「トイレには神様がいる」PERFECT DAYS アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
トイレには神様がいる
海外に行って困るのは、なんと言ってもトイレだ。どこの国もショッピングセンターやホテルはいいのだが、欧米はそれ以外は数が少ないし、アジアはあってもあまり利用したくないレベルであったりもする。その点日本は駅のトイレも公園のトイレもどこもちゃんとしてるし、コンビニもキレイさを競ったりしている。
おそらく役所広司演ずる平山のように独自の清掃ノウハウでトイレ掃除に毎日、一生懸命取り組んでいる方がこの日本には沢山いらっしゃるんだと思う。
平山のこの仕事と日常はルーチンを確実にこなすことにより、静かに流れていく。そこに関わる人々とは殆ど話すことはないが、ちゃんと通じあってるのがよくわかる。
姪の中野有紗、妹の麻生祐未とのエピソードや石川さゆりの元夫の三浦友和との影踏みのシーンは、平山の過去を少しだけ垣間見ることができる。いつもの早朝の車のなか、少しだけ微笑み、涙を浮かべる平山の顔だけを見せるラストシーンで、この映画の意味をすべて表現していたのだと思う。もちろん、その意味は人それぞれで違うのだけれど、。
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