チネチッタで会いましょうのレビュー・感想・評価
全26件中、1~20件目を表示
81/2を撮りたい?
ナンニ・モレッティ監督作品は、生真面目そうな印象で食指が伸びずにこれまで未見だったが、今作は映画づくりを題材にしたコメディということで、初めて観てみた。 監督自身が主人公の映画監督を演じるということで、自分の姿と重ね合わせて描いていくのだろうと思って観始めるが、とにかく傲慢で独りよがり、裸の王様のような監督像を演じていて、はたしてこれは戯画化を狙っているのか、それとも本当に自らを卑下しているのかと、戸惑いながら観続けることとなった。 サーカスが大きくフィーチャーされていることもあり、どうしても昔観たフェリーニの81/2を思い出す。あの時は、わけがわからないながらも、溢れ出るイマジネーションの視覚化に呆気にとられた記憶が残っている。 モレッティ監督も、老齢になって、もっと81/2のような自由な映画を撮りたい、と考えたのか?それにしては理屈っぽいし、弾けてない。 自分の好きな映画や音楽をふんだんに取り入れて、撮ってみたかったミュージカルシーンも撮ってみました、という感じで、残念ながら、作品全体に主人公と同様の独りよがりな感じを受けてしまった。
面白くはない
無性にミニシアター系の映画が観たくなり、ポスターの雰囲気等々からこれだ!と事前知識ゼロで観ました。
ベテラン映画監督が今の時代に映画を作る事を通して現代の生き方とか考え方を描いている。例えば監督の意図を無視して好き勝手な演技をする女優や離婚しようとしているプロデューサー兼妻は、現代なりの多様性とか女性の生き方だろう。
ネットフリックスがついてないと資金がショートするなんてのは実際にある事なんだろうし、その土俵でウケるには「短時間でクソヤバい事態になる映画」を作る必要があるというのは制作側もそうだし、観客もそれを安易に求めているという皮肉だろうか。
ただ、ベテラン監督なら昔から同じような苦労はしてきたはずだろうに、一々右往左往していてなんだか癇癪持ちの子供みたいだった。周囲の迷惑を無視して自分のこだわりを押し付け続ける監督に対して、観客も周囲の人間も下に見て見放すような作りになっている気がする。
その後にみんな笑ってパレードをするエンディングは、「ようやくクソヤバいジジイ監督とおさらばできるよ!!!」と喜んでいるように見えた。
よくわからなかった。
が、後で少しわかってきた。 劇中の監督と、この作品の監督が重なってしまった。きっとわがままな人なんだろうなあと思った。でも、映画監督という仕事は、わがままでなければつとまらない面もあるのかもしれない、とも思った。
後に何も残らないドタバタ劇
長年観てきた映画の中でもワースト3に入る、論評するに値しない不朽の駄作。 ナンニ・モレッティは何を伝えたかったのか? やる事・なす事全てが思い通りに行かない老人男性の悲哀。 1956年のハンガリー動乱を契機としてソビエト共産党と決別したイタリア共産党への賛歌。 それならもう少し描き方があるだろうに。 感動もヤマ場も無く、モレッティの個人的なエンディングノートだと思えばこんな物かと。 劇中プロデューサーが韓国人クルーに替わったのは「パラサイト 半地下の家族」がアカデミー賞作品賞を受賞したから敬意を込めて登場させた? タイトルの「チネチッタ」の文字に釣られて観に行った自分がバカだった。
監督が自ら演技。面白すぎる!
