愛にイナズマのレビュー・感想・評価
全230件中、81~100件目を表示
この俳優陣である理由がこの映画にはある
公開してまだ20日足らずなのに上映館が。。。
長尺の映画って敬遠されがちだけど、それでもこんなにやらなくなる?
松岡茉優推しとしては「勝手にふるえてろ」に劣らず彼女の魅力が満載なのだけど、窪田正孝とか佐藤浩市とか池松壮亮もそりゃ出るしやっぱり素晴らしいよ
中野英雄が劇中で仲野太賀紛する落合に言及するのは今思えばフラグ?
映画の冒頭からしばらくは鬱々としててこんな感じ?って思うけど、映画でもコロナ明けてからの怒涛の展開が笑いあり、涙あり
みんな恥ずかしがらずにハグしようぜ!
楽しい!うまい!
二兎を追うと疲れる
「月」もそうだったが2つのテーマを同じような重さで描くので、テーマが拮抗して同時に2本の映画を見ているよう。
2本分なので疲れるのに、2本ともスカッとしないので疲労感半端ない。
前半の映画監督のところ、これでもかこれでもかとムカムカする話が続いてフラストレーション溜まった。
あの助監督は職場のSさんかと思いました。
前半で溜め込んだフラストレーションを後半で一気に反撃、からのカタルシス、を期待したが当て外れ。
後半の家族の話もスカッとしない。
安心して甘えが出ているんだろうが花ちゃん家族に怒鳴りすぎ。
全員はっきり聞かない、はっきり言わない、やっていることがズレてて、そういう人たちなんだよ、と思えるユーモアもなく後半パートももやもや多くてスッキリしない。
家族を知らない空気読めない、もしかすると軽い知的障害があるかもな正夫が疑似家族の一員になれて嬉しそうなのと佐藤浩市の父の思いは伝わってきた。
携帯ショップの手続きあるあるで気持わかるけど、カウンターのお姉さんちゃんと仕事しているだけ。無理言って責め立てても意味ないので証明書もってくればいいじゃん。お姉さんに鼻で笑わせて、悪役なの?
私とは相性が良くない映画と思った。
出演者が豪華。親子共演もあって、せっかくなので水谷豊が携帯ショップで奥から出てくる上司、とかあったらいいのに。ないか。
演技力ある俳優さん多く、特に三浦貴大の嫌な奴っぷりは堂に入ってて、タコ殴りしてやりたいほどのほどの好演と思いました。大物プロデューサー役で三浦友和とか…、 ないか。
ココロのままに
東京テアトル配給作品、ここ最近あまりいい思い出が無いので、今作も大丈夫かなと思っていましたが、そんな不安を吹っ飛ばす快作でした。「花束みたいな恋をした」以来の東京テアトル配給作での個人的ヒットだと思います。
コロナ禍での出来事を笑いに変えるという、コロナが落ち着いた今だからこそできるものにも驚きましたし、常に共感&共感の嵐でした。
序盤はキョドキョドしている花子の姿や、街中の人々を追いかけてカメラに収める怪しげな行動や、自殺を図ろうとする人のヤジの嵐だったりと、はじまりの時点では心は掴まれませんでした。
劇中で、助監督が理由がない、意味がない映画なんて存在しないというセリフは、悪しき習慣から生まれた言葉だなと思いました。助監督自体かなり面倒な人間なので、ファーストタッチから嫌いでしたが笑
自分は普段からアサイラム作品(例:シャークネードシリーズ、多頭サメシリーズ、トランモーファーシリーズ、その他爆発系)を多く観ており、奴らは基本的に常識なんてぶち壊す作品で、しっかりと楽しめる(当社比)ので、意味も理由も無くても映画は面白いよなーと思える人間なので、この助監督は言動のトゲも相まってスクリーンに殴りかかったろうかなと思いました。
若いだなんだで済まそうとするし、花子と性的な関係を間接的に求めようとするし、最終的には花子の手がけるはずだった作品の内容をガラッと変えたりと、コイツが監督になっても面白いものはできないだろうなと思いました。何かコイツに1発カウンターがあればなとは思いました。
プロデューサーも適当に言いくるめて責任逃れをしている感じも中々にムカつきました。現実でもこういう人いるよなーと思いました。正夫の親友の俳優が自殺した時も、言動の軽さから人の死を雑に扱ってるのはこっち側だよなとムカムカしました。
