枯れ葉のレビュー・感想・評価
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希望を見失っても絶望はしない。なぜならそのに光は差すから。ラジオか...
希望を見失っても絶望はしない。なぜならそのに光は差すから。ラジオから流れるウクライナ情勢、カウリスマキは映画をつくらずにはいられなかったのかも。
音楽愛、映画愛にもあふれた素晴らしい作品。ジャームッシュゾンビ笑。
いつものやつ
よくこんなつまらない内容のないような貧乏くさいもの延々と作っているよな〜と
だけど画面に惹かれるセンスが鏤められていて、いやセンスの塊とわかるんだけどね
これがくせになっちゃって面白がってハマってる人はあたしだけじゃないんだなと満員の観客席で薄笑い
あ、初めてアキ・カウリスマキ観たのもここジャックアンドベティだった…「ルアーブルの靴みがき」
アキカウリスマキにしたら朝飯前みたいなシンプルな中年のロマンスなんだけどね
ではどうして彼が引退を撤回してまでこのシンプルなひと作品をサクッと作ったのかをはたと考えた
それはロシアがウクライナに対してあってはならない戦いを仕掛けたことを記しておかなければという使命だったのではないかな…
今回の1番のツボはデートの映画が「デッド・ドント・ダイ」だったことwww
あと「妹です・・・・宗教上の」のセリフwwwそして彼女が着ていた水色のコート
お正月に『パーフェクト・デイズ』とこの作品を続けて観たんだけど
どちらも大好きな監督であり
日本人の心情をよくご存じの本当に素敵なふた作品でした♡
自分には合わなかった感じの作品。 本年度ベスト級。
評価も高いし集客も多目。
本作の監督の作品ははじめて観たけど全く自分に合わず。
というか素直過ぎるストーリーに満足度は低め。
生意気なレビューで申し訳ありませんm(._.)m
良作を彷彿とさせる美しい映像は素晴らしかった。
捻りの無いストーリーに感動も共感も無し。
コメディ映画の認識で鑑賞するも、そんな雰囲気も無かった。
お酒を飲みながら仕事をする男。
理不尽な理由でスーパーを外国され仕事を転々とする女。
こんな2人のラブストーリー。
なんの捻りも無いストーリーはストレスフリーなんだけど、何だか物足りない(笑)
だけど映像は一級品って感じ。
映像や音で何が起こるのかが解りやすい親切設計。
かなり古くさい映像なんだけど、ラジオから流れるウクライナ情勢のニュースが不思議な感じ。
本作の監督の事を詳しく調べたくなった。
ラストシーン。
歩く速度がちょっと早くね?
と思ってしまいました( ´∀`)
人生のハーフタイムぐらいの男女、 いちど出会って惹かれるものの、な...
上着を貸してくれ。大事な会合があるんだ。
アル中男とレジ打ち女性のラブストーリー
労働者でも恋愛したっていいじゃない!