ナンニ・モレッティ監督が自ら監督、主演、脚本をこなしている。 よくあるストーリーだが、ジャンニのユーモアはこの作品の魅力。監督自ら演技するとは。 以外と楽しめた作品。時間も◎。 イタリア映画やハリウッド作品の引用も満載だが、全く気にしない。 予告編と違って面食らったが楽しかった。
理解できない自分が悪いんですけど・・・
率直に、あまり・・・zzz・・・ってな感じの映画でした。構成や内容そのものは理解できるのですが、イタリアの現代史が色濃く絡んでくる内容なので、そこら辺が理解できていないと難しいのかも─。それと、非常に遠回しのような皮肉などもかなり分かりづらい・・・まぁ素直に笑っちゃうところもあるとはいえ、ムズいなぁ、眠いなぁ、と至らぬ自分・・・ そういえば、あの名作の誉れ高い「8 1/2」なんてのも自分には全くだめだったからなー、なんて思ったり─。 なんか異様につらかったから難しかったのかと思いつつ改めて思い起こして作品の内容を振り返ってみると、全く飛んじゃっているわけではなく、むしろムズいと思った割には結構記憶にあったりして、それを辿るとなかなか面白い内容・展開だったのかもーとなってきてはいるのですが、最後とは全く分からなかったし、誰?誰?っていう感じで、やっぱ正直に楽しめなかったという次第です。
Corner
川崎にあるチネチッタの元になった場所で映画を撮る話なのかなーとぼんやり思っていましたが、邦題はちょろっとしか関係のないタイプでした。
でも原題をそのまま翻訳したやつよりかはフワッとチネチッタというワードを入れてくれたおかげで興味を持った節はあります。
でも全然ポップな作品では無かったです笑
こだわりの強い監督が1本の映画を作るまでを映画撮影の模様と変化が起きまくる日常生活を入り乱れながら描く作品で、モレッティ監督の過去作だったり、過去作の出演者だったりをふんだんに盛り込んだ上で映画とはなんぞやというのも多くぶち込みまくっているのでかなり入り組んだ作りになっていました。
主人公を筆頭にめんどくさすぎる人物が揃っていたのも今作の面白いところです。
ジャンニは後輩監督の撮影現場に出向いてラストシーンについて延々ダメ出しをし続けますし、暴力性について説き続ける割には自分の意見ではなく他の人の撮り方だったりを話に持ち出してくるので、映画の観客として見る分には滑稽だなぁと笑いながら観れるんですが、あの現場にいたらいつ手を出してもおかしくないくらいの状況でしたし、奥さんがヤキモキしているのは大変に辛そうでした。
モレッティ監督の演技がなんともいえないねっとりした感じが余計に腹立たしく見えるのが絶妙なスパイスになっていました。
ジョヴァンニの撮ってる映画の主演女優も中々に厄介で、とにかく自分なりに解釈する割には共演俳優とイチャコラしまくるし、監督がこうだって言ってるのに私はこれがいいのと押し切りまくるのでこの現場にもリアルタイムではいたくないです笑
別れたいのに話を聞き入れてもらえず、プロデューサーとして入ってる現場にジョヴァンニが乱入してくるもんですから奥さんの胃がもう持たなさそうです。
でも2人で車で音楽を流してウキウキなところはとてもキュートでした。
突然街から郊外まで巻き込んでクルッと踊り出したり、そんなに登場人物いたっけ?ってくらいの人数引き連れて大規模パレードをやるラストは置いていかれましたが、監督自身が手を振ってお別れしてくれるところはなんだかホッコリしました。
映画っていう創作物は本当に作るまでの過程が難しいですし、とにかく人と人との衝突の避けられないものなんだなと改めて感じました。
今作の登場人物ほど厄介な人が実際にもいるんだろうなと思うと口角が上がりきりませんが、これからも数多生まれてくる映画たちに出会えることに感謝を。
鑑賞日 11/26
鑑賞時間 10:00〜11:40
座席 D-2
日本なら「太秦で会いましょう」か
妻との言葉のやり取りが必ずしも対話になっていないので真意が伝わらないのが、制作現場で自分の美学を貫いて時流への迎合を拒む姿勢とオーバーラップする。 それでも妻も映画も猛烈に愛してる不器用な監督の自虐的作品。 イタリア映画には「救いのなさ」という伝統があるそうだけど、ラストの字幕はひょっとしてその伝統の屈折した引用か?