物語がガラッと変わり出したのは正夫が登場してからで、これまたキョドる感じのキャラクターだなと思ったら、思わぬところで行動を起こしたり、謎のタイミングで花子とキスしたりと、空気を読まずに色々面白い方向に広げていく感じに癒されました。窪田くんすげぇなと改めて思わされました。
人間ドッグに引っかかってしまい、映画は頓挫し、助監督がそのまま自分のもののようにしたりと、現実でもあり得そうな事で踏んだり蹴ったりな花子を、これまた正夫が喝を入れて踏みとどまってくれたのが印象的でした。
互いに夢をなすりつけて、なんとかなんとか生きようとする姿が美しかったですし、これがきっかけで父親の元へ戻り、バラバラだった家族を強引に取り戻して映画を撮ってやろうと意気込んでから、映画的には後編に突入していきました。
胃がんを患う父、社長に媚び諂う社長秘書の長男、カトリックな次男、映画制作を潰された長女、花子についてきた正夫となんだかチグハグな家族でやんややんや揉め合ったり、過去の出来事が盛り返されたりして、色々と明らかになっていきます。シリアスな雰囲気を醸し出しつつも、やり取りが軽快なのでコメディにも見えるのが不思議でした。
酒場で呑んで色々告白し、スッキリしたところで、他の席で売春らしき話をしている奴らのことが全員許せなくてアベノマスク装備で向かう姿がなんだかカッコよかったです。長男だからという理由で誠一が全部引き受けて殴りかかるのも兄貴としての誇らしさが出ていたなと思いました。マスクを求めるくだりはやいのやいのって感じで好きでした。
最後の家族でのハグ、亡くなったはずの父が子供たちを先導している姿には思わずウルっときました。ハグを躊躇ってる兄妹たちに正夫が見せた映像が、酔っ払った父を介抱している時に4人でおしくら状態になっているシーンでフフッと笑いが溢れる瞬間がとても良かったです。
どストレートな今作の主題歌はエレファントカシマシ、これまたどストレートな歌詞で映画をまとめ上げてくれていて最高でした。登場人物の道のりがこれでもかとフラッシュバックしてきました。
思わぬ収穫で、観た後に清々しい気分で劇場を出れました。人間ドラマメインな映画でも今作みたいな邦画が多く作られたらなぁと思いました。
鑑賞日 11/14
鑑賞時間 17:30〜19:55
座席 A-4
2人のではなく家族の愛
観るまではタイトルから2人の恋愛ものかと思ったら違ってた。なのでポスターには違和感を感じる。
言いたいことを我慢する主人公(映画監督)が家族を下敷きにした物語を映画化することを願い奮闘するのだが、上手くいかなくなんともモヤモヤした感じで進むのだが、実家に帰ることからやっと物語が始まる。
プロローグがちょっと長めだけど、実家に戻ってからの父を囲む兄弟たちの家族愛がとても心に響いた。
そして主人公(娘)の目を通した父と家族の物語はとても素敵でした。
反発と反抗
お手本のような映画だった。
愛にイナズマが意図することは、まだ噛み砕けてないのだけれど、四角四面の世の中への疑問符がいっぱい詰まってた。
台詞の妙というか、掛け合いの妙というか…発せられる言葉は辛辣で、前半のプロデューサーが無遠慮に放り投げる言葉はムカつく程に正論だ。
それを正論と判断してしまう社会にも思考にもなってんだなぁと、荒んだ我が身を憂う。
MEGUMIさんはすこぶるいい仕事をしてた。
後半の家族パートになってからも、そのスタイルは変わらずで、棘しかないような言葉が射出されていく。
放たれた側は針のむしろのように貫かれるしかない。
そんなシュチュエーションが僕らの日常なのである。
理解できてしまう。
受け止めてしまえる。
ソレってなんだか異常じゃない?と思考の変換器が入れ替わる音が聞こえたような気がする。
さすがと思えるのは、その様々な疑問符を巧みに埋め込んだ脚本であり、それらへの答えもさりげなく入ってるとこだ。
決して断じるわけではなく、監督の解釈が挿入されているように思う。
冒頭から始まり、どこに着地するんだこの作品はと。無軌道にも思える程に目まぐるしくテーマが変わり多種多様なエピソードが織り込まれていく。
俳優陣は見事だった。
