や反対意見を返すと、論点をずらしてまた否定してくる。噛み合わない。それはそうだ。相手の目的が議論ではなく、上に立とうとすることなんだから。本作に出てくる助監督を見てふとそんな嫌な感覚を思い出した。相手が女性だとそんなことをしながら口説いていくんだ。嫌だ嫌だ。前半で印象に残ったのは追いかける夢でも、二人の夢でも、飛び降りを煽る群衆でもなく、あの助監督だった。
でも、中盤で花子の家族が出てきてからは個人的に全く別の印象の物語となった。家族愛の話だし、生きるってこと、しかもまっすぐに生きるってことを正面から描いた話だった。息子っぽくない次男の後半の言動が最高におかしかったし、血は争えないよなとニヤニヤしてしまう。いろいろと後半でそういうことか!と思わせる展開がまた憎い。伏線と回収の仕方がさりげなくていいんだよな。
笑えたし、心が奮い立ったし、ホロリともした。あぁ、いい映画だった。でも、思い返してみると、はなことまさおの恋愛の印象は薄い。いや、あのキスシーンはよかったけど。多分その後2人で愛を語るシーンがあまりなかったからかも。それくらいあの家族のインパクトが強かったってこと。
こんな感じの悪態つく役のほうが松岡茉優には合っている気がする。「勝手にふるえてろ」に続く、彼女の代表作の1つになった。
不格好だけど愛おしい家族の関係 俳優陣が好演
物語前半、ずるがしこくて横柄なプロデューサーや助監督の態度と行動に、逆らえない花子がもどかしくストレスがたまる。
その後、正夫との出会いがコミカルに描かれていて、また正夫のキャラクターも面白い。
カメラの前で自分の家族には、これまでとは打って変わって極端に強くになる花子。
安心して甘えられる”家族”との関係が上手く出てる。
松岡茉優と窪田正孝を始め、家族を演じる池松壮亮、若葉竜也、佐藤浩市が好演。
MEGUMIとNHK朝ドラ「ブギウギ」の趣里は、嫌味な役を実に的確に演じてます。
仲野太賀がここでも、出演シーンが少ないながらも爪痕を残してる。
自分のやり方を貫きとおすのだ!
先月の「月」そして2週間後に公開となった「愛に・・」は石井裕也のA面とB面、「月」の制作で鬱屈して溜まり募った闇雲な怒りがコロナ禍の不条理と相まって爆発した傑作である。映画作りの映画で、ぴあ出身監督が必ずぶつかるであろう旧態依然映画界との対決がデフォルメされより先鋭化されて小気味よい。「町田くんの世界」で描き衝撃を与えたメインテーマ再び、ピュアな心が「空気が読めない」と非難されるのであれば俺は(私は)この不条理な世界ととことん戦ってやるぞという石井裕也の新監督宣言である。ロケハンにカメラを持ち込んで何が悪い?「リハーサルでビデオを回して何が悪いんだ黒澤?」という勝新太郎の声が・・「普通って何?」というさかなクンの問いかけも聞こえる。「私は私のやりかたでやります!」という松岡茉優の啖呵が観るものみんなに大きな勇気を与えてくれる。
石井裕也なら見たいがチラシからイメージされる少女漫画的映画だったら...
石井裕也なら見たいがチラシからイメージされる少女漫画的映画だったらどうしようと危惧してたら全然違った。
長男が不遜で良くて、カトリック神父の次男に向かって「このカルト!」とか「お前はそこで祈ってろ!」みたいな強固な信頼を感じさせる普通にアウトな悪口が、池松壮亮のドンピシャなトーンと言い方と相まって最高だった。
リベンジはどうなった?
