「今までのお約束を捨てた作品」首 りさんの映画レビュー(感想・評価)
今までのお約束を捨てた作品
今までの大河ドラマや教科書で作られた都合のよい戦国時代のイメージをブチ壊してやろうという熱意を感じた。
主への美しい忠義などなく、自分の利益のためには平気で裏切り、嘘をつく…。
そして、今まで現代人がなかったことにしてきた日本の男色文化がこれでもかというほど描かれており、衝撃的で面白かった。
頭では、この時代の武士にとって男色は普通の嗜みだったという知識はあるものの、実際にオジサンたちが愛し合ったり嫉妬するシーンを目の当たりにすると、思わず鳥肌が立ってしまった。笑
ある程度の歴史や時代劇作品を知っていることが前提となるシーンが多いので、知識がない人には楽しめない作品かもしれない…
だが、今までのお約束をブチ壊す数々のシーンは見ていてとても爽快で、批判や酷評覚悟でこんな映画を制作できるのは大御所監督ならではだと思う。
とても良い北野映画だった。
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