「未来の太陽」が原題です
今は配信鑑賞がメインで、話題作しか映画館の集客力が無いですが、Netflix他の配信会社がスポンサーがつかないと、映画が製作・公開出来ない辛い時代を描いた考え深い作品で、年寄りの私には見やすかったですけど、この作品自体のヒットは難しいですね。
様々な回顧や引用の果てにみえて来るもの
イタリアを代表する映画作家であるモランディが、映画監督ジョヴァンニに扮する自伝的で、私小説とでもいうべき映画。 ジョヴァンニは、十分な資金もないまま、1956年ハンガリー動乱の最中、イタリア共産党の招きで興行していたハンガリーのサーカス一座を擁護したことをきっかけに、イタリア共産党の人びとが、ソ連の共産党から独立してゆく姿を描こうとする。モランディもまた、共産党員であったに違いなく、しかも、その本音と思しき言葉が映画の最後に出てくる。 モランディのジョヴァンニとしての演技は的確、フランシス・フォード・コッポラを引用した暴力に関する議論などは面白かったが、出演する俳優の演技はともかくとして、撮影所に通ってくる時の履物にまで口を挟もうとし、周囲のひんしゅくを買う。彼は、常に演説口調で、教条的。何よりも、40年間、彼に寄り添い、プロデューサーとして歩んできた妻、パオラも別れを考え、カウンセラーの許に通っている。ジョヴァンニは、パオラから思ってもいなかった別れを切り出されて動揺を隠せず、若い頃から抗うつ剤や眠剤のお世話になっていたことを告白する。映画「息子の部屋」の神経質な父親が想い出される。 途中でフランス人製作者の本体がばれて退場し、お隣の国の資本が入って(これが現実)撮影は再開され、カウリスマキを思わせる音楽が流れてくる。モランディは労働者階級の出身ではなく、フランスのフォーレを除けば、イタリアの音楽と言うよりは、ハンガリーのサーカス音楽隊やトルコを思わせる音楽が中心で、出てくる必然性も、音楽と接する喜びも弱い。 大団円に出てくるパレードも、黒澤の「夢」を考えたのかもしれないが、土着性もなく、ましてや笠智衆のような名優の存在も望むべくもない。インド映画の幕切れを思い出すが、場面の切り替えも弱く、踊り、音楽共に精彩を欠く。結局、中途半端なまま作者の暗澹たる衰えを感じさせて終わった。しかし、モランディ自身も含め誰一人として、この幕切れには満足していないだろう。その絶望があるからこそ、ただ一つの可能性が感じられる。皮肉なことだが。
映画における暴力表現の先にあるのものが、もしもの世界なのだろうか
2024.11.26 字幕 アップリンク京都
2023年のイタリア映画(96分、G)
苦悩するこだわりの強い映画監督を描いたヒューマンドラマ
監督はナンニ・モレッティ
脚本はフランチェスカ・マルチャーノ&ナンニ・モレッティ&フェデリカ・ポントレモーリ
原題は『Il sol dell’avvenire』で「未来の太陽」という意味、英題は『A Brighter Tomorrow』で「輝かしい明日」という意味
物語の舞台は、イタリア・ローマにあるチネチッタスタジオ
映画監督のジョヴァンニ(ナンニ・モレッティ)は、新作『Il sol dell’avvenire』の撮影に入っていた
妻のパオラ(マルゲリータ・ブイ)は映画プロデューサーとして彼を支えていたが、若き監督ジュゼッペ(ジュゼッペ・スコディッティ)の映画制作にも絡んでいた
二人にはエンマ(ヴァレンティーナ・ロマーニ)という娘がいて、彼女は父の作品の劇伴を務める作曲家だった
ジョヴァンニの映画は1950年代のイタリアを舞台にして、共産党機関紙の編集長エンニオ(シルヴィオ・オルランド)と同志の共産党員ヴェーラ(バルボラ・ボブローバ)の関係を描いていた
彼らはブダヴァーリサーカス団を街に招いていたが、その公演の最中にポーランド侵攻が起こってしまう
それによってサーカス団はストライキを起こし、エンニオはどうすれば良いのか悩むという内容になっていた
映画は、ジョヴァンニの撮影スタイルに意見を挟む女優バルボラ(バルボラ・ボルローバ)が描かれ、それによって撮影が中断しまくる様子を描いていく
