ハントのレビュー・感想・評価
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イ・ジョンジェの人望の高さの証明
盟友チョン・ウソン(「私の頭の中の消しゴム」)がイ・ジョンジェとともに主演し、チョン・ヘジン(「詩人の恋」)、ホ・ソンテ(「イカゲーム」)に加え、ディズニープラスの大ヒットドラマ「ムービング」で大注目のコ・ユンジョンなど韓国を代表する俳優が共演。さらに「新しき世界」「ただ悪より救いたまえ」でも共演しているファン・ジョンミンら豪華俳優陣がカメオ出演しているのも見どころで、監督デビュー作を盛り上げています。 また、そのジョンジェ監督のもとに韓国映画界トップクラスのスタッフも集結。マイケル・マン監督「ヒート」を彷彿とさせるような街中でのカーチェイスや銃撃戦など、リアルなアクションシーンひとつとっても改めて韓国映画の質の高さを実感します。80年代の再現も細部まで作り上げられ、ワシントン、東京、タイのシーンはすべて韓国で撮影されたとは思えない仕上がりとなっています。 そして、派手なアクションとともに、ジョンジェ監督は登場人物の心理戦に焦点を当てており、誰も信じられないという状況の中での対峙、高まっていく緊張感の末にたどり着く衝撃の真実に釘付けにさせられることでしょう。
贅肉を削ぎ落としたタイトで壮絶な攻防戦
これは気迫と魂のみなぎった快作だ。序盤からフルスロットルで展開し、二人の主人公たちが80年代の韓国政府の情報部で二重スパイ探しに駆けずり回る姿を描く。仲間どうしで親交を温めたり、家族や恋人たちが愛情を育んだりといった一息つく場面はほとんどなく、贅肉を削ぎ落としたシビアな攻防が最初から最後までずっとテンションを維持しながら続く。展開のペースは幾分速い。速すぎるくらい。一つ間違えると観客側が情報過多、消化不良に陥るリスクをはらみつつ、作り手側は観客がついてきてくれることを最後まで信じてこのスピードを緩めない。その信頼関係こそが終盤の真相判明あたりからの怒涛の展開をより効果的に加速させていくのだろう。これが主演イ・ジョンジェによる初監督作だと知って驚いた。演技面の準備だけでも大変なのに、複雑なプロットを周到に、齟齬なく、スピーディーに仕掛け、炸裂させることのできる重厚な手腕。いやはや恐れ入った。
80年代韓国政治史に虚構を巧みに織り込んだ知的スパイアクション
韓国で俳優として30年近いキャリアを築き、Netflixのドラマ「イカゲーム」主演で世界的な大ブレイクを果たしたイ・ジョンジェ。そんな彼が初監督で初脚本、さらにダブル主演も務めた「ハント」の高い完成度ととてつもない熱量に圧倒される。 もともと韓国映画界は実際に起きた事件を題材にサスペンスやドラマの娯楽作を仕立てるのが得意という印象があるが、本作もしかり。ストーリーの背景や前景となるのは、全斗煥が軍の実権を掌握した1979年の粛軍クーデターと大統領就任の足掛かりにした1980年の光州事件、1983年の北朝鮮軍飛行士イ・ウンピョンによる亡命、北朝鮮工作員が全斗煥大統領の暗殺を図ったビルマ・ラングーン爆弾テロといった重大な事件。そうした史実の点と点をフィクションの補助線でつなぐかのように、韓国情報機関に食い込んだ北朝鮮スパイをめぐる動きと、韓国内部で大統領暗殺を画策する動きを交錯させ、緊張感を維持したまま怒涛のクライマックスへとなだれ込む。 イ・ジョンジェの役どころは、安全企画部の海外班長パク。パクとライバル関係にあるのが、国内班長のキム。序盤から中盤にかけて、この2人を中心にスパイ探しの動きが話のメインになるが、後半でスパイの正体が明らかになってからのひねりが実に巧い。