虚と実みたいな切り口もあって、皆さんが持ってる虚をしっかりと実に変えてた。
なんだか、弾丸のような台詞に自分が作った鎧を削られていくようでもあった。
そして、これ以上ないだろうと思う程ベタな着地。
それぞれが抱えている課題も目的も何ら解決はしないのだけれど、それが作品の歩む時間なのだろう。
彼らは僕らと同様に生きていくのだ。
そういう風に感じるのは泣かされたからだ。
あまりにベタな着地なのだが、泣かされた。
あの兄弟にやられた。
どんなにとんがったエッセンスで物語が進もうと、万人が共感できるものをラストに用意しておけば、作品は勝手にまとまると言われたみたいだった。
そんな事を実現できる俳優陣がいればこそだけど、それにしても見事だった。
そして、そんな風に思うのも、作品や人に対する春の日差しのような柔らかな視線を常に感じていたからだと思う。
「理由なくても」
タイトルはこけおどし。
いろんなシーンで多様性を感じた。4回くらい泣いた。良かった。
恋愛コメディかな?と思ったら恋愛もコメディもそんなにない。ヒューマンドラマが強かった。
この映画で感じたのは多様性。世の中にはいろんな考え方があって、いろんな人が存在しているということ。
5人の食事で2人だけが神に祈っている映像はなんだかシュールに感じた。
路地裏の酔っ払いと中学生もそうだけど、
考え方が違うからこそ、ぶつかってしまうこともたくさんあるんだと思う。
こういう人もいる、こういう人もいる。と思ってみていた。
飛び降りのヤジおじいさんも、本音でそういっていたのかもしれないけど、みんなが不安になっている中、これを言ったらウケるんじゃないかという気持ちもあったのかもしれない。
ほとんどの人は、自分が正しいと思って生きているんだと思う。
それが本当に正しいか間違っているかは、判断できないこともあるけど、可能なら、認め合って生きていければいいと思う。「こんな考え方もあるんだな」「こんなこともあるんだな」「この人はこんな考え方をしないといけないほど追い詰められているのかも」。
舞台はコロナ直後かなと思うが、まぎれもなく2023年の映画だと思った。
昔生物の先生が「絶対はない。常に例外がある。」と言っていた。世界がひっくり返ることってあると思う。今まで築き上げてきたものが変わることもあると思うし、変えることもできると思う。松岡茉優ちゃんにすごく共感した。
家族の前で口が悪くなっちゃう松岡茉優ちゃん、わかるよ!うちもそうだよ!
大学時代バイトでずっとへこへこ接客して、バイト終わりに親と電話をしていて、それを見た先輩から「お前は猫かぶってたんだな、家族との電話が本性だろ」と言われたことがある。バイト中の丁寧な態度を取ろうとするのも親の前ではっきりものをいうのもどっちも本当の自分だと思ったけど、何も言えなかった。親の前で汚い言葉をバンバン言う松岡茉優ちゃんが過去の記憶を肯定してくれた気がした。
お父さん役の佐藤浩市さんの存在感は本当に圧巻だった。ぐいぐい引き込まれてしまった。
長兄のセリフで「俺は長男だ。親父は体のことが心配だ。お前は聖職者だ。お前は女だ。そして君は妹を守る義務がある。俺が行く。」というセリフがとても頭から離れない。長男の覚悟を見せたセリフだった。
MEGUMIさん好きなのでああ~嫌味な役かああ~と思った。もう少し憎まれ役感が強い人が良かったかな。
助監督のおじさん嫌味の演技すごい。これはすごい、腹が立って二度と見たくないレベル。
松岡茉優ちゃんすごいな。自分ならこんなことされたら録音して社会的に抹消する。
窪田正孝さんってもう中さんみたいな役もそつなくこなすのね。新しい一面を見た。
自分は引き込まれてあっという間でした。これも人によるのかな。
スカッとする映画ではないです。でも、あたたかい涙が流れる映画だと思いました。
家に帰って家族にハグしたくなる映画かもしれません。
松岡茉優ちゃんやっぱり良いなー
映画は業界の糞みたいな慣習や、ハラスメントがちょいちょい出て不快になるぐらい、これで業界全体がこんな感じってはおもわない方がいいんだろうなとおもいつつ、でも、怒りと笑いと泣きと散りばめられてて、役者人も小気味良いし良い映画でした!
