「壮大な「アイナ・ジ・エンド」のMV」キリエのうた mayuoct14さんの映画レビュー(感想・評価)
壮大な「アイナ・ジ・エンド」のMV
音楽をたっぷり聴かせる要素を盛り込んだのかもしれないですが、あのストーリーでいくら何でも3時間は長過ぎでした。
あと、「お姉さん(キリエ)とお母さんが津波で亡くなり、路花だけ何故生き残ったのかが映画からわからない」という点がどうしても納得が行かず、もやもやが残りました。映像からは、キリエと路花は同じ場所に居たとしか思えないのに…。
クライマックスで流れる(そこに至るまでも何度も少しずつ流れるので余計盛り上がるのですが)「キリエ 憐れみの讃歌」と、広瀬すず演じるイッコのシーンは圧巻で、そこはすごく力を感じるのですが、そこへ行くまでは正直冗長に感じられ、何度も路上ライブやレコーディング、アカペラで歌うシーンが出て来て、「このMVとドラマの融合体をいつまで見せられるのか」と思いながら見ていました。
また、逆にイッコがなぜ結婚詐欺という危うい道に身を落とすことになったかの描き方が尺の割に浅く(私には理解できなかった)、このあたりもバランスが悪いと感じてしまいました。
それでも、イッコを演じた広瀬すずは、これで演技の幅的にも飛躍を遂げたと思いますし、ブルーを基調にした色彩効果も素敵でした。
アイナ・ジ・エンドのハスキーボイスは本当に魅力的に感じられたし、いろいろ良いところもありました。
同じくらいの尺で作られた『リップヴァンウインクルの花嫁』の時の「引き込まれ感」がすごかったので、期待しすぎたかもしれません。
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