これを機にパクとキムの関係性も変化するのだが、2人それぞれの信念と感情もまた的確に描くことで、終盤の派手なアクションにエモーショナルな要素が加わり、一層味わい深いシークエンスになっている。 80年代の韓国政治史をある程度把握していれば、この史実と虚構を織り交ぜたサスペンスアクションに知的好奇心を大いに刺激されつつ楽しめるだろうが、そうでないとテンポの速い展開に置き去りにされてしまうかも(実際、カンヌでプレミア上映された際、外国メディアから80年代韓国政治を知らないと話についていくのが大変だと不評を買い、その後一部の台詞を録り直すなどして再編集したという)。もし本作の劇場鑑賞までに時間があるなら、光州事件を題材にした「タクシー運転手 約束は海を越えて」、全斗煥大統領時代の情報機関の活動を描く「偽りの隣人 ある諜報員の告白」などで時代背景をおさえておくと、多少は理解の助けになるかもしれない。また、時代は少し前になるが、1979年の大事件を扱った「KCIA 南山の部長たち」を観ると、かの国では情報部員が大統領暗殺を図るということが決して絵空事ではないと思い知らされるはずだ。
イ・ジョンジェ脚本・監督・主演のスパイ(ガン)アクション映画
まず、1人の超有名俳優がはじめての脚本・監督作品でここまでのエンタメ大作をつくったのがすんごい。 カメラが、そしてズームが動く動く、そのテンポの良いこと早いこと。 気を抜いてたら、スター級の韓国俳優がカメオ出演してて物語と別の意味で「おおすげぇ」と驚きの連続。 市街での銃撃戦のあり得なさをつっこまれたりしているようだけど、あそまでヒートばりのバトルを見せつけられれば満足です。 二転三転するストーリーが最後の最後まで詰めに詰め込んだ感じが、イ・ジョンジェ自身の思想もやりたいこともぜんぶ出し切った感があって、潔いほどに娯楽大作だった。 あと、ムービングのヒス(コ・ユンジョン)、やっぱり良い。
久しぶりに二回見た映画
適当に何か見たいと思いレイトショーで鑑賞した。あまりの面白さに3日後に二回目。 イカゲームの人が初監督作品ということで、気楽に見れるかなと思ったらかなり本格的で背景知識がなくても理解できるし、力まなくてものめりこめた。 ただ韓国映画あるあるで、顔が誰と誰がどうとか混ざってしまうのが難点。しかもスパイ映画なので間違えるとかなり色々と間違えてしまう。 映画というものは単純である程度話が知的で展開があると好きになってしまい、さらには主役がすごくカッコよくてその娘も可愛いとなるとハマってしまった。 韓国映画のアクションはハリウッド並みのリアルに引けを取らないほど素晴らしいもの。 韓国の歴史や北朝鮮との関係性についてもっと調べたくなった。
緊張感で疲れた(褒めてます)
韓国の1980年代の全斗煥(とは言ってないけど)暗黒時代の南北入り乱れるスパイアクション
笑えたりほのぼのしたり、ほっとする場面が一切ない。
くすんだスーツをきたおじさんたちがいがみ合い怒鳴り合い殴り合い殺し合う。
飛び散る血しぶき、転がる死体。。。
韓国国内だけでなく、日本、タイまで出張ってドンパチってすごいな。
KCIA内の海外班、国内班が反目し、相手を蹴落とすことが第一目的で北朝鮮のスパイの摘発なんか二の次、罪のない適当な人ででっちあげて死ぬほどの拷問、それでお茶を濁している彼らにぞっとした。
2つの班の次長のどっちがパクでどっちがキムだか見分けがつかなくて話がわけわからん状態。パクとキムの顔が見分けられるようになった中盤くらいからようやく話についていけるようになった。
話が二転三転、どころかいくつ転がったか数えるのを放棄するくらいのめまぐるしい展開で先が読めない。
やり方は違えど、ふたりが目指したのは大統領暗殺、そしてその先にある南北の平和的統一、共闘したと思ったら、ツメの段階である人の一言で状況が一変して大惨事。
