「あなたはゼウス」ヴァチカンのエクソシスト サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたはゼウス
ん〜、なんだかな。ゴア描写・ホラー描写に優れてそうで、とんでもないものを見せてくれそうだった予告とは裏腹に、ストーリーも含めてどれも平凡な感じ。ありがちで新鮮味がなく、結構ガッカリ。ぶちかましてくれると思ってたんだけどな。
ラッセル・クロウの神父姿は完璧で、存在感も立ち振る舞いも言うことなし。せっかくいいキャラなんだから、もっと掘り下げて欲しかったんだけど、なんか中途半端。バイクを乗り回すラッセル神父はめちゃくちゃイカしてたし、悪魔に強気に立ち向かうのも最高だったから、こんなアモルト神父・ラッセル・クロウの面白さが発揮される演出を盛り込んで欲しかった。素材の味を引き出せていません。
ホラーとしても、サスペンスとしても、バディものや家族愛を描いた物語としても、かなり微妙。どれかに長けていてくれよ。しかも物語も冗長で、終始暗い。絵変わりしないからすっごく退屈しちゃうし、せっかくのバトルシーン(?)もあっさりしていて眠たくなる。アモルト神父含め、どのキャラクターも面白味があって魅力的だったから、絶対に良作になったはずなんだけどね。何にせよ、エピソードが薄い。
前半パートの奇妙な雰囲気はとても良くて、星4間違いなしと思っていたんだけど、後半からの失速感が半端じゃなくて、関心が一気に薄れてしまった。真面目に専門用語を多用する割には、結構粗い作りだし、ストーリーも紆余曲折しない。ずーっと同じテンション。予告のテンポの良さはどこへ。
絶対面白いと確信していたからこそ、悔しすぎる。それも、ダメダメな映画でもなく、上手く引き出せていない微妙な映画だからより。ラッセル・クロウは素晴らしかったですが、、、勿体ない。続編作って、リベンジしてほしいです。