劇場公開日 2023年10月27日

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「いろんなシーンで多様性を感じた。4回くらい泣いた。良かった。」愛にイナズマ にんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0いろんなシーンで多様性を感じた。4回くらい泣いた。良かった。

2023年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

恋愛コメディかな?と思ったら恋愛もコメディもそんなにない。ヒューマンドラマが強かった。
この映画で感じたのは多様性。世の中にはいろんな考え方があって、いろんな人が存在しているということ。
5人の食事で2人だけが神に祈っている映像はなんだかシュールに感じた。
路地裏の酔っ払いと中学生もそうだけど、
考え方が違うからこそ、ぶつかってしまうこともたくさんあるんだと思う。
こういう人もいる、こういう人もいる。と思ってみていた。
飛び降りのヤジおじいさんも、本音でそういっていたのかもしれないけど、みんなが不安になっている中、これを言ったらウケるんじゃないかという気持ちもあったのかもしれない。
ほとんどの人は、自分が正しいと思って生きているんだと思う。
それが本当に正しいか間違っているかは、判断できないこともあるけど、可能なら、認め合って生きていければいいと思う。「こんな考え方もあるんだな」「こんなこともあるんだな」「この人はこんな考え方をしないといけないほど追い詰められているのかも」。
舞台はコロナ直後かなと思うが、まぎれもなく2023年の映画だと思った。

昔生物の先生が「絶対はない。常に例外がある。」と言っていた。世界がひっくり返ることってあると思う。今まで築き上げてきたものが変わることもあると思うし、変えることもできると思う。松岡茉優ちゃんにすごく共感した。

家族の前で口が悪くなっちゃう松岡茉優ちゃん、わかるよ!うちもそうだよ!
大学時代バイトでずっとへこへこ接客して、バイト終わりに親と電話をしていて、それを見た先輩から「お前は猫かぶってたんだな、家族との電話が本性だろ」と言われたことがある。バイト中の丁寧な態度を取ろうとするのも親の前ではっきりものをいうのもどっちも本当の自分だと思ったけど、何も言えなかった。親の前で汚い言葉をバンバン言う松岡茉優ちゃんが過去の記憶を肯定してくれた気がした。

お父さん役の佐藤浩市さんの存在感は本当に圧巻だった。ぐいぐい引き込まれてしまった。
長兄のセリフで「俺は長男だ。親父は体のことが心配だ。お前は聖職者だ。お前は女だ。そして君は妹を守る義務がある。俺が行く。」というセリフがとても頭から離れない。長男の覚悟を見せたセリフだった。
MEGUMIさん好きなのでああ~嫌味な役かああ~と思った。もう少し憎まれ役感が強い人が良かったかな。
助監督のおじさん嫌味の演技すごい。これはすごい、腹が立って二度と見たくないレベル。
松岡茉優ちゃんすごいな。自分ならこんなことされたら録音して社会的に抹消する。
窪田正孝さんってもう中さんみたいな役もそつなくこなすのね。新しい一面を見た。

自分は引き込まれてあっという間でした。これも人によるのかな。
スカッとする映画ではないです。でも、あたたかい涙が流れる映画だと思いました。
家に帰って家族にハグしたくなる映画かもしれません。

にん
トミーさんのコメント
2023年11月13日

コロナ真っ只中は、何か全てがギスギス、イライラしてましたよねぇ、今現在もほぼそうですが。

トミー