あのマスクの使い方が絶妙
人の意見をやたらと否定してきて上に立とうとする人は存在する。それでこちらが正論や反対意見を返すと、論点をずらしてまた否定してくる。噛み合わない。それはそうだ。相手の目的が議論ではなく、上に立とうとすることなんだから。本作に出てくる助監督を見てふとそんな嫌な感覚を思い出した。相手が女性だとそんなことをしながら口説いていくんだ。嫌だ嫌だ。前半で印象に残ったのは追いかける夢でも、二人の夢でも、飛び降りを煽る群衆でもなく、あの助監督だった。
でも、中盤で花子の家族が出てきてからは個人的に全く別の印象の物語となった。家族愛の話だし、生きるってこと、しかもまっすぐに生きるってことを正面から描いた話だった。息子っぽくない次男の後半の言動が最高におかしかったし、血は争えないよなとニヤニヤしてしまう。いろいろと後半でそういうことか!と思わせる展開がまた憎い。伏線と回収の仕方がさりげなくていいんだよな。
笑えたし、心が奮い立ったし、ホロリともした。あぁ、いい映画だった。でも、思い返してみると、はなことまさおの恋愛の印象は薄い。いや、あのキスシーンはよかったけど。多分その後2人で愛を語るシーンがあまりなかったからかも。それくらいあの家族のインパクトが強かったってこと。
こんな感じの悪態つく役のほうが松岡茉優には合っている気がする。「勝手にふるえてろ」に続く、彼女の代表作の1つになった。
不格好だけど愛おしい家族の関係 俳優陣が好演
自分のやり方を貫きとおすのだ!
先月の「月」そして2週間後に公開となった「愛に・・」は石井裕也のA面とB面、「月」の制作で鬱屈して溜まり募った闇雲な怒りがコロナ禍の不条理と相まって爆発した傑作である。映画作りの映画で、ぴあ出身監督が必ずぶつかるであろう旧態依然映画界との対決がデフォルメされより先鋭化されて小気味よい。「町田くんの世界」で描き衝撃を与えたメインテーマ再び、ピュアな心が「空気が読めない」と非難されるのであれば俺は(私は)この不条理な世界ととことん戦ってやるぞという石井裕也の新監督宣言である。ロケハンにカメラを持ち込んで何が悪い?「リハーサルでビデオを回して何が悪いんだ黒澤?」という勝新太郎の声が・・「普通って何?」というさかなクンの問いかけも聞こえる。「私は私のやりかたでやります!」という松岡茉優の啖呵が観るものみんなに大きな勇気を与えてくれる。
石井裕也なら見たいがチラシからイメージされる少女漫画的映画だったら...
リベンジはどうなった?
コメデイではなく、これも石井監督
「月」が同時期に封切られ、監督のインタビュー記事で語られるのが「コロナ」がもたらした影響のこと 「月」では人間の内面を描き出す、観る前から覚悟のいる作品であるのに対して、こちら「イナズマ」は豪華な出演者で気軽に観れるかと思ったら、それは前半だけ
やっぱり重い、いややっぱり石井監督と思わせるものと言える中身であろう
「映画業界」のことなど少々大げさに愉快に描かれている内容も、後半の「家族」の話となった途端に、3人のきょうだいと父親の「空白の家族の記憶」に空白を埋めていく彩が添えられ、バラバラであった家族が一つにまとまっていく 両親やきょうだいに対する思いが、わだかまりが解きほぐされていく様は、観ていて気持ちがいいし、父の病気のこともあったけれど長男は長男らしく、家族を想う役割を取り窓していく 私たちの気持ちに蓋をして損なわれつつある「家族」の思いを取り戻してくれたような気持ちです
それにしても豪華なキャストが脇役ででている 私は配送会社社長の北村有起哉さんが少ないセリフでも醸し出している存在感、納得です 高良健吾さんも贅沢な出演でした
佐藤浩市さん、すっかり白髪の父親役も馴染んでいますが、40年前に「ブレイクタウン物語」という風俗産業を題材にした映画で、覚せい剤の売人をして自らも破滅していくという役をされていました その作品ではチンピラ役がはまっていたのが印象的でしたが、本作ではユーモアを含みながらもいい父親を演じられていました
(11月9日 MOVIX京都 にて鑑賞)
タイトルのインパクトほどは...