さらに友人の映画出資者ピエール(マチュー・アルマレリック)は実は文無しで、映画のセットに住み込んでいたことがわかる
映画の資金は底をつきかけていたが、ピエールはNetflixとの提携を提案し、パオラは韓国人スタッフを招き入れて出資を募ろうと考えていた
だが、ジョヴァンニは自分の映画の理想と合わないことを理由に突っぱねるものの、やむ無く韓国人スタッフを入れて、制作を再開させることになったのである
映画は、ジョヴァンニの考えるイタリア共産党というテイストで始まり、それが「もしも共産党員が自身の理想のためにソ連との距離を取っていたら」という世界を描くに至る様子を描いていた
また、劇中でジュゼッペの映画における暴力についての議論を始めたり、友人の専門家(3人とも本人役)の意見を聞かせたりする
そんな、自分の聞きたい言葉だけを集めてきたジョヴァンニがパオラの決意を突きつけられて変化するという内容になっているのだが、これがまた非常にわかりにくいつくりになっていると感じた
映画内映画と映画の切り替えがどこで起こっているかわかりにくく、現代パートだと思っていた娘とのドライブシーンがいきなりミュージカル演出に変わったりする
映画についていくのが大変なのに、映画哲学とかの論議が突然始まったりするので、字幕で追うのは難しい映画だと思った
いずれにせよ、監督作品のコアなファン向けの映画で、かつある程度の古典映画に詳しくないと劇中の引用はほとんど意味がわからない
このあたりはパンフレットに解説があるので、意味を知りたい人ならば購入するのも良しだと思う
監督のロングインタビューなども掲載されているので思った以上に内容は濃い
映画好き向けの映画だが、かなり説教くさいところがあるので、好き嫌いが分かれるのではと感じた
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ア・チネチッタ
5年に1本のペースで映画を撮る映画監督の映画感と家族の話。 1956年のハンガリー事件に繋がる作品を撮影するジャンニと、他の作品を手掛けている最中のプロデューサーの妻を軸にみせていく。 イタリア共産党員を描いた作品なのに時代背景だったり政治色をまるで理解せず、ニヤけた演技で監督のディレクションに一々意見するアホな女優とか、時代背景に削ぐわないモノを見逃す助監督とか、基本ドタバタした流れではあるけれど、笑いの方はドタバタというよりも憫笑的な感じ。 他人の作品に8時間は笑えないし、そりゃあ愛想をつかされる切っ掛けになるだろうけどとか。 正直、観賞する人にその拘りは無意味じゃね?なんて思うほどの偏屈さをみせていたジャンニが、そんな変化する?というユニークだし平和的なぶっ壊しのラストで、なかなか面白かったけど、ちょっと劇中劇のみせ方が断片的過ぎた感じ。 ということで、この劇中劇が観たくなった。
それでも映画をつくることについて
2023年。ナンニ・モレッティ監督。高名な映画監督は独りよがりで周囲から煙たがられている。長年連れ添ってともに映画をつくっているプロデューサーの妻は、一緒にいることが苦痛で別れたがっているが一歩を踏み出せずにいる。新作は1956年のハンガリー動乱を題材にしたものだが、俳優の自己主張とかみ合わず、資金も底をついて難航、そもそも動乱では若者たちが破れていった現実に鬱々としている。かたや、妻がプロデュースする作品現場に行って見れば、暴力とエンタメに偏った許せない作品が撮られていて気が滅入る。しまいには自殺願望にも似た絶望感にとりつかれて、という話。 それでも映画作りには喜びがあることが歌とダンスで表現されている。売れる映画ではなく面白い映画をつくりたいという出資者もいないわけではないし、陰鬱な歴史は映画のなかでは明るい未来へと改ざんすることができるのだ。 映画つくり、そこでつくられる映画作品、現実のハンガリー動乱、自身の青春期など幾層にも重なった現実のレベルが主人公の映画監督のキャラクターを描いていく。
予想以上に雰囲気系の作品でした 反面、予想外に赤い洗礼を受けました
