「元祖には遠く及ばない」ヴァチカンのエクソシスト 映画.ffffさんの映画レビュー(感想・評価)
元祖には遠く及ばない
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本作の題名からして、およそ50年前に制作されたホラー映画の金字塔と言っても過言ではない、ウイリアム・フリードキンの「エクソシスト」と比べてしまうのは致し方のないことだと思います。それで、比べてみてどうかというと、残念ながら本作は遠く及ばない内容の作品でした。
序盤はまあまあだったのですが、家族が修道院に到着して以降のストーリーが薄っぺらく、事が急展開というか雑に進むので物語に全く引き込まれませんでした。また、怖がらせ方が音や映像だけのB級ホラー並なので現実味がなく、怖さも味わえませんでした。さらに、ラッセル・クロウの演技も悪魔祓いが始まる中盤以降はイマイチで、マックス・フォン・シドーやジェイソン・ミラー(元祖エクソシストの神父役の二人)のような本物っぽい感じは出せていませんでした。
本作は実在した神父の回顧録を元にした作品だそうですが、その割には全くリアルさがなく、むしろ50年前の「エクソシスト」の方が本当にありそうに思えて怖かったです。
追記>
作中、ローマ教皇が舞台となった修道院には過去にも問題があるので調べてみると言って、調べてみたたところ、本に手紙が挟まれていて読んでびっくり、というシーンがありましたが、何で今までほったらかしだったのでしょうか?また、何で問題のある修道院を一般の人に売ったりするのでしょうか?よく分かりませんでした。
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