劇場公開日 2024年5月24日

関心領域のレビュー・感想・評価

全482件中、1~20件目を表示

4.0『関心領域』は恐ろしいほどに徹底した“想像力”の映画だ

2024年7月7日
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鑑賞方法:映画館
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宇部道路

3.5精神や体調に支障がでていることを祈る

2024年7月6日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

・新しい効率的な焼却炉の商談 ⇒ それはゴミではなくユダヤ人を焼却する炉
・好きな服を選んでいい ⇒ それはユダヤ人から剝ぎ取った毛皮や服
・歯で遊ぶ子供  ⇒ それは恐らくユダヤ人の歯

ここまで麻痺するのか。いや麻痺しうるな。そういう空気、ご時世、雰囲気になっても人間らしさを見失わず正しいことを全うできるか?恥ずかしいことに100%の自信がない。だからこそ自戒し続けなければ。

最初から最後までずーっと叫び声や怒声や銃声がバックに流れる。
これが音響のいい映画館で観た方がいい「これまでにない理由」だ。

あの音をBGMに暮らすのは、いくら裕福でも精神に支障を来すはず。
そういえば、妻も子供も少しずつそういう兆候(ヒスなど)があったような。
また、裕福とはいえ、幸せそうにも見えなかった。「自分は恵まれている」と無理に思いこもうとしているように見えて仕方がなかった。

いや、きっとそうであって欲しい。
人間として、全く平気であって欲しくない。人間はそうじゃないと思いたい。

※リンゴを挿していくシーンは何なんだろ?そういえば塀の向こうでリンゴで争いになっている(と思われる)シーンもあったな。このリンゴなんだな。
※よく分からなかったシーンがたくさんあった。川に流れてきたのは何?とか。あらすじを書いたサイトや考察を早く読みたい。
※A24っぽさ全開。しかし、なんかパターン決まってきたな。

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momokichi

3.5人間というグロテスクな生物

2024年7月6日
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怖い

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第2電気室

4.5「関心領域」の外へ出よ

2024年5月29日
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悲しい

怖い

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マユキ

4.5耳を凝らし音を見て、人間の冷酷さに震撼する

2024年5月25日
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ニコ

4.5知識の扉であり、戻って来る度に得るものがある奥行き。

2024年7月31日
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村山章

5.0音と映像の関係について批評的な作品

2024年5月31日
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鑑賞方法:映画館

予想以上のヒットになっているようだが、これは確かに観ると「何か言いたくなる」タイプの作品だし、鑑賞後に他の人がどう思ったのか気になるタイプの作品だろう。考察要素もかなりあるので、意外と現代の観客の嗜好にあった作品かもしれない。
僕自身は、この作品はカメラのあり方に上手さがあったと思う。定点観測的に据え付けられたカメラで観察する態度を徹底させて、のぞき見の視点を持っている点が多様な解釈を生み出す。そして、家の敷地の向こう側に決してカメラがいかないで、音だけでアウシュビッツの惨状をほのめかすという点が本作の優れたポイントだが、音と映像の関係について考えさせられる。映像はフレームが決まっているが、音の空間的な拡がりは映像よりも広い。映像が洩らした情報を音が拾っているわけだ。音の表現力を突き詰めて考えているからこそ出てくる発想だと思う。音はただ映像を補完する存在ではない。音の空間表現力は映像を凌駕することがある。画面だけ見るとひとつの家の中だけしか情報を提示していないが、音はより広い空間を表現している。音が良い作品は映画館でこそ本当の力を発揮する。その意味で、これが劇場でヒットするのは、必然とも言える。

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杉本穂高

4.5“関心の壁”を可視化した鋭い眼差しが、時を超え現代人を射抜く

2024年5月28日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

知的

ナチスドイツとホロコーストの歴史に明るい人なら、映画の題名の元になった用語に聞き覚えがあっただろうか。ドイツ語でInteressengebiet、英訳でZone of Interestは、第2次世界大戦中のナチス政権が占領下ポーランドのアウシュビッツに建設した強制収容所群を取り囲む一帯を指した呼称。interesseとinterest(どちらもラテン語から派生)には「関心;利権;重要」などの意味があり、この地域で農地を接収し農作物を販売して利益を得ることや、住民と囚人の接触を減らすことを目指す「重要な地域」というニュアンスがあったようだ。