正直感想を言おうにも、もにょもにょと口ごもってしまうする映画です。
ストーリーはあるものの、明確に語られない要素が多くある作品で、話を楽しむ余地が少なかったように思います。
自分の感性ではなかなかついていけない点が多く、好意的に努力してメッセージをくみ取ろうとした結果、
1.自分の信条や経験、過去の友人の出す全く実用的でない意見とに凝り固められてしまった映画監督と、教条主義的に党の言うことだけを是として孤立する映画の主人公や、現実に崩壊してしまった集権的な共産主義との対比
離婚の申し出や妻の不安、娘の結婚を受け入れ、映画製作にも柔軟に向き合った結果、映画生命や自分自身の命を未来につなげられた監督の姿と、ソ連の姿勢を共産主義の理想像と決めつけず、現実に即した姿勢を貫いた結果現代まで命脈を保っているイタリア共産党との対比
この二つの堆肥が物語の主軸になっているのだ、という解釈に落ち着きました。
人に勧められる感じの作品ではなかったです。
ラストシーンの終わりかた。
5年に一度、映画を撮るイタリア映画監督ジャンニと、40年に渡りプロデューサーとしてジャンニを支える妻パオラの話。
夫ジャンニと別れたいのに別れわれずにいる精神科医に相談するパオラと、父ジャンニとほぼ同年代の彼氏がいる娘のなかで新作映画を撮ろうとなるが…。
見せ方?自分の理解力?でストーリー、人物達の把握が出来ない序盤、ジャンニの新作映画撮影となるけれど、ヒロイン婦人の最終的な熱烈アドリブキス連発はデフォだったり。
他の制作チームでも仕事するパオラに付いていけば、ラストシーンを撮影中断させての監督のダメ出し、説教し始めるジャンニには、自分の撮る作品の世界観の中でやれば?だし。何故ラストそんなに拘る?ラストに死を持ってくるのはダメ?と感じながらも。
車に乗っては陽気に歌い出し踊りだすジャンニには笑えたものの、自身の撮ってる作品のラストシーンと思ったらキャスト、スタッフでクルクル回りだした世界観にはどういうこと!?で、大筋のストーリーは何となく理解出来たものの何か分かりにくかった。
やや難易度の高い映画ではあるがおすすめ
今年418本目(合計1,509本目/今月(2024年11月度)24本目)。 ※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。 イタリアといえば独特なイタリア映画が年に数本か放映されていますが、その監督さんの日常を描きつつ、いろいろな思想等に触れあうなどの、比較的「知識水準」が高めな映画だなと思った一作です。 多くの方が書かれている通り、この時期のいわゆる「共産主義」という概念をまず知らないと厳しいところ、イタリアのそれは「イタリア共産党」であり(それは、イタリアの建国(19世紀と比較的最近のお話)、こうした特殊な成り立ちでできたイタリアの歴史をある程度知らないと難しいかなといったところです。 ただ「ある程度は」高校世界史の範囲ではあるし、イタリア映画は極端にレアではないものの上映される映画は多くはなく、求めてくる背景知識もややマニアックかなという点はありますが、それでも常識+α程度のお話なので見て損はないと思います。 なお、作品にあたってこの映画の主人公は「イタリアのイタリア映画の監督」とあるように、ある程度のイタリア映画の知識・様式等を要求させるセリフが少ないながら出ます。数は少ないもののVOD等で検索をかけるとわかるので、どんな映画でもよいので、「イタリア映画」を数本見ているかどうかでも理解度は変わるかなというところです(とはいえ、年400本くらい見る私でもイタリア映画なんて10本あるかないかの世界ですし、その中でVOD落ちしている映画は少ないか)。 採点上特に気になる点までないのでフルスコアですが、イタリア建国から今日(厳密には映画で描かれる時代)までは短く、そこに「イタリア共産党」というのが絡んでくるというのは教科書レベルの話なので、教科書なりなければいわゆるYoutube等での「歴史チャンネル」等見ておくだけでも違うかなというところです。
全26件中、1~20件目を表示