最後は松岡茉優がブレイクして、序盤だけ出てきた嫌なやつらをギャフンと言わせるものかと勝手に思い込んでただけにかなり消化不良。
でも家族ドラマとして見るなら良い感じ。
高良健吾に噛みつく池松壮亮カッコ良かったです。頑固な携帯ショップの趣里笑わしてくれる。
コメデイではなく、これも石井監督
「月」が同時期に封切られ、監督のインタビュー記事で語られるのが「コロナ」がもたらした影響のこと 「月」では人間の内面を描き出す、観る前から覚悟のいる作品であるのに対して、こちら「イナズマ」は豪華な出演者で気軽に観れるかと思ったら、それは前半だけ
やっぱり重い、いややっぱり石井監督と思わせるものと言える中身であろう
「映画業界」のことなど少々大げさに愉快に描かれている内容も、後半の「家族」の話となった途端に、3人のきょうだいと父親の「空白の家族の記憶」に空白を埋めていく彩が添えられ、バラバラであった家族が一つにまとまっていく 両親やきょうだいに対する思いが、わだかまりが解きほぐされていく様は、観ていて気持ちがいいし、父の病気のこともあったけれど長男は長男らしく、家族を想う役割を取り窓していく 私たちの気持ちに蓋をして損なわれつつある「家族」の思いを取り戻してくれたような気持ちです
それにしても豪華なキャストが脇役ででている 私は配送会社社長の北村有起哉さんが少ないセリフでも醸し出している存在感、納得です 高良健吾さんも贅沢な出演でした
佐藤浩市さん、すっかり白髪の父親役も馴染んでいますが、40年前に「ブレイクタウン物語」という風俗産業を題材にした映画で、覚せい剤の売人をして自らも破滅していくという役をされていました その作品ではチンピラ役がはまっていたのが印象的でしたが、本作ではユーモアを含みながらもいい父親を演じられていました
(11月9日 MOVIX京都 にて鑑賞)
タイトルのインパクトほどは...
評判も評価も結構高いようですが、個人的には今一つぴんと来ない感じでした。
絶対にありきたりではなく、とても個性的でしっかり造られた映画であることは間違いないんですが、だからと言って必ず「好き」ということにはなりません。
出演者の熱演は間違いなく、ほぼ全員が個性や持ち味を存分に発揮して、見事に演じ切っていてそこに違和感はないんですけど。
序盤から、周りにザ・凡人!みたいな魅力的”でない”人たち(悪役)を登場させて、社会の理不尽に耐える主人公の姿を見せ、「ありえないことは普通に起きるんです!」「いやいや、無いから。」みたいな会話をさせることで、「何でもアリですよ」と前振りされるので、そのあとのシーンで「いやいや、無いから」っていうこちらの突っ込みは完全に封印されてしまいます。
なので、予想を裏切って転々とするストーリー展開も、今一つ共感できない登場人物たちの設定や言動の数々も、当然のように展開されて聴衆は引っ張りまわされることになります。
なにせ、「何でもアリ」なので。
(確かに「事実は小説よりも奇なり」ですからね。)
しかし、だからと言って全てに共感できるわけもなく、終始、違和感を引きずったまま脚本に引きずり廻されて終わる、ていう感じでした。
もちろん、(ネタバレになるので具体的には書きませんが)心を揺さぶられるシーンも数々ありましたよ。
これから観る人に対して一つ言えることは、虐げられた主人公(たち)が一発逆転!みたいなありきたりなストーリーではないので、そういうベタなのはわざわざ劇場映画で見たくない、という方にはお勧めです。
(逆に、その手のカタルシスはないですよ、とも言えますけど。)
最高、ほんと最高!
はじめからなんか、これはいい映画、ていうオーラが出てて、裏切られないといいなと思いながら見てたけど、しばらくするうちにそんなことは忘れてしまった。
単なる会話のシーンが続くのに、それこそ息をするのも忘れるくらいに、ここまで見入ってしまうのは何故なんだろう?
嫌なやつが嫌なこと言うシーンは、その嫌さ加減に胸が苦しく、逆に主人公たちが心を通わせるシーンは幸福感に胸が苦しく、すごくエネルギーを使う映画だった。もちろんいい意味で。
登場人物たちの置かれているのは結構きついシチュエーションなんだけど、見ていて自分のメンタルまで落ちてしまうようなしんどさは、不思議と感じなかった。適度なユーモアが散りばめられていて、それも登場人物のキャラクターに直結してる無理のないユーモアなので、至るところで自然に笑えるし、暗さと明るさが妙に混じってバランス悪くなったりしないで、終始明るいトーンのまま、主人公とその家族がもがいているのを見ることができたと思う。
そう、これって終始、自分の幸せに向かってもがいてる人たちを描いた映画なんですよね。
こんな映画、ありましたっけ?見たことのない種類で、しかもすごい出来栄えだと思う。
それがまた、自分の価値観と恐ろしく重なっていたりもして。
もしかしたら生涯ベスト級じゃないかと、見終わって興奮してる今は思う。なんかほんとに、自分のモヤモヤしてる気持ちも、イナズマのように照らされた気がしました。
いや、このタイトルの趣旨からすると、愛にイナズマの光が当たってその反射で照らされたってことか、、てそんなことはどうでもいいんですが笑、ほんと、たくさんの人が見に行ってヒットして欲しい、と関係者でもなんでもないけど他人事でなく真剣に思います!