ヘルシンキの片隅でひっそり労働の日々を過ごす男女。少し昔の日本なら、絶望自動車工場やヨイトマケの唄の世界。昔ユーミンが「商業学校に通っているような人には聴いてほしくないない」と言ったとか言ってないとか、、、とにかくそんな一見絶望的な世界の片隅に歌と恋愛という素晴らしい花を添えるのがカウリスマキの極上の技。この世は絶望的だけど絶望する必要はない、なぜなら人生はドラマのように素晴らしいという優しいメッセージにあふれています。
個人的には主人公と友人のやり取り「なぜ酒を飲む?憂鬱だから。なぜ憂鬱なの?酒を飲むから」は身につまされます。あと挿入歌のスパイス・ガールズの曲がこの映画にピッタリはまっていて素敵です。
何度でも観る価値がある映画だと思います。
温もりを求める二人の姿
必要最小限の言葉のやり取りで紡がれる中年低所得者同士のパートナー探しの展開は、どことなく大戦前ヨーロッパ不況時代を描いた、欧州の諸作品を思い出す。
あと、白黒時代の日本映画っぽくもあり。
新しいけど懐かしい作品に仕上がっていました。
フィンランドだと、ロシアのウクライナ侵攻のニュースは我が事のような関心で、庶民にもラジオで状況を伝えられるのだな、と。
そこから時代の怖さ・寂しさを感じさせられ、だからこそ酒に逃げたり、誰かの温もりを追ったりするんだなとも思わされました。
現実のアル中はどんなに更生したふりをしても、すぐにアルコールに手を出すから、物語のキャラであっても嫌悪感を最初に覚えるのだけれど。
この作品はそういうリアリティよりも、精神性に軸足があったように感じたので、案外嫌じゃなかった。
傑作とまではいわないが、かなりの佳作でした。
何も足さない、何も引かない。良質な短編小説のような美しいロマンス映画
昨年(2023年)は小津安二郎の生誕120年、没後60年にあたる。この年に小津好きを公言するヴィム・ヴェンダースとアキ・カウリスマキの新作が公開されたのも何かの縁だろう。もちろんスタイルは異なる。ヴェンダースがコマーシャルベースにのった世間受けする企画モノを撮るのに対して、アキは小津よりもっと小津らしく市井の生活を題材として切り取って作劇化する。小津は自分の価値観、美的感覚に拘った作品を一貫して作ったが、アキは社会問題なども適当に折り混ぜながら人間ドラマを精緻に作り込む。本作でもロシアのウクライナ侵攻のニュースがラジオから何度も流れ時代を反映させているが描かれるのはややトウのたった男女のオールドファッションでシンプルなボーイ・ミーツ・ガールである。でも脚本も演出も徹底的に磨き込まれ無駄の部分はまったくない。主演のアルマ・ポウステイによるとアキは20日で脚本を書き20人のクルーで20日で撮影を終えたそうだ。シンプルの極みである。アルマはまたインタビューで「何も足さない」演技を心がけたと言っている。笠智衆が小津に「何もするな」と言われたという逸話を思い出した。もちろん主演の2人は監督の狙いを十分に表現するミニマムながら素晴らしい演技である。棒読みでかつ無表情で冗談を言うから妙に面白みがあるところは毎度のカウリスマキ節というところか。
画面は単純だけど印象的な色彩が乗っている。例えばアンサのコートの水色。
絵やセリフ、音楽が相乗して全体としては良質な短編小説のような印象がある。シーンが変わるたびにページをめくるような効果。そして我々はこの美しいロマンスをあたかも小説を読むように味わうことができるのである。
昭和枯れ葉スキー
中年男女のラブストーリー
どこか差し込まれている人たちの日常的な沈鬱さというものは、言葉では...