ほんの一瞬の出来事、だれかのほんの一言で状況がぐるんと変わるので最後の最後まで気が抜けず、見終えてどっと疲れた。
拷問シーンが酷い。全斗煥時代は、疑わしいだけで逮捕され拷問死、が日常茶飯事だったらしい。「光州事件」は「タクシー運転手」で知っていたが「ラングーン事件」は知らなかった。
日本の繁華街がブレードランナーみたい。
日本の市街地であんなドンパチがあるとは思えないけど、映画的に見せ場なので良しとします。
パクを演じた監督のイ・ジョンジェは脚本も手がけて、これが監督デビュー作とか。で、キム役のチョン・ウソンは20年来の友人とのことで、ダブル主演ながら、より美味しい役は友人にやらせるところはなかなかです。
韓国映画は、南北問題があるがゆえに、韓国でしかできない独占的なネタを持っていると思う。
話のバリエーションも広がります。
朴正煕、全斗煥、金大中の、、、
朴正煕、全斗煥、金大中、米ソ(ロ)、日本、のそれぞれの功罪をたして、 南北で割っても割り切れない、 右と左をひいても余りが多過ぎる。 そんな人としての素朴な気持ちを、 エンタメに乗せ切ってしまう傑作。 1を5に、 5を10に魅せる技術や、 枯れ木に花を咲かせるセンスは、ハリウッドに行っても身に付ける事はできない。 根本は素質。 テキストや本に書いてある事は、 学べても、 残念ながら素質は学ぶ事はできない。 そんな学ぶ事ができない素質が、スタッフがキャストが集まったんだろう・・としか言えない。 職務を越えた動機、 任務を超えた執念が、 お互いに見えてきて、、 、、、。 パク・ピョンホー! 血だらけのキムが南北を貫いて叫ぶシーンは涙が出た。 ちなみに、 素質というのは、 国より組織より、 金より自分の立場より、 人の心に寄り添う事ができる力を持っている素質。
パク?バン?チョ?チャン?
名前と顔が全然一致しない!!! その上、難しい用語が飛び交ったり、日本語や英語が聞き取りずらかったりして、脳内はパンク寸前。相当テンポもいいから、ついていくのに必死で内容理解まで至らない。それでも、韓国の映画に対する本気度が見受けられ、ストーリーとしてはかなり自分好みでした。 臨場感溢れるアクションがたまらん! 人物の表情をしっかりと捉えるために、ギリギリまで近づくカメラワーク。そして、キングスマンを彷彿とさせるキレッキレで癖のある殴り合い&銃撃戦が、とんでもなく興奮させる。もはや芸術とも言える血しぶき。ストーリー展開が主演2人のどっちかに寄らず、容赦なく次々と仲間がぶっ倒れていくから、とてつもなくリアリティがある。うわぁ、流石韓国映画だなぁ...と思わず声が漏れてしまうほど、カッコよすぎました。 内容を事細かに理解は出来ないものの、映像だけでもめちゃくちゃ面白いし、2転3転する騙し合いはやっぱり気持ちよかった。もっと長尺にして、人物や状況を分かりやすく、駆け足になり過ぎず丁寧に描いて欲しかったな。前の日が全然寝れなかったからか、中盤以降の話が頭に入らなくて、見ている間何度も巻き戻したくなった笑 配信され始めたらもう1回見よ。 主演2人もすっごくいい演技だった。監督も兼任してるってヤバいな...。映像の切り替えが激しいし、その割に暗いシーンも多かったから、映画2本分くらいの疲労感だけど、リアルとエンタメの素晴らしい組み合わせで最高に楽しい作品だった。こういうのがもっと見たいんだよなぁ。
上映開始から一秒たりとも目が離せない緊張感に包まれたポリティカルサスペンスの傑作。
