「ミステリーにしたほうが良かったのでは」落下の解剖学 かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリーにしたほうが良かったのでは
ミステリーじゃなくヒューマンドラマ、家族の話でしたか。
法廷での丁々発止のバトルや、新たな事実の発見で犯人が二転三転、伏線とか伏線回収とかスリリングな展開のサスペンスを期待したのに、そういう映画じゃなかった。
ひねりもなく裁判も話も終わった。
結局のところ、彼の自死ということで良かったのでしょうか。
法廷のシーン、検察側の主張が主観と憶測ばかりでシロウトみたいで、こんなんで通用するのかと思った。
暴露された夫婦喧嘩の言い分は、明らかに夫のほうが分が悪い、駄々っ子みたいな言い分で、冷静にズケズケ本質をついた返しをする妻のほうが上手。
夫の、妻の才能への嫉妬とプライドがこんな態度になるんだろうけど、八つ当たりです。
別れちゃえばいいじゃん、なんだが、妻は夫を愛しているのがなんとも。
だったら妻も、もう少し夫を思い遣ってもよかったのでは、と思う。
人間をじっくりみせるためにこの尺が必要だったんですかね。
淡々としており、私には長すぎてところどころウトウトしました。
唯一の現場の証言者である息子が視覚障害者、という条件が生かされていない。
サスペンスにしたほうがよい材料だったと思う。
案はいいのにそれを活かして小説にできなかったという、亡くなった夫がダブりました。
talismanさん
「希望の灯り」「恋人はアンドロイド」、良かったです。
希望の灯り、は、あそこで働く人々はいわゆるPERFECT DAYSじゃないかと思いました。
アンドロイドは、いろいろと考えさせられ、哲学的で楽しかったです。
いろんな思いをもっていろいろと話ができる映画がわりと好きなので、いいなあと思いました。
言語の問題、今居る場所は自分にとって居心地悪いのかどうか、妻の方が収入が多く小説家としても有能なことを夫はどう思うのか、なぜなのか、子どもの事故の責任などいろんなことが溢れている。それで観客が考えたり友だちと話したりとかできる幅を提供してくれる映画のように思いました
かばこさん、共感とコメントありがとうございます!
「息子が視覚障害者、という条件が生かされてない」・・・おっしゃる通りです。
思うに最初は真犯人が居るミステリーだったけど、脚本改変で賞狙いヒューマンドラマになっちゃったんだと推理します。
かばこさん、こんばんは❗️
確かに、作家も含めて世に作品を送り出す方の習い性として、いかに受けるか、という観点が優先することは十分ありそうですね。
我々小市民のレベルでも飲み会での面白話や学生時代の逸話などをそれなりに盛ってることはあります。
人の死やそこに至る葛藤という重いテーマを〝読ませる〟ためには…
人でなしでも悪魔でもなんにでもなりますわよ❗️みたいな感じかもです。