「助演犬優賞はスヌープ!」落下の解剖学 Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
助演犬優賞はスヌープ!
「コット、はじまりの夏」を観ようとしたらシネマカリテはビルの設備点検で本日休館!予定を変更して新宿ピカデリーで「落下の解剖学」を。
雪山の山荘で転落死した父親は、事故か、自殺か、殺人か?
犬と散歩から帰って死体の第一発見者は、視覚障害者の息子(いや犬か?)、山荘にいたのは母親のみ。目撃者はなく、当然、殺人が疑われ、母親は起訴され裁判に…。
裁判で真実が明らかになるのかと思えば、明らかになるのは意外な事実ばかり。息子が視覚障害になった原因が父親にあったり、母親はバイセクシャルで女性と不倫した事があったり、二人とも作家だが夫の諦めた原案をまとめて妻が出版していたり、二人は死の前日にもそれらの事で激しく口論していて夫がそれを録音していたり。
彼らの口論の中で、フランス人の夫とドイツ人の妻は中間言語の英語で会話し(以前はイギリスに住んでいた)、フランスの雪山に来て彼女はフランス語も話さなければならず(裁判中も途中からフランス語に不慣れで英語で話す)言語も二人に溝を作っていた。
二人とも作家で、夫は書けず、妻は書いて何冊も出版している。夫婦が同じ職業と言うのも難儀である。
しかも本作の監督ジュスティーヌ・トリエは、この夫婦が溝を作って崩壊する脚本をパートナーで監督のアルチュール・アラリと共同で執筆しているというのがなんともいえない。
結局、この映画が描いているのは事件の真実ではなく、夫婦のあり方と、母親と成長する息子(事件の後はショックで母親に抱きしめられていた息子がラストでは母親を抱きしめている)の姿と、二人に優しい犬の姿である。
映画は、落ちて来るボールを受け止めるスヌープで始まり、いつも世話をしている息子ではなく帰って来た母親に静かに寄り添い眠るスヌープで終わるのだ。
Mr.C.B.2さん、『マエストロ』への拙レビューへのコメント、ありがとうございました。
『落下の解剖学』についての感想、私もほぼ同じだったので我が意を得たり、です。
判決が出たというのに妻の殺人を疑ったり、冷静な思考の結果、しっかりした証言を行ったダニエル君の行く末を案じたりするレビューが多過ぎて、げんなりしていましたので。
この裁判を通じてのダニエル君の成長こそ、監督の描きたかったものですよね。
今後とも、よろしくお願いします。
Mr.C.B.2さん、お優しいコメントありがとうございました。
実は今食べたいのはなめことかオクラとか山芋とか、ヌメヌメに飢えてます😭 カナダの納豆、2〜3ドルするんでwww
共感ありがとうございます。
スヌープが舌だらんとした時には、ダニエルに怒りがわいてきちゃいました。
カンヌが名優スヌープに、パルムドッグ賞をくれたらしいですよ。
今晩は。
今作、面白かったですね。
時が経つにつれ、次々に暴かれる夫婦間の軋轢と、秘密。
鑑賞中から”オイラの夫婦間には、秘密はないよな??”と思いながら観ていました。(実感。)
(ここからは恥ずかしいので、レビューには記さず。)オイラが奥さんになって貰った女性は、確かに最初の切っ掛けはその美貌でありましたが、お付き合いを初めて分かったのは、彼女の聡明さと明るさと優しさでした。
子供が出来た時に”会社を辞めて良い?”と言われ、”何で?”と聞いたら、”子供の成長を、身近で見たいから”と言われ即決しました。
私は田舎だからでしょうが、20代後半に注文住宅を建てましたが(今でも覚えていますが)ローン、60歳までの書類に押印している時に気持ち悪くなり、中座して吐きましたが”俺は絶対に偉くなって、60歳前にローン返済する!”と思った事は覚えています。
そして、奥さんが工夫して当初よりも可なり可なり早くローンは完済し、今では、毎週末映画を楽しんでいます。では。