今年は新年早々「非常宣言」で度肝を抜かれたが、まだまだ来るね、韓国映画。相変わらずのクオリティーの高さに驚嘆するが、それも今回は人気俳優イ・ジョンジェ初監督作という。 「新しき世界」そして「イカゲーム」と人気のイ・ジョンジェ。あの「イカゲーム」なんて一日で一気に見てしまうほど夢中になって見た。そんな人気俳優がいきなり監督なんて、そうそうつとまるのかなと思いつつ鑑賞。 ほんとに初監督作品か、一級の作品以上だよ。もしかして助監督が優秀なだけなんじゃないのとか勘ぐってしまうほどの完成度の高さに驚き。ただ、キャスティングにもびっくり。主役クラスの俳優がちょい役で何人も出演。あの人からあの人まで、って、どんだけサービス精神すごいんだよ。脇役なんかも必ず韓国映画ではお目にかかる面々が総出演。いやあ、イ・ジョンジェの人脈の広さか、人望が厚いのか、彼が監督だからこそ実現しえた豪華キャスト陣。そして全編息詰まるスパイ攻防戦を描いた見事な演出、脚本のうまさ。満点の出来だよ。予告編をはるかに超えていた。 舞台は80年代前半の韓国。「KCIA 南山の部長たち」、「タクシー運転手 約束は海を越えて」と「1987、ある戦いの真実」のちょうど間くらいの時期。この時期を描いた韓国映画はどれも名作ぞろいで映画好きならばチェックしてるような作品ばかり。だから本作の時代背景についても難なく受け入れられたのではないだろうか。 この激動の時代を背景に祖国を思い革命を起こそうとする者、同じく平和のために統一を願う者、そんな男たちの熱き思いが交錯する。 KCIAの国内組、国外組、どちらかに潜んでいるであろう北朝鮮スパイのトンナムをあぶりだすために、あるいはトンナムに仕立て上げるために両者の駆け引きが全編通して描かれる。 時代背景を色濃く映した学生民主化デモ、赤狩りと称して行われた民主化デモ弾圧あるいはスパイでっち上げによる弾圧、それに伴う拷問、ミグ戦闘機による北朝鮮兵士亡命事件、ミャンマーでの北朝鮮による大統領暗殺爆弾テロ事件などなど史実に沿った物語が展開してゆく中でいったい誰がスパイなのか、二転三転する展開は息をもつかせぬもので、本当に裏でこういう男たちの戦いがあったのではと思わせるだけのリアリティを感じさせ、見ごたえ充分だった。 当時の歴史的事件をエンタメに昇華させる手腕も見事だが、それだけではなく歴史的暗部も余すところなく晒すことで、祖国への思いが込められた志の高い作品としても素晴らしい出来だった。 また特筆すべき点としては、当時の東京を模した街中での「ヒート」を彷彿とさせるリアルな銃撃戦、そしてクライマックスのタイでの壮絶な戦闘シーンとアクションもこれまた見ごたえ充分。 そしてラストに迎えるスパイとしての悲しき宿命と、最後までてんこ盛り。これだけのものを詰め込んでもストーリーが一切破綻することなく完成度の高いものに仕上げてしまう韓国映画の手腕は相変わらずだが、舌を巻く。 最初から最後までスクリーンにくぎ付けで見終わった後はお腹一杯。心地良い疲労感に包まれて劇場を後にするのであった。ありがとう、イ・ジョンジェ。スターウォーズも期待してるよ。 今秋公開される「極限境界線」も期待度マックス。ただ、これだけコンスタントに傑作を生み出してる韓国映画だが、韓国本土では興行収入が伸び悩んでいて窮地に立たされてるという。ちょっと信じられないが今後も傑作を期待したいので何とか盛り返してもらいたい。
現実は置いといて
歴史的なことは全く置いといて、韓国映画やドラマって面白い。顔がアジアだから感情移入しやすいような、でも日本じゃないから素に戻らず造り物として楽しめるのか。どなたもおっしゃるように対峙する二人が似てるのが難儀だったけど、それも狙いなのかしら?それとも韓国の方は見分けがつくのかな?二人の立場が善悪を行ったり来たりでドンデン返しも良かったかと。反し合いながらも方向性は似てたのに、結局歴史の中では抹殺されちゃうのねーって。いろんな感情はあるにしても鑑後感もそんなに重くないのは、平和ボケと言われるでしょーが、現実感が無いからなのかな。