英作家マーティン・エイミスは2014年に発表した小説「The Zone of Interest」で、登場人物らの関心と無関心を重要な要素として描いており、interestの語義のうち「関心」をより強く題に込めたのは明らか。なおエイミスは、初代所長ルドルフ・ヘスとその妻をモデルにした架空の2人と、妻と親密になる将校、ユダヤ人ゾンダーコマンド(労務を担う囚人)を主要なキャラクターにして物語を構築した。

ジョナサン・グレイザー監督はこの小説の映画化権を獲得し、自らの脚本で所長夫妻を実名に戻したことをはじめ、原作から大幅に改変してより史実に近いドラマとして再構成(原作小説の将校とゾンダーコマンドは映画には登場しない)。ルドルフ(クリスティアン・フリーデル)と妻ヘートヴィヒ(ザンドラ・ヒュラー)ら家族が、収容所から壁一枚隔てた敷地に建てた邸宅で過ごす“幸福な日常”を、淡々と観察するかのようなカメラワークで描いていく。

ホロコーストを題材にした映画として画期的なのは、強制収容所内の出来事を一切映像で描写しない点。ただし銃声や叫び声などの音と、高い煙突から上がる煙などの背景映像によって、すぐ隣でユダヤ人収容者の虐殺が延々と続けられていることを示唆する。そして、そんな煙や音を見聞きしながら意に介さず楽しげに暮らすヘス一家と来訪者らの姿が、観客を戦慄させもする。

人間の関心の範囲には限りがあり、その範囲を越えた先のことは、たとえ情報が五感を通じて体に入ってきても意識にほとんどとどまることすらなく通り過ぎてしまう。そんな関心の限界、言い換えるなら“関心の壁”を、グレイザー監督はヘス邸と収容所を隔てる壁で可視化してみせた。

そして、映画の眼差しは、単に80年以上前のドイツ人家族に向けられるだけでなく、ロシア・ウクライナ戦争とイスラエル・ガザ戦争で大勢の兵士と市民が日々戦死し犠牲になっている世界に生きる現代の私たちをも射抜く。そうした世界の悲惨な状況をニュースやSNSで見聞きしても、すぐに意識が日々の衣食住や身近な人間関係などに移っているのなら、ヘス一家に恐怖したり批判の目を向けたりする資格はないのかも。あなたの関心の領域はどこまでか、関心の壁は今のままでいいのかと、映画が問いかけてくるようだ。

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高森 郁哉

4.5怒りや衝撃を超えて込み上げてくるもの

2024年5月28日
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鑑賞方法:試写会

数年に一度、こんな類稀なる怪作と出会うたびに私の体は硬直する。アウシュヴィッツ収容所に隣接する邸宅という極めて象徴的な場所を使って、そこで何食わぬ顔で暮らす家族をまるで実験観察のように見つめるこのひととき。すぐ間近で起きているおびただしい人々の地獄のような日常はいっさい映り込まない。だがそこには、けたたましい音、衣服、立ち上る煙、灰塵など、何が起こっているか想像するのに十分な悲鳴や痕跡があふれている。歴史を知る我々はその一つ一つを意識的に受け止めうる。しかし、どうやらあの家族は、耳を塞ぐでもなく、聞こえないふりをするでもなく、そこでの暮らしを「手に入れた幸せ」として受容しているようだ。あたかも別世界の住民のような態度を見ていると、怒りを超えた衝撃と恐怖が込み上げてくる。が、翻って、戦争や災害などの苦しみが世界を覆う現代において、あの家族は他人事と言えるのか。あらゆる意味で、映画は写し鏡だ。

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牛津厚信

4.0戦争や差別や殺戮を許す無関心の罪

2024年5月20日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

壁を隔てたすぐ隣にある施設からは、強制収容されたユダヤ人たちが何らかの肉体的危害を加えられていると思しき"音"が聞こえる。目には見えない分、"音"が伝える恐怖は計り知れない。それは、観客が想像力のレベルを検査される時間でもある。一方、壁のこちら側では、ナチス将校一家が豪華な邸宅に住み、家庭菜園で土を耕し、子供たちは水泳や釣りに興じている。