評判も評価も結構高いようですが、個人的には今一つぴんと来ない感じでした。
絶対にありきたりではなく、とても個性的でしっかり造られた映画であることは間違いないんですが、だからと言って必ず「好き」ということにはなりません。
出演者の熱演は間違いなく、ほぼ全員が個性や持ち味を存分に発揮して、見事に演じ切っていてそこに違和感はないんですけど。
序盤から、周りにザ・凡人!みたいな魅力的”でない”人たち(悪役)を登場させて、社会の理不尽に耐える主人公の姿を見せ、「ありえないことは普通に起きるんです!」「いやいや、無いから。」みたいな会話をさせることで、「何でもアリですよ」と前振りされるので、そのあとのシーンで「いやいや、無いから」っていうこちらの突っ込みは完全に封印されてしまいます。
なので、予想を裏切って転々とするストーリー展開も、今一つ共感できない登場人物たちの設定や言動の数々も、当然のように展開されて聴衆は引っ張りまわされることになります。
なにせ、「何でもアリ」なので。
(確かに「事実は小説よりも奇なり」ですからね。)
しかし、だからと言って全てに共感できるわけもなく、終始、違和感を引きずったまま脚本に引きずり廻されて終わる、ていう感じでした。
もちろん、(ネタバレになるので具体的には書きませんが)心を揺さぶられるシーンも数々ありましたよ。
これから観る人に対して一つ言えることは、虐げられた主人公(たち)が一発逆転!みたいなありきたりなストーリーではないので、そういうベタなのはわざわざ劇場映画で見たくない、という方にはお勧めです。
(逆に、その手のカタルシスはないですよ、とも言えますけど。)
最高、ほんと最高!
はじめからなんか、これはいい映画、ていうオーラが出てて、裏切られないといいなと思いながら見てたけど、しばらくするうちにそんなことは忘れてしまった。
単なる会話のシーンが続くのに、それこそ息をするのも忘れるくらいに、ここまで見入ってしまうのは何故なんだろう?
嫌なやつが嫌なこと言うシーンは、その嫌さ加減に胸が苦しく、逆に主人公たちが心を通わせるシーンは幸福感に胸が苦しく、すごくエネルギーを使う映画だった。もちろんいい意味で。
登場人物たちの置かれているのは結構きついシチュエーションなんだけど、見ていて自分のメンタルまで落ちてしまうようなしんどさは、不思議と感じなかった。適度なユーモアが散りばめられていて、それも登場人物のキャラクターに直結してる無理のないユーモアなので、至るところで自然に笑えるし、暗さと明るさが妙に混じってバランス悪くなったりしないで、終始明るいトーンのまま、主人公とその家族がもがいているのを見ることができたと思う。
そう、これって終始、自分の幸せに向かってもがいてる人たちを描いた映画なんですよね。
こんな映画、ありましたっけ?見たことのない種類で、しかもすごい出来栄えだと思う。
それがまた、自分の価値観と恐ろしく重なっていたりもして。
もしかしたら生涯ベスト級じゃないかと、見終わって興奮してる今は思う。なんかほんとに、自分のモヤモヤしてる気持ちも、イナズマのように照らされた気がしました。
いや、このタイトルの趣旨からすると、愛にイナズマの光が当たってその反射で照らされたってことか、、てそんなことはどうでもいいんですが笑、ほんと、たくさんの人が見に行ってヒットして欲しい、と関係者でもなんでもないけど他人事でなく真剣に思います!
あともう一つ付け加えたいのが、役者のよさ!
松岡茉優と窪田正孝は、元々俳優の中でも飛び抜けていいなと思ってる人たちなんだけど、その良さがセットで、ここまでストレートに生かされているとは!
あと佐藤浩市、この人でここまてま笑えたの初めてで。それがまた、なんだかかっこよくてね。
池松壮亮も若葉竜也も、、ともかくこの家族すごい好きだったなあ!
全230件中、81~100件目を表示