あともう一つ付け加えたいのが、役者のよさ!
松岡茉優と窪田正孝は、元々俳優の中でも飛び抜けていいなと思ってる人たちなんだけど、その良さがセットで、ここまでストレートに生かされているとは!
あと佐藤浩市、この人でここまてま笑えたの初めてで。それがまた、なんだかかっこよくてね。
池松壮亮も若葉竜也も、、ともかくこの家族すごい好きだったなあ!
ハグと日本人
何十年振りに実家に帰省する家族。
主人公、花子は駆け出しの映画監督。自分の感覚で生きているから理由や説明が出来ない。
そして仕事に対してはっきり言えない自分がいる。
バーで知り合った正夫。赤を好む花子は赤い自転車に乗る、彼を観ていた。食肉加工業に勤務する、空気が読めない青年。
花子の兄、誠一。ホテル社長の秘書。常に長男と発する恐竜オタク。もう一人の兄、雄一。カトリック聖職者。父も招き入れた。
父は過去に障害事件をお越し、そのあと母が失踪。話す機会を見失った家族は過去を知っていく。まるで全身にイナズマが走ったように。
前半は花子を取り巻く、嫌な助監督、プロデューサーの社会的理不尽の不満。その中ながら、芹澤さんがグラスを2回割るシーンの表情は癒された。
後半は実家に繰り広げられる愛おしい家族の押し問答。誠一が登場したら一気に加速した。まるで竈門炭二郎の長男だからを口走るように。
社会に出ると同じ感覚で共感してくれるのも稀。
良いところ取りしたい人は沢山いると思う。
脚本、論文、本、曲、料理等々勝手に使われる
事もあるんだろうな。どの世界でも。嫌だけど。
アベノマスク、携帯解約不可、1500万円の価値と使用方法、仕事への理不尽、意味と理由を求める上司、何かつけて若いからの口癖先輩、長男だから等々社会批評をコロナ禍と絡めていてエネルギッシュに演出。日本の気持ち悪さもチクりと。後半はパワーをかなり消費したのでは。
母が失踪しても父が携帯代を払っていた。いつか
子供達が話すかもしれないの考えは素敵。
最後は話せなかったけど、どのような状態か知れて良かったのでは。悲しいけど、ある意味スッキリした感じ。正夫が不思議な立ち位置で心地好いスパイス感を家族に振り撒いてた。存在しなかったら成り立たない。
あんなぎくしゃくしてた家族が急にバグって
照れ臭いよね。特に私達は習慣化してないから。
色々な謎と鬱憤が弾けたし、家族っていう
実感が湧いたからハグしたくなったんだろう。
熱演、お疲れ様でした。幼少から赤色を自然に身に付けてたら意味も理由も、理屈もいらないよね。エネルギッシュな家族の形。家族にイナズマでした。
スピーディーな時代反映
お仕事ものと思わせておいての、家族の話。
人を騙すクズばかりという嘘にまみれた世の中で、昔、家族がバラバラになった理由はよかれと思って父がついた嘘や、家族全員が黙っていたため。
だから、それを真っ向から否定したい主人公たち(松岡茉優・窪田正孝)の、心の真っ直ぐさに、心撃たれます。
口はめちゃくちゃ悪いけど。
池松壮亮のお兄ちゃんが、ほんとお兄ちゃんで、結構好き。
作中の映画プロデューサー役と助監督役は「死ねばいいのに」と思わせてくれた熱演ぶりで、これは監督も役者も、こんな酷い連中にたくさん出会ってきたんだろうなぁ、と(ある種のメタな恨み節的な暴露ネタかと)
アベノマスクすら笑いに使う、監督のスピーディーな時代反映&映画製作姿勢には感嘆。
AKY
映画監督の花子は、初監督作品がパァになったが、正夫という良き理解者を得て、再起を図って故郷の実家へ。最低の父親と薄情な兄たち、と思っていたのに、実はそうでもないと分かってくる。