とてもおもしろかったが(追記あり)
現実の歴史的事件をモチーフに創作されたサスペンスアクション。ラングーン事件(アウンサン廟爆破事件)のことを深く知るきっかけとなった。
展開自体はそれほど分かりにくくはないが、台詞で名前を呼ばれても人物を特定できず、ストーリーを十分に追えなかった(これは自分が韓国人の名と容貌に慣れてないからで、映画のせいではない)。このままではもったいないので再見不可避。
「復讐の記憶」のレビューにも少し書いたが、普通に日本が重要な舞台の一つになっていることに驚く。海外の大規模なコリアンコミュニティとして、米国や中国(朝鮮族自治州)と並んで日本があると思えば自然なのか。
まあ日本で銃撃戦をやれば外務省の抗議どころではないと思うがw
追記(ネタバレに変更):
メモを取りながら(暗闇でも結構書けた)2周目。いやあすごい。大部のスパイ小説を読んだかのような後味だった。展開を知っているから、この言葉はこういう意味で言っていたのか、といちいち気付きがあり、そのたびにストーリーの厚みに感嘆する。
権威主義が終わりを迎えんとする韓国の政治史を背景に、(派手な武器の使用は映画的ギミックとして)警察も安企部も軍も、同胞に対してむき出しの憎悪と暴力を露わにするのが恐ろしい。
二つの陰謀が並行するが、キム国内次長の方は動機もストレートで、大統領を批判する将校たちとモクソン社の計画も理解しやすい。
パク国外次長の方が全てが説明されておらず興味をそそる。特に気になったのは、(1)パクの寝返りの経緯、(2)パクは養っている女チョ・ユジョンが北のスパイだといつ気づいたのか。
劇の中盤、3年前(1980年)にパクは東京で同僚のチョ・ウォンシクと任務についている。監視対象者に撃たれたウォンシクは、末期に「すぐ次が来る」と言い残す。ウォンシクの火葬場に、娘のユジョンが遺骨を引き取りに現れる。(身寄りのないユジョンをパクは養う)
ラストシーンの回想。ウォンシクの最後の言葉は「お前を監視していた。すぐ次が来る」だった。
ここからは仮説。ウォンシクは安企部に潜った北のエージェントで、80年以前に寝返りの意図を伝えていたパクが信用に足るか(二重スパイではないか)を探っていた。ウォンシクに伝えられ、ユジョンがウォンシクの「娘」で在日のハラダヒトミの偽装身分を与えられた「後任」であることをパクは最初から知っていた。だがユジョンは、パクが自分の正体を知っていることを最後の車内まで気づいていない。
パクの1980年より前の過去ははっきり触れられていないと思うが(キムと「2週間一緒に仕事した」(=朴大統領暗殺事件の捜査で軍に拷問にかけられた)のは多分1979年)、ウォンシク【訂正:ユジョン】との屋台での会話で入部13年とあるので、1970年頃に前身のKCIAに入ったのだろう。もしかしたら1972年の南北共同声明で、平和統一のために行動したいと考えたのかもしれない。
バンコクで大統領殺害を食い止めたパクに、キムが絶命前に「なぜだ?生き延びたくて?」と尋ねる。北朝鮮軍の南侵決行を止めると同時に、ウォンシクを救いたいと考えたのは明らかだろう。
ラスト、人民武力部の男に撃たれた後の車内、パクはユジョンに韓国旅券を渡し「お前は違う人生を歩める」と言い残す。名義は「パク・ウンス」。自分の娘と思いたかったのか。
車を降りたユジョンは画面右にはけ、右から発砲音が聞こえる。銃声は6回あり、二人とも死んだのか、どちらかが助かったのかは分からないが、パクの最期の願いが叶ったと思いたい。
他にもいろいろ書きたいが(キムの手で電気ショック死するモクソン社長の最後の涙とか)、まずはここまで。
いやー、見事!
