「色々ぶっ壊してくれました」首 イシノイシカワさんの映画レビュー(感想・評価)
色々ぶっ壊してくれました
アウトレイジのような権力争いの戦国バージョンかなと思い見に行きました。
大方間違っていませんでしたが今回はそこに重点を置いてはおらず、戦国時代の空気感を再現してくれていたように感じます。
史実に基づいてなんて言葉を聞きますが、その史実はどこまで信用出来るのか?という疑問はどこまで考えてもわからない問題であります。
歴史を根本からぶっ壊すような作りに新しさを感じました。
現代より身分の違いが顕著ですし、それに伴うモラルや常識の現代の感覚はさっぱり通じません。
影武者や騙し討等のかっこ悪い戦い方も多くあったのだろうと納得しました。
有名な武将が死んだって、その死に方や本人の確認など、現代から考えると怪しいことだらけです。それはしょうがないでしょう、あんなぐちゃぐちゃな状況では。
大河ドラマでは決して行われないドタバタ、グダグダ具合が監督のユーモアを交えて表現されていたと思います。しかしなぜか現実もこんな感じだったのかな、というような説得力もありました。
これも1つの史実の解釈だと思いました。
1つ残念なのは秀吉を武さんが演じておりますが、こんなじじいではないだろうと思いました。演技も微妙です。周りが凄すぎるからかもしれませんが。
武さんは監督に専念して、別の方に演じてもらった方が良かったのではないかと思ってしまいました。