伝えるって難しいけど大事、としみじみ思ったお話でした。
コメディ部分も面白かったです。ガーゼマスクが血で汚れて日の丸みたいなシミになっちゃうんだけど、要らない人に沢山もらえるから大丈夫、とか、やたら1500万円が出てくるとか、窪田正孝さんに「殴るという選択肢はありませんでした」と言わせるとか。中野英雄さんと仲野太賀さんが、レジェンド俳優と無名の新人というのも面白いです。そして、なぜ赤なのか(笑)
花子は時に卑屈な愛想笑いで理不尽に耐え、時にはずけずけと物を言うけど、肝心の本音は中々話しません。生き方が不器用だという点では親近感が持てるんですが、正夫にもあまり心情を吐露しないので、ちょっと共感しにくいキャラクターでした。
則夫さんの海鮮料理屋での男たちの会話のシーンは不快でした。あれは本物の犯罪者で、一発殴ってあースッキリした、という相手ではありません。何より、あんな話を聞かされる則夫さんの気持ちを考えたら、一発殴られる覚悟で、「すいません、その話止めてもらえませんか」と言うのだったら分かるんだけど。
章立てになってると集中力が途切れるので、私としては無い方が良かったですが、画面の幅が変わったり稲妻の効果音は良かったです。
赤
途中までは、この映画どこに着地するのだろうと不安気な作りで個人的には楽しめたが、着地をオーソドックスにした分、後半長かったなと
実家に帰ってからの松岡茉優の家族に対する口調がめちゃくちゃ笑った
父親役の佐藤浩市、兄弟役の池松壮亮、若葉竜也、謎の男の窪田正孝と俳優陣が豪華(中野英雄と大賀の親子共演も!)
三浦貴大が前半イヤな男を好演しているが、最近見るたびに杉村太蔵化していると感じるのは自分だけだろうか⁉
演技陣は良かった
ブチ切れ、暴言演技は一級品の松岡茉優、いつもの怪演、窪田正孝、「いつも死んじゃうおじさん役定番」の佐藤浩一など俳優陣の演技は良かったです。
でも父親の家の裏山が土砂崩れ寸前なのを見せておいてなにも起きないとか、「クソ意味不明にナメられるのは許せない!」と松岡茉優が啖呵切ってた割には、プロデューサーと助監督へのリベンジもなく後半は家族の「仲良きことは美しきかな」の家族愛の話に収束してエンディングとか、ストーリーには舌足らずの印象が残りました
鑑賞動機:松岡さん8割、予告2割。
前半の演技の下手な(本音を隠していること自体を隠せていない)不器用な人物像から、一回爆発した後はもう容赦ないと言うか、のびのび生き生きずけずけ思ったままを口にするように様変わりする松岡さんを、たっぷり堪能した。マーライオン最高です。
窪田君や家族の面々はもちろん、脇役陣も良かった。佐藤浩市さんの下手な演技している父親の自然な不自然さとか。脇役といえば三浦貴大の悪辣助監もかなりのインパクトだった。人間は〇〇、みたいな決めつけ/レッテル貼りはまだいいとしても、その途端に思考停止して、それ以外が存在しないかのように切り捨てる考え方には虫唾が走る。洗脳ってこんな感じでされるのかも。
後半の「病気」「母親」「ハグ」などのサブエピソードの
絡め方や、ミステリのような種明かしにも引き込まれた。
難をいえば終盤の殴り込み(?)に行こうとするエピソードは、やや作為が強い感じがしてすわりが悪いと思った。何かうまいやり方あっただろうか。
名画を撮る映画という点では、実際の撮っている状況の組み込み方は好き。ただやっぱり完成させて、もう一段引き上げて欲しかったかなあ。
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