韓国映画がまた魅せてくれました。 組織の中に北朝鮮のスパイがいる。 それは誰なのか。 見つけ出さないと自分たちが疑われる。 そんな二人の男が、壮絶な諜報戦を描く スパイ映画。 息をつかせぬ銃撃戦、目を背けたくなる が、迫力ある拷問シーン、手に汗握る 男たちの心理戦、そして常に民衆の側に 立ち行動する二人の熱い生きざま。 ワシントン、タイ、日本と舞台もバラエティに 富み飽きさせないが、すべて韓国ロケと聞いて 改めて驚く。 これはぜひ映画館で観て欲しいなぁ。
ワンス・アポン・ア・タイム
そんな感じで描かれた80年初頭の韓国。個人的には終始ヒリヒリしている感じがご馳走でございました。荒唐無稽さに拍車の掛かる後半を楽しめるかどうかで分かれそうですが、やりきった感があるので良かったんじゃないですかねぇ。多少なりとも当時のリアル韓国(朝鮮半島)を知っていると、より面白いかも知れませんね。オジサンは中学生位だったので、社会の時間に学んでいた様な記憶がうっすらと(そういう脱線が好きな先生で、お陰様で歴史好きになった)。終わり方も「んん!?」って感じで良かったですね。
失敗ばかりの次長たち
久しぶりにダークスーツのおっさんばっかりが出てくる韓国映画だった。40年前の全斗煥軍事独裁政権時代が背景のフィクションで、光州事件や旧ビルマでの爆弾テロなどの一般的な現代史だけでなく、日本人にはなじみのない事件・事実が下敷きになっているので序盤は話に置いていかれそうになるが、主役2人の対立関係だけ気にしていれば、やがてストーリーの理解が追いついてくるといったところ。 ブレードランナー感のある微妙に変テコな看板が並ぶ東京での銃撃戦はじめ、キム次長の草野仁似の部下による美女ユジョンにもかける拷問シーンや、どいつもこいつも北のスパイでもおかしくない信用できなさなど、展開はサスペンスフルかつスピーディで飽きずに楽しめた。 対立するパク×キムの、やり方は違えど目指す先が平和的な南北統一というのが、フィクションとはいえ隣国の現実であることを思えば、平和ボケの日本でよかったと思わざるをえない。
「イ・ジョンジュ二刀流」
今年189本目。 俳優イが主演、監督の二刀流。見てから知ったのですがこの作品両方こなすって尊敬。「コンフィデンシャル」と同様に何が一番凄いかと銃撃戦の臨場感ですね。ハリウッドにはない韓国の銃の扱い。ここ見るとアクション映画見て良かったあと感じます。最初の銃撃シーンと助けに行く所で泣いてしまった。話が進むと誰がスパイか観客も頭を巡らせるから、スリル頭脳映画でもいいかもしれません。
途中で寝落ちする失態(笑) 多分、ストーリーの6割位しか解らなかったけど、それでも面白かった。
韓国の極秘任務がことごとく北に知られ作戦が失敗する感じ。 韓国に北のスパイがいる事が浮かび上がりスパイを見つけ出すストーリーって感じ。 スパイと思われる人間の尋常でなく拷問で吐かせる、と言うかスパイにさせようとする展開。 若い女性にも今では考えられない拷問。 80年代の設定だけど実際にあんな事をしていたのか? 気になるところ。 スパイ探しのストーリーに加え後半はなかなか見所があった。 ぶっちゃけ誰が敵で誰が見方なのか解らず(笑) 一体誰に感情移入をして良いか解らない(笑) 日本のシーンに少しテンション上がる。 町の看板に笑えるんだけど、タクシーの屋根の行灯が日本アニメをリスペクトしていた感じで素敵! ラストのパスポートのシーンは良かったけど寝落ちした為満足度は高くはありませんでした( ´∀`)
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