24-004
こうして2匹の野良はやり手女に引き取られた。
男なんて豚以下と知った賢明なアンサはブレることなく、
男以上の勤務に精励し、独り生活の向上を楽しんでいた。
それは日常的にウクライナの悲報がラヂオから報道され、
フィンランド化ではロシアの執拗な侵略を防げない。
この恐怖の宣伝に対応した決死行動と同じことになのだろうことを予感させた。
そんな中、トラム事故で意識不明となったアル中ホラッパの断酒継続と野良保護活動がそれだ。
ラストは、退院する二人の身なりも新たとなり、
アンサが大黒柱とした家族の後ろ姿に2匹が纏わり付き、微笑ましく街路並木は枯れ葉が舞っていた。
それにしても、
冷徹なアンサの顔が微細に微笑む度に細やかな幸福を感じ、
北欧女の可愛いさと強さに豚と化した男の負けを感じる。
難解な作品ですね。
(о´∀`о)
枯れ葉
フィンランドの名匠アキ・カウリスマキが5年ぶりにメガホンをとり、
孤独を抱えながら生きる男女が、かけがえのないパートナーを見つけようとする姿を描いたラブストーリー。
カウリスマキ監督による「パラダイスの夕暮れ」「真夜中の虹」「マッチ工場の少女」の労働者3部作に連なる4作目で、
厳しい生活の中でも生きる喜びと誇りを失わずにいる労働者たちの日常をまっすぐに映し出す。
フィンランドの首都ヘルシンキ。
理不尽な理由で失業したアンサと、酒に溺れながらも工事現場で働くホラッパは、カラオケバーで出会い、
互いの名前も知らないままひかれ合う。
しかし不運な偶然と過酷な現実が、2人をささやかな幸福から遠ざけてしまう。
「TOVE トーベ」のアルマ・ポウスティがアンサ、「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」のユッシ・バタネンがホラッパを演じ、
「街のあかり」のヤンネ・フーティアイネン、「希望のかなた」のヌップ・コイブが共演。
2023年・第76回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。
( ̄∇ ̄)
愛がなくても生きていける、でも…
変わらないことのスゴさ
まぁ真面目にツッコむと、あの男があれで酒やめるとは思えないし、
絶対また飲むし(断酒会行ったとかうそつくし)、彼女は犬と一緒に泣くハメになるのは目に見えてるんだけど、カウリスマキが描きたいのがそこじゃないのは明白で。
でも似たような彼の映画では「ラヴィ・ド・ボエーム」のほうが好きかなあ。
あの映画の最後に日本語で「ゆきのふるまちを」が流れてきたけど、
今回最初にラジオから流れてくる歌は、同じ人??(…だった!)
他にも、前の映画の主役(希望のかなた、街のあかり)を同僚として出してくるから、「えーこんな老けたん??」と年月の経過をめちゃくちゃ感じた。
ハリウッド俳優がずっと同じ見た目でいることのほうが実は異常なんだろうけど。
(老けない不思議)
カウリスマキ映画でしかフィンランドを知らないから、あんな退屈な、何もないところに絶対行きたくない!と思って数十年。彼の描くフィンランドは、初期のころから全然変わってなくて、今回スマホみたいなものは出てきたけど、他は80年代で止まったような街並みだし、スーパーの商品棚は欠品だらけだし、こんだけフィンランドの街を魅力的に描かないことで彼の映画が魅力的になっていることの不思議。
それは登場人物たちも同じで、ハリウッドに行けそうな魅力的なキャストは皆無だけど(街のあかりの人は行けたかも)、気の滅入るような人しか出てこないし、絶対に仲良くはなりたくないけど(運気を吸われそう)、それでもなぜか愛おしい目で見てしまう自分がいる。
自分の中の「だめ」「ダサい」を凝縮したものを見せてくれてるのかもしれない。
ずっとそんな映画ばっかり。変わらないでいるってスゴイと思います。
ハノイ・ロックスしか知らんのだが
じゅわいよくちゅーるマキではなくカウリスマキで、ミカではなくてアキのほうである。前作・希望のかなたの寿司レストランからすでに6年も経っていたとは(今回も寿司モチーフあり)。今作は大人の恋バナとはいえ、すれ違いの末の再会直前に事故で意識不明だとか、話の展開はジャパニーズラブコメと変わらなかったりするのだが、それがカウリスマキだとこんなにおかし味と滋味あふれる作品になるのが驚きである。
労働者問題はもちろんのことロシア・ウクライナ戦争への憤りも明確に表明しつつ、相変わらずみんな無口なわりに音楽が語っていたり、目が疲れない色彩設計かつ服の色で感情表現していたり、ほとんどの場面が淡々としていながら観ていて飽きることがなかった(そもそも81分しかないし)。
平均年齢高めのカラオケバーで歌うマウステテュトットという日本語的に発音しにくい姉妹ポップ・デュオのインタビュー映像を観たら、フィンランド人はリアルに温度低めな感じで、本当にメタル大国なのか疑いたくなった。
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