「美しくて切ない映画」キリエのうた TOMOさんの映画レビュー(感想・評価)
美しくて切ない映画
歌がとにかく印象的な映画。歌姫アイナ・ジ・エンドのために作った映画かな。
キリエ、ルカ、夏彦、イッコそれぞれの存在感が素晴らしくてキャスティングが最高だった。この人達でなければこの世界観は作れなかったと思う。
いちばん泣けたのは夏彦がルカと再会して号泣するシーン。私の周りの席でもすすり泣きしてる人が多かった。夏彦だけがまだ恋人を亡くした(助けられなかった)震災の地獄から抜け出せていない。助けられなかった悲しさと共にそれを少しホッとする気持ちもあった情けなくてダメ男な自分をずっと許せず忘れられない夏彦が辛かったな…
松村北斗くん名演技だった。
レイプ未遂シーンと下着姿の長い長い地震のシーンはちょっと嫌だった。5回観に行って2回目からは目を閉じてその時間が過ぎ去るのを待っていた。
イッコの結末は可哀想だけど自業自得な気もした。生きる為に男達へやってきたことへの報い。
キリエの歌は最後イッコに聴こえていたのかな…それが知りたかった。
田舎の自然や真っ白な雪景色の美しさ、純粋でキラキラ眩しかった高校生時代…反する都会の大人のドロドロした闇の世界が真逆過ぎて切ない気持ちになった。
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