ドイツ映画はこれまでも様々な形でホロコーストを描いてきた。しかし、イギリス人監督、ジョナサン・グレイザーはアウシュビッツの司令官、ルドルフ・ヘスとその妻、ヘドウィグの生活にスポットを当てた小説を自ら脚色し、近年発表されたほぼ全ての同ジャンルのドイツ映画にも勝る、強烈な反戦映画を外国人の視点で作ってしまった。

本作の怖さは壁を隔てた2つの空間の対比よりも、むしろ、無関心を装うことがいかに戦争を放置することになるかという、現代人への警告だ。ヨーロッパやイスラエル、ガザ近辺だけではない、地球上の全ての場所に住まう人々への。戦火が止まる気配を見せない今、見逃してはいけない1作だ。

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清藤秀人

3.5Infernal Audio Trip

2024年4月25日
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鑑賞方法:試写会

An eerie pitch black overture unwinds you into a diabolic abyss, tuning your ears for a score to ungodly torment. Nixing a substantial percentage of story from its source, the film sticks to the daily life of a family's dream home perched by Hell, of which the breadwinner is a senior manager. A well-staged historical reenactment with the sounds of machinery and suffering saturating the atmosphere.

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Dan Knighton

4.0無関心の恐怖

2025年1月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

いろいろアウシュビッツを題材にした作品を観てきたけど、
こういう描き方があったのかと思いました。
戦争時の人間の恐ろしさが、ナチス兵の会話や行動で
描かれていて、観ていて辛くなるほどでした。

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マイタケ

4.0見終わった後も、耳の奥で鳴り響く音

2025年1月26日
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鑑賞方法:VOD

身の回りや世界で起きていることに対する自分の「関心領域」について、問いかけられる作品なのだが、衝撃的な映像が日々流れてくる中にあるためか、今作で描かれている映像を観ても、それほどまでには心が動かない自分に、軽くショックを受けた。

Wikipediaをみると、主人公のヘスは以下のようなことを語っているようだ。
「世人は冷然として私の中に血に飢えた獣、残虐なサディスト、大量虐殺者を見ようとするだろう。けだし(蓋し=思うに)大衆にとってアウシュヴィッツ司令官はそのような者としてしか想像されないからだ。彼らは決して理解しないだろう。その男もまた、心を持つ一人の人間だったということを。彼もまた悪人ではなかったということを。」
『アウシュヴィッツ収容所:所長ルドルフ・ヘスの告白遺録』179頁

映画は、全くこの通りに、忠実に描かれていたと思う。「悪人ではなかった」かどうかは、見解が分かれるかもしれないが、少なくとも自分の中にも、ヘスと同様のものが存在しているのは間違いない。

見終わった今も、耳の奥で、映画から聴こえてきた様々な音が鳴り続けているような気持ち。

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sow_miya

2.0まぁ、たまに見る分には

2025年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「ヒトラーのための虐殺会議」同様、映画としてはどうかなぁ。
基本、映画は娯楽と思っているので。
100分程の映画で、コレという山場も何もない脚本を書くのは大変だろうなぁ。

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背中にエンジン

5.0真の有声映画

2025年1月16日
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鑑賞方法:映画館

圧巻の映画体験を支えているのは音響だった。
映画を作るうえでよく言われるのが「音を消して観ろ。」らしい。
でもこの作品でそれをやると映画として成立できない。
真の有声映画だ。

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悠

3.5恐怖と隣り合わせの幸せとは。

2025年1月11日
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鑑賞方法:VOD

アウシュヴィッツの隣でそこで役職につく父親とその家族が幸せそのもので暮らしているシーンを淡々と描きながら、その隣で行われている残虐さが所々出てくると現実に戻される。
子どもが無邪気で遊んでる塀の向こうで叫び声などが聞こえるし、父親がガス室の打ち合わせを商談か、と思わせる感覚で話しているのも怖い。

そして、白黒でリンゴなどを置きに行くシーンが意味わからなかったものの、ここのレビューで、家政婦のポーランド人の女性が収容所の中の人のために密かに置きに行っていた、と教えてもらった。

アウシュヴィッツでの裕福な生活を捨てたくない妻の執着、家政婦には暴言を吐く姿は勝ち組だと誇示する痛々しくも見える。

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キッスィ

1.5なぜ、これが高評価?

2025年1月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

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映画イノッチ

4.0人間の怖さを知る映画

2025年1月9日
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無関心を超え、人間の倫理観が崩壊している恐ろしさが表現されている映画。
これは現代社会にも通じる問題があるような気がする。

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アンバー

4.0怖すぎるだろ

2025年1月9日
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moviebuff

5.0ジョナサン・グレイザーの決断

2025年1月8日
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鑑賞方法:VOD

ジョナサン・グレイザー監督は「関心領域」の準備から
完成までに10年間以上をかけたといいます。
マーティン・エイミスの原作は第三者を主役とした小説でした。
もちろんグレイザー監督は多くのインスピレーションを原作から受けて
土台になっているのでしょうが、具体的な人名・アウシュビッツ収容所の
所長のルドルフ・ヘスの名前と妻のヘートヴィヒの実名を使用したのは
グレイザー監督の英断でした。
これは大成功だったと思います。
特に妻の役を演じたサンドラ・ヒュラーのヘートーヴィヒは
何者にも変え難いリアルな人物像でした。
豚鼻声のシーン・・・普通の女優には出来ない描写です。

粗末な塀一つで隔てられたアウシュビッツのガス室や焼却装置のすぐ隣。
そこにヘートヴィヒの理想の家・・・ユートピアがあった。
バラやタリアなどの花を咲かせ、温室で野菜やハーブを育て、
プールではしゃぐ。
轟轟とした機械音に人体が焼かれる煙の匂い、そして時折聞こえる
銃声とユダヤ人の叫び声。
ヘートヴィヒは音にも匂いにも不感症だったのでしょうか?
遊びに来た実母は夜中に燃え盛る焼却炉の音や匂いに耐えきれず
ほうほうの体で逃げ出します。
朝食の皿を用意したメイドに、
「わざと当てつけで皿を並べたの?夫に言って灰にして撒いてしまうから、」
と、なんとも恐ろしい事をポロッと言うヘートヴィヒ。
夫のルドルフも妻のヘートヴイヒも子供も、みんながユダヤ人が毎日何千人も
殺されている事に、集団ヒステリー状態に侵された異常な精神状態
だったのでしょう。

★★★もう一つの印象的な場面。
画面が白黒になるシーンです。
ルドルフが子供に「ベルゼルとグレーテル」の童話を読み聞かせてると、
夜中に若い女の子が自転車を押して、アウシュビッツの敷地内に入り、
目立たぬようにりんごやジャガイモを隠していたのです。
その少女はルドルフ邸に住み込みで働くポーランド人のメイドのマルタ。
グレイザー監督は生前の90歳のマルタに面談して、マルタが実際にその時に
着ていた洋服を役者に着せたし、使った自転車もマルタの物・・・
という凝りようでした。
(正直な所、ユダヤ人の土木作業所だったのは言われてみれば分かるけど、
(土が掘られてデコボコぬかるんでいましたね、)
またマルタは缶の中に入っていたユダヤ人の詩や作曲した歌も
持ち帰っていました。
映画で読まれる詩・・・それがその時のものです。
2025年の現在。
イスラエルは大きな戦争をしていて、どうしても加害者側に見えてしまって
戸惑うのですが、
ヨーロッパ諸国では、ユダヤ人のホロコーストを防ぐのにもっと
本気で食い止めなかった・・・そう言う負い目がある、だから
イスラエルに強い事が言えない・・・
またイスラエルにすれば、今、芽を摘み取っておかなければ・
またしても被害者になってしまうのでは?
そういう恐怖もあり、ハマスに強硬姿勢を貫いているとの記事を
読みました。

この映画のテーマは、突き詰めれば、
2度と【ホロコースト】を起こしてはならない、
2度と【ジェノサイド】を起こしてはならない、
だと思います。

そして一番度肝を抜かれたのは最初の3~4分間、
そしてエンドクレジットに流される7分以上の不協和音。
阿鼻叫喚のようなうめき声、呪い声、悲鳴・・・
なんとも言いようの無い恐ろしい音。
この映画は観るものの覚悟を推し量る物差しでした。

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琥珀糖