「みーんな、あほか。」首 Eijiさんの映画レビュー(感想・評価)
みーんな、あほか。
あの時代の人たちは、何を求めていたのか?
敵の首を求めたとしても、それは影武者の首である可能性があったり、汚れて識別できないものであったり、確実なもののようで不確実なものだったりして。何より、混乱を招いた信長の首は実際見つからなかった(信長の首を弥助が持ち去ったって設定は面白かったですね)。
お金を求めるにしても、相当な代償を負うことになる。
快楽や平和を求めた人もその争いに巻き込まれる。
結局、一人の人間に過ぎないはずの為政者の「狂い」とか「情愛」をもとにした騒動に巻き込まれながら過ごしてきた市井の人たちが時代をつないできたのかなと考えさせられました。
そんなことを想像させられたのは、今の世の中と変わらないものを観たせいでしょうか。
テレビの情報番組で監督は、「スマホでなく劇場で観てもらいたい作品をつくった」と言っていましたが、「今」に対して「あほか」とも言いたくて今作に至ったのかなー、なんて想像するのは